岡谷エレクトロニクス、横浜市と連携し3D-LiDARを活用した交通量調査の実証実験を実施

野外、雨天、夜に強く広範囲計測できる交通観測システムで交差点の自動車交通量をカウント

OEC

岡谷エレクトロニクス株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:水野 治/以下、岡谷エレクトロニクス)は、横浜市と連携し、環状2号線 新横浜駅入口交差点にて3D-LiDARを活用した交通量調査を実施いたしました。

  • 実施背景

横浜市では交通状況の把握、道路計画・整備効果・維持管理の基礎データ取得のため交通調査員によって、60~100カ所の交通量調査を定期的に実施しています。交通量調査では、主に経年変化把握、道路整備やまちづくりによる交通量変化の把握が求められます。交通量変化の把握をするため平日の7時~19時に調査員によって方向別(流入数、流出数)、時間別(1時間単位)、車種別(5車種)で実施されますが、調査員の人手不足と膨大な集計作業が課題となっています。

また、調査員による既存の調査方法では、ある特定日のデータしか取得できず、かつ調査に時間と費用を要します。そのため今後はAI技術の活用により交通量や車種の判別など、必要な情報をリアルタイムで把握し、適宜更新されることにより、必要な情報を必要な時期に取得できるような技術が求められます。


岡谷エレクトロニクスが保有する3D-LiDARを活用した人流観測ソリューションは人だけでなく車を検出し、交通量の調査を行うことも可能です。これまで横浜市から人流観測の依頼はありましたが、1日を通した自動車の交通量調査の依頼はなかったことから、今回は3D-LiDARによる自動車検知性能の信頼性の高さを評価をすべく、実証実験を実施いたしました。


<実施概要>

実施時間

10:00~16:00

実施場所

環状2号線 新横浜駅入口信号交差点

設置機材

3D-LiDAR、小型PC

実施目的

①交差点の北側と南側で1台ずつ、計2台の3D-LiDARを設置し14方向への流入を計測

②交差点を通過する自動車の台数カウント

③自動車が曲がった方向の調査


観測場所観測場所

  • 実施結果

当日は10:00-16:00まで測定を実施し、磯子方面からの通行台数は4133台、鶴見方面からの通行台数は6156台でした。実際の道路状況と自動車検知画面を比較した動画をご覧いただくとわかるように、人流観測のシステムでも高い精度で自動車を認識し、自動車の通行台数は実際の台数とほとんど差異無く計測することができました。大型車と普通車の判別もできましたが、二輪車は観測漏れが目立ちました。


A~Dの4方向から流入した車両が1~14の14方向にそれぞれ向かう数を計測しました。多数の自動車が四方へ通行する道路において人の手によって時間毎の通行台数を調査することは、1~2人の調査人数では難しく、2台の3D-LiDARで交差点の全方向を網羅できることには大きな利点となりました。


設置した3D-LiDAR設置した3D-LiDAR

自動車検知画面自動車検知画面

観測方向観測方向

方向別交通量集計方向別交通量集計


  • 岡谷エレクトロニクスの人流観測ソリューションについて

岡谷エレクトロニクスは、約40 年にわたり、お客様の課題に対応するために常に最新のソリューションを提供してまいりました。数年前からは、自動運転技術にも使用され、自動車や歩行者、障害物などの距離・形状や位置を三次元で測定できるOUSTER社(本社:米国カリフォルニア)の3D-LiDAR の取扱いを開始いたしました。3D-LiDARはレーザーを照射し、対象物から跳ね返ってくるまでの時間差を計測し、距離や位置、形状を点群として3次元で測定する技術です。点群データのパターンをディープラーニングによって識別し物体を検知・追跡することで、広範囲での人数、動線、滞留時間等を計測できるAIソリューションを開発いたしました。AIに自動車の点群データも機械学習させることで、車体を認識し追跡やカウントをできるようにし、交通観測が実現いたしました。


▼岡谷エレクトロニクスの人流観測ソリューションサイト

https://www.oec.okaya.co.jp/solution/iot_sol/jinryu


  • 今後について

この実証実験の結果は、調査員による交通量調査の結果と比較されます。比較されたデータに乖離が少なく、有効性が確認された場合、他エリアの広い交差点や国道等での交通観測の実施が検討されます。

3D-LiDARを活用した交通観測では、調査員で交通観測を行うよりも少人数で広範囲を観測することが可能です。特に時間毎のデータ出力や多方向への移動データの取得は、人による台数カウントが難しく、多くの人員が必要となりますが、半径30mの範囲であれば車両がどのように移動しようとLiDAR1台で追跡ができます。

またAIカメラによる交通観測もありますが、カメラでは一方向からの車両の動きしか対応できない、夜や雨天での車両検知が難しい欠点もあります。

そのため今後は要所へ常時設置することで長期的な交通観測や交通調査員との代替、人やカメラと協業によって、より精度の高い観測の実施などの活用が期待されます。


  • 岡谷エレクトロニクスについて

<会社概要>

代表者:代表取締役社長 水野 治

所在地:神奈川県横浜市港北区新横浜

設立:1984年10月

従業員数:204名 

URL:https://www.oec.okaya.co.jp/


1984年に設立した岡谷エレクトロニクスは、半導体や電子部品、システム製品の製造、販売、技術サポートを専門とする商社です。インテル(本社:米国カリフォルニア)の正規代理店としてCPUを中心に幅広くインテル製品の販売を行っております。その他、Microsoft(本社:米国ワシントン)が提供するクラウドプラットフォームのAzureやSupermicro(本社:米国カリフォルニア)が製造しているマザーボード等の販売も行っております。



【お問い合わせ先】

●人流観測ソリューションに関するお問い合わせ

岡谷エレクトロニクス株式会社 永畑

Email:bd_info@oec.okaya.co.jp


●プレスリリースに関するお問い合わせ

岡谷エレクトロニクス株式会社 深澤

Email:bd_info@oec.okaya.co.jp

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会社概要

URL
https://www.oec.okaya.co.jp/
業種
商業(卸売業、小売業)
本社所在地
神奈川県横浜市港北区新横浜2-3-19 プライム新横浜ビル8階
電話番号
045-475-1502
代表者名
水野 治
上場
未上場
資本金
3億5000万円
設立
1984年10月