アキュリスファーマ、Viatrisによる買収のお知らせ

アキュリスファーマ株式会社

神経・精神疾患領域における革新的な治療薬の開発と商業化を推進するアキュリスファーマ株式会社(以下、「アキュリスファーマ」)は、本日、Viatris Inc.(Nasdaq: VTRS、以下「ヴィアトリス」)による当社買収が完了したことを、お知らせいたします。

アキュリスファーマは、「Catalyst to Access(革新的な医療への橋渡し)」を理念に掲げ、日本におけるドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロス解消の先駆者として、神経・精神疾患領域に特化した革新的な医薬品の導入、開発、承認取得を進めてまいりました。

アキュリスファーマのポートフォリオは、「スピジア®点鼻液(一般名:ジアゼパム)」と「Pitolisant(一般名:ピトリサント塩酸塩)」の2製品で構成されています。スピジア®点鼻液は、てんかん重積状態の治療薬として2025年6月に日本で承認を取得しました。Pitolisantは、ヒスタミンH3受容体選択的拮抗薬/逆作動薬です。

ヴィアトリスは、2025年末までに、Pitolisantについて、ナルコレプシーの成人患者における日中の過度の眠気(EDS)またはカタプレキシーの治療、および持続陽圧呼吸(CPAP)療法等による気道閉塞に対する治療を実施中の閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)に伴う日中の過度の眠気の治療として、日本の厚生労働省(MHLW)に製造販売承認申請を行う予定であると述べています。

本買収契約の条件に基づき、ヴィアトリスは、本買収の対価としてアキュリスファーマの株主に対して一時金を支払いました。さらに、特定の規制および商業上のマイルストン達成に応じた追加対価、および純売上高に応じたロイヤルティが支払われる予定です。

アキュリスファーマの代表取締役社長を務めていた谷垣 任優は、スピジア®およびPitolisantに関する業務のヴィアトリスへの移行を支援するアドバイザーとしての役割を担います。

アキュリスファーマ元代表取締役社長の谷垣 任優は次のように述べています。

「弊社がここまで成長できたのは、患者さん、ご家族、医療関係者、パートナー企業、そして支えてくださったすべての方々のおかげです。今回のヴィアトリスによる買収は、私たちの使命をさらに前進させ、より多くの患者さんに革新的な治療を届けるための大きな一歩です。」

アキュリスファーマ元共同取締役会長・共同創業者BTスリングスビーは次のように述べております。

「アキュリスファーマは、日本およびアジアにおけるドラッグ・ロス、特にこの地域で世界的に承認された治療法が不足しているという課題に取り組むというビジョンのもとに設立されました。医師として、そして共同創業者として、アキュリスがこれらの新しい医薬品を患者さんとそのご家族に届ける上で果たした役割を誇りに思います。この目覚ましい道のりを通して私たちをサポートしてくださったすべての方々に感謝申し上げます。」

Pitolisant(一般名:ピトリサント塩酸塩)について

Pitolisantは、人間の脳内のヒスタミン含有ニューロンのシナプス前部に位置し、睡眠・覚醒リズムの制御において重要な役割を担っている自己受容体であるヒスタミンH3受容体に選択的に結合する拮抗薬/逆作動薬です。

本剤は、欧州では2016年に「カタプレキシー(情動脱力発作)を伴う、又は伴わないナルコレプシー」の治療薬として、2021年には「OSASに伴う日中の過度の眠気」の治療薬として欧州医薬品庁(EMA)より承認を取得しました。米国では、2019年に商品名Wakix®として「ナルコレプシーに伴う日中の過度の眠気」の治療薬として、2020年には「ナルコレプシーに伴うカタプレキシー」の治療薬として米国食品医薬品局(FDA)より承認を取得しています。2024年9月時点で、ナルコレプシーについては米国およびEUを含む38か国で、OSASについてはEUの29か国で承認を取得しております。

最近、日本人患者を対象としたナルコレプシーおよびOSASの両方において、ピボタル試験の良好な結果が得られました。

ナルコレプシーの患者を対象とした第3相試験では、主要評価項目であるエプワース睡眠尺度(ESS)を用いたプラセボ群と比較した日中の過度の眠気(EDS)の改善を達成しました。両群間でESSの統計学的に有意な差が認められました。さらに、主要な副次評価項目であるカタプレキシー発作の頻度は、これまでの国際的な第3相試験で観察されたものに匹敵する抑制効果を示しました。重篤な有害事象は認められず、安全性および忍容性の結果は国際的な臨床試験と一致していました。

