【2024年度グッドデザイン賞授賞】竹素材やプラスチック類などの廃棄ごみを製品化するアップサイクルサービス「Trash to Treasure / トラッシュトゥトレジャー」

MiYO ORGAINC

2024年10月16日 13時30分

株式会社ミヨオーガニック（所在地：愛知県名古屋市、代表取締役：山本美代、以下「MiYO ORGANIC」）が展開するアップサイクルサービス「Trash to Treasure / トラッシュトゥトレジャー」が、2024年度グッドデザイン賞（主催：公益財団法人日本デザイン振興会）を受賞しました。今回グッドデザイン賞の審査員に評価いただいたTrash to Treasureは、業界や素材にこだわらず事業廃棄物を回収し、アップサイクルすることで同一施設または同一事業で循環させるプラットフォームです。備品やインテリア、建築などの分野にも横断的なサービス展開が可能です。資源の循環を生み出しながら、デザイン性や柔軟性も兼ね備えたプラットフォームである点も評価されました。

■受賞サービス

「Trash to Treasure / トラッシュトゥトレジャー」は、これまで捨てる選択肢しかなかった事業廃棄物を資源として活用し、素材に応じた最適な工場、デザイナーと協力することでゴミを宝物に変え、循環消費を生み出すアップサイクルのプラットフォームです。ゴミをなくすだけでなく、使用→回収→分別→成形→再使用のプロセスとデザインを通して、ゴミへの意識改革を促す製品と仕掛け作りを行います。

竹歯ブラシや竹ヘアコームなど使用済みのホテルアメニティから、カップ・コースター・レゴブロックなどを製作

ペットボトルキャップをミニカーに

日産自動車が提供する環境教育「日産わくわくエコスクール」にて利用するミニカーを、アップサイクル素材で作るプロジェクトに参画。長野県伊那市の小学区や自治体、工場と連携し、約4.5万個のペットボトルキャップを利用した電気自動車のミニカーを製作。

家具や内装材にも展開

ホテルで発生するアメニティや割り箸の廃棄物を回収し、同じくホテル内で使用する家具や内装材に成形。施設のOPENやリニューアルの際に、廃材や思い入れのある材料などを活用いただき、同じ場所で新しい利用価値を提供する循環を生み出しています。

■開発ストーリー

世界中でSDGsの実現に対する意識が高まり、宿泊業界においても持続可能、且つ環境やウェルネス配慮が求められています。そんな中、私たちはプラスチックを使わないアメニティとして、2020年にエシカルブランド”MiYO ORGANIC”をローンチし、数多くの施設に導入頂いた結果、約30tのプラ削減に貢献しました。しかし、アメニティを持ち帰るゲストも多い一方、ゴミへ捨ててしまう人も予想以上に多いという新たな課題が浮上。その解決策として、ゴミを回収しアップサイクルをして、施設内で循環させる仕組みをどうにか作りたい、と本サービスを考案しました。実際に行うと、宿泊施設以外からも多く問合せがあり、他の様々な事業者もゴミに対する課題を感じている事も分かりました。私達は事業廃棄物や素材ごとに最適な工場やデザイナーを繋げ、美しい商品に作り変える事で「ゴミは再生すれば資源になる」と感じられる世界を目指しています。

■実績

わたしたちが大事にしているのは、素材、工場を適切なマッチングさせ、美しいデザインのプロダクトと循環の仕組みを作ることです。これまでは、廃棄ゴミを活用したい事業者と技術を持つ工場の両者が、それぞれどこに相談すべきかが分かりづらいという課題がありました。そこで私たちが事業者の窓口となり、相性の良い工場と連携し、アップサイクルを実現しています。現在では、ザ・リッツ・カールトンホテル福岡様のようなホテルでも実際にサービスを展開しております。今後は、業界を超えて素材の価値を最大化することを目指し、資源循環に取り組むことで、ゴミ削減に加え、より魅力的でカーボンニュートラルを実現する未来に貢献していきます。

■デザインのポイント

サステナブルなだけではなく、適切な工場やデザイナーと連携し、環境面とデザイン面を両立する製品作り
私達がアメニティを提供しているからこそ実現可能な、施設内での廃棄物を利用したクローズドループ
事業に関わる幅広い関係者に参加型で取り組んで頂くことで、多くの人のゴミへの意識を変えるきっかけを作る

■グッドデザイン賞審査委員による評価コメント

「本サービスは、事業廃棄物を回収し、アップサイクルすることで同一施設または同一事業で循環させるプラットフォームである。単に持続可能性を意識するだけでなく、事業廃棄物や素材の種類によって適切な工場やデザイナーと連携する等、環境性とデザイン性の両立を意識した取り組みが評価された。アップサイクル製品として現在主に展開しているアメニティだけでなく、建材や家具等にも広げていくということで、今後の展開に注目したい。」

■グッドデザイン賞とは

1957年創設のグッドデザイン商品選定制度を継承する、日本を代表するデザインの評価とプロモーションの活動です。国内外の多くの企業や団体が参加する世界的なデザイン賞として、暮らしの質の向上を図るとともに、社会の課題やテーマの解決にデザインを活かすことを目的に、毎年実施されています。受賞のシンボルである「Gマーク」は優れたデザインの象徴として広く親しまれています。
http://www.g-mark.org/