Quantum Mesh データセンター向けの高効率な液浸冷却システム『KAMUI』を独自開発、国内初(※1)の商用化へ

ENEOSの液浸冷却液『ENEOS IX Type-J』を活用し、従来の空冷と比較して消費電力を32%削減

Quantum Mesh 株式会社

Quantum Mesh 株式会社(よみ:クォンタムメッシュ/本社:東京都中央区、代表取締役:篠原 裕幸、以下 Quantum Mesh)は、高効率な液浸冷却システム『KAMUI (カムイ)』(特許出願中)を開発したことを発表します。本液浸冷却システムには、ENEOS株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:山口敦治、以下 ENEOS)が提供するサーバー冷却用液浸冷却液『ENEOS IX Type-J』を採用。液浸冷却によるコンテナ収容型の液浸冷却データセンターとしては国内初の商用化※1となります。

近年のAIの進歩、特に生成AIの世界的な利用拡大に伴うデータセンターの設立需要がますます高まる一方で、現在の主流である空冷システムにおいては、温暖化という環境条件のもと運営に必要となる膨大な電力や付随するコスト、設置スペースなどが大きな課題となっています。また、サーバー自体の高出力化により、旧来の空冷システムでは十分な冷却環境を担保できないと想定されています。

『KAMUI』は、閉鎖循環式の一相式(単相式)独自液浸システムで、サーバー自体を冷却液に浸しサーバーから発生する熱を吸収する仕組みを採用しています。KAMUIの開発にあたっては、高い冷却効率を実現する『ENEOS IX Type-J』を採用しました。

当システムでは、一年を通じて14~18℃と安定した温度である地下水とサーバーの熱を交換することにより、サーバーを冷却する為に必要な電力

は従来の空調による冷却方式と比べて1/10以下の

20フィートコンテナサイズに『KAMUI』を2台設置した様子

電力で運用することが可能となり、全体の消費電力としてもPUE※2で1.03~1.04と、従来型のデータセンターと比べても約32%もの削減を達成しております。また従来のような大規模な空調設備を必要としないため、設備投資を大幅に削減できます。

また、設置空間においても、従来の1/5~1/3に収めることを実現。地下水を利用した冷却方式により、空調屋外機・室内冷凍機・空調機材等が不要となります。KAMUI1台には16Uまでのサーバー(2Uのサーバーであれば8台)隙間なく高密度で設置し運用することが可能、当社が推進するコンテナ型データセンター(20フィート)においてはKAMUIを12台(2Uサーバ換算で96台)収容することができます。

Quantum Meshは今後も、KAMUIのさらなる研究を進め、より効率を追求した液浸冷却システムを開発してまいります。また、KAMUIをベースにした製品化にも取り組み、AIoT時代に流通する大量のデータを安全に保管・運用するデジタルインフラの構築に努めます。

※1:当社業界調査による(2025年3月10日時点)。液浸冷却方式を用いたコンテナ型データセンターとして。

※2:PUE(Power Usage Effective)/電力使用効率:一般的な空冷式国内データセンターのPUEは 1.50とされる。

【液浸冷却システム『KAMUI』概要】

名  称:液浸冷却システム『KAMUI』(カムイ)

サ イ ズ:幅:1200㎜ 高さ:1400㎜ 奥行:800㎜

冷却能力:40kW

消費電力:※ポンプの消費電力による

使用液剤:ENEOS IX Type-J

■ENEOS IX シリーズについて

ENEOSが提供する環境負荷低減に貢献する液浸冷却液です。サーバーから発生する熱を効率的に吸収し、高い冷却効率を実現する単相式液浸冷却に着目し開発された製品です。添加剤処方技術により、使用期間の長期化を実現する高い酸化安定性と電気絶縁性を両立させた性能を有します。

参考:https://www.eneos.co.jp/newsrelease/20240205_01_01_2003128.pdf

■ENEOS株式会社について 

 ENEOSグループは、世界中に製造・販売拠点を持つ日本の主要なエネルギー企業です。エネルギー・ 素材分野での事業展開を行っており、上流から下流まで幅広い事業を展開しています。グループ長期ビジョンに掲げた「エネルギー・素材の安定供給」と「カーボン ニュートラル社会の実現」との両立に向けて、ENEOSは高い省エネルギー性能を有する潤滑油製品の開発、販売を行っています。


Quantum Mesh 株式会社について

Quantum Mesh 株式会社は、情報の安全な保護と計算処理を担う可搬型データセンターを開発・運用しています。流通する大量の情報資産を世界レベルの高度なセキュリティで保護し、高度な計算能力で有効に利活用できる環境を提供。また、データセンターを起点としたAI・IoTによる未来の街づくりを提案、「正しいDX」の実現を目指しています。

【会社概要】

社 名 :Quantum Mesh 株式会社

本 社 :東京都中央区銀座二丁目15-2 KR Ginza Ⅱ4F

設 立 :2023年6月

代表者 :代表取締役 篠原 裕幸

事業内容:可搬型データセンターの開発および運営

Web  :https://quantummesh.jp/

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会社概要

Quantum Mesh 株式会社

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URL
https://quantummesh.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都中央区銀座2-15-2 KR Ginza Ⅱ 4階
電話番号
-
代表者名
篠原 裕幸
上場
未上場
資本金
-
設立
2023年06月