品質創造のベリサーブAIプロダクトリスクアセスメント&テスト戦略策定サービスを提供開始

AIプロダクトのリスク評価で開発へ適切なフィードバックを提供

株式会社ベリサーブ

 株式会社ベリサーブ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:新堀義之、以下、当社)は、AIを組み込んだ製品(以下、AIプロダクト)を開発する企業を対象に、AIプロダクトに対するプロダクトリスクアセスメントと、それに基づきテスト戦略を策定するサービスの提供を2021年8月24日より開始します。当社が従来から提供しているソフトウェア品質に対するリスクアセスメントとソフトウェア検証サービスをAIに適用し、PoC(概念実証)フェーズを越えたAIプロダクトを開発されている企業におけるAIプロダクトの品質保証に貢献します。
■本サービス提供の背景
 「AI技術は進化途上であるとともに、ハードウェアや従来型のソフトウェア、サービスなどに比べ、その技術的特質により、品質の把握、評価、説明、管理など品質保証が非常に難しい(QA4AIガイドラインより)」と言われています。そのため、AIプロダクトに対しては、従来型のソフトウェア品質保証とは異なるアプローチでプロダクトリスクに対処する必要があります。
 こうした課題に対応するために、QA4AIガイドライン(※1)やAIQM(機械学習品質マネジメントガイドライン)(※2)といったドキュメントが日本国内でも提供されています。一方で、これらのドキュメントは「開発現場への適用方法が分からない」または「技術的に発展途上である」といった理由で、開発現場で活用されにくい実情があります。
 当社では、このような開発現場の課題に対応するために、AIプロダクトの品質保証という観点で開発プロセスをすべてカバーするサービスの提供を目指しています。今回、当該サービスにおけるモジュールの一つとしてサービス提供を開始します。

構造(V字モデル)的な上流プロセス構造(V字モデル)的な上流プロセス

上図は産業技術総合研究所『機械学習品質マネジメントガイドライン 第2版』図6を元に、一部改変

※1 QA4AIガイドライン http://www.qa4ai.jp/download/
※2 AIQM(機械学習品質マネジメントガイドライン) https://www.cpsec.aist.go.jp/achievements/aiqm/

 ■AIプロダクトリスクアセスメント&テスト戦略策定サービス概要
1)AIプロダクトリスクアセスメント
 プロダクトリスクアセスメントは、AIプロダクトの開発プロセスのうち、主に初期段階のリスク分析(リスクアセスメント)に着目します。具体的には、品質の観点で当該AIプロダクトが対処すべきプロダクトリスクを識別、評価した上で対応策を検討し、お客様に提案します。
 

データ品質タイプ別・リスクレベルチャートデータ品質タイプ別・リスクレベルチャート


※ISO/IEC 25012:2008のデータ品質モデルをベースにしたチャートの例です
※AISL3以上については図から除外しています

 リスクの識別においては、当社が安全性解析におけるサービスで培ってきたFTA/FMEA(※3)等の手法を基本として、AIに特化したデータ品質(ISO/IEC 25012)等の観点から識別を行います。
 リスクの評価においては、AIQMで定義されたAISL/AIFL/AIPL(※4)を用います。対応策の内容には、開発側での対応、テスト側での対応、リスクの受容などが含まれ、今後のプロダクト開発活動への入力要素となります。
※3 製品(プロダクト)の信頼性解析手法
※4 AISL:AI安全性レベル、AIFL:AI公平性レベル、AIPL:AIパフォーマンスレベル


2)テスト戦略策定
 プロダクトリスクアセスメントにおける対処がテスト側での対応となった場合、その対応策を具体的に検討し、テスト戦略に落とし込みます。AIQMにリスク対応策が記載されている場合は、それを具体的に落とし込むことになりますが、もし該当する対応策が記載されていない場合は、当社の通常のプロダクトに対するテスト戦略のベストプラクティスや、さらにAIの特色(※5)を織り込んだ上でテスト戦略とします。

※5 「Testing for AIチェックリスト」を独自に作成し、運用することで、AIの特色をテストに織り込めるようにしています。

■特長/利用効果
 本サービスを適用することで、以下のような効果を想定しています。

1)AIプロダクト品質向上の基盤構築
 本サービスはリスクアセスメントが主であるため、単体ではAIプロダクトの品質が向上するわけではありません。ただし、リスクアセスメントの結果を用いて開発やテストの活動を実施することでAIプロダクトの品質を向上させることが期待できます。

2)AIプロダクト品質の説明性の向上
 AIプロダクトにおいては説明可能性(Explainability)が重要な品質特性の一つと言われています。本サービスではAIそのものの説明可能性を向上するわけではありませんが、リスクアセスメントに基づく開発、テスト活動を実施することでAIプロダクト全体の品質の説明可能性を向上することが期待できます。

 
■提供価格
 ご提供価格は、プロダクトの規模やアセスメントの実施回数などのサービス提供内容をお客様と協議の上、決定します。詳細につきましては、お問い合わせください。
 

 当社は常に先端技術を研究するとともに、それらをいち早く現場で使えるものに落とし込むサイクルを確立、お客様へ提供しています。AIプロダクトの開発現場の支援を通して、高品質なAIプロダクトの社会への普及を促進し、より良い社会実現へ貢献してまいります。


本件に関するお問い合わせ
【サービス内容について】
西日本事業部:山口 徹郎 TEL:06-6223-6110  e-mail:west_sales@veriserve.co.jp
研究企画開発部:須原 秀敏 e-mail:tech-strategy@veriserve.co.jp


株式会社ベリサーブについて
品質創造のリーディングカンパニーであるベリサーブは、ソフトウェア検証業界のパイオニアとして累計28,000件以上のプロジェクトに携わり、ソフトウェアの安全性や品質向上を通して社会の発展を支えてきました。日々多様化・高度化するIT技術の活用でもっと豊かになる未来を、私たちベリサーブは品質保証の観点から実現していきます。

会社概要
本社:東京都千代田区神田三崎町3-1-16 神保町北東急ビル
設立:2001年7月24日
代表者:代表取締役社長 新堀 義之
従業員数:1,371名(2021年3月31日現在 連結)
事業内容:
1.製品検証サービス(IT関連システム検証、開発支援検証等)
2.セキュリティ検証サービス(システム負荷検証、システム脆弱性検証等)
3.その他のサービス(その他製品開発やシステム構築に伴う各種サービス)
URL:https://www.veriserve.co.jp/

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URL
https://www.veriserve.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区神田三崎町3-1-16 神保町北東急ビル9階
電話番号
050-6340-8194
代表者名
新堀 義之
上場
未上場
資本金
7億9200万円
設立
2001年07月