新素材 楽