OSASの患者を対象とした第3相試験では、CPAP療法を受けているにもかかわらず残存するEDSを経験している日本人OSAS患者におけるPitolisantの効果を評価しました。12週間の治療期間終了時、Pitolisantを投与された患者は、EDSを測定するために使用されるESSにおいて、プラセボ群と比較して低いスコアを示し、この差は統計学的に有意でした(p=0.007)。さらに、安全性および忍容性は国際的な臨床試験の結果と一致していました。

スピジア®(Spydia®)(一般名:ジアゼパム)について

アキュリスファーマは、てんかん重積状態の治療薬として、スピジア®点鼻液5 mg、7.5 mg、および10 mgについて2025年6月に日本で製造販売承認を取得しました。これは、てんかん重積状態、またはてんかん重積状態に進行する可能性のある発作の治療薬として、成人および2歳以上の小児を対象に日本で初めて承認された経鼻投与型抗けいれん薬です。また、成人においては医療機関外で使用可能なレスキュー薬として初めて承認された薬剤でもあります。

本剤は米国Neurelis社が開発し、アキュリスファーマは日本およびアジア太平洋地域(オーストラリア、ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、ニュージーランド、フィリピン、韓国、タイ、ベトナムを含む)の一部の市場における独占的な開発および商業化の権利を取得しています。

2020年、FDAはジアゼパム点鼻液を商品名Valtoco®として、「6歳以上のてんかん患者における通常の発作パターンとは異なる間欠性の定型的な発作頻発エピソードの急性期治療」として承認しました。2025年4月には、FDAはこの適応を2歳以上の患者に拡大しました。

ジアゼパムは、てんかん発作の治療薬として、主に注射剤の形で約60年にわたり日本で使用されてきました。

ヴィアトリスについて

ヴィアトリスは、ジェネリック医薬品と先発医薬品の間にある差異を埋める独自の位置を占めており、両者の長所を組み合わせることで、世界のヘルスケアニーズにより包括的に対応する世界規模で事業展開するヘルスケア企業です。当社は、「世界中の誰もが、人生のあらゆるステージで、より健康に生きられるよう貢献します」というミッションのもと、大規模な医薬品のアクセスを提供しています。毎年、世界中の約10億人の患者さんに高品質の医薬品をお届けし、生まれたときから人生を終えるときまで、急性症状から慢性疾患まで、人生のあらゆる瞬間に関わっています。非常に広範かつ多様な医薬品ポートフォリオ、必要なときに必要な場所でより多くの人々に手を差し伸べることを可能にする比類のない世界規模のサプライチェーン、そして高度なサイエンスの専門知識により、世界で尽きることのないヘルスケアの課題に取り組んでいます。私たちにとってアクセスは深い意味を持っています。ヴィアトリスは米国に本社を置き、ペンシルベニア州ピッツバーグ、中国上海、インドのハイデラバードにグローバルセンターを有しています。詳細については、 viatris.com および investor.viatris.com 、 LinkedIn 、 Instagram 、 YouTube 、 X(旧:Twitter) をご覧ください。

アキュリスファーマ株式会社について

アキュリスファーマは、日本のドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロス解消の先駆者となり神経・精神疾患にかかわる社会課題解決に取り組む日本発の製薬ベンチャーです。“Catalyst to Access”(革新的な医療への橋渡しを担う)という理念を掲げ、Aculys(アキュリス)を社名としました。神経・精神疾患領域において革新的な医療手段への橋渡し役となり、患者さんとご家族、医療関係者、社会により良い医療を届けるため、欧米諸国から革新的で優れた医薬品を導入し、開発・販売を担い、さらに疾患を取り巻くさまざまな課題に対するソリューションを提供します。東京を拠点とするアキュリスファーマはキャタリスパシフィックにより設立されました。

会社名: アキュリスファーマ株式会社[英語名:Aculys Pharma, Inc. ]

所在地: 東京都港区北青山2 -14 - 4  the ARGYLE aoyama 6F

代表者: ソナ・キム

設立日: 2021年1月

URL: https://aculys.com

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会社概要

アキュリスファーマ株式会社

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URL
https://aculys.com/
業種
医療・福祉
本社所在地
東京都港区北青山 2-14-4 the ARGYLE aoyama
電話番号
-
代表者名
綱場 一成
上場
未上場
資本金
-
設立
2021年01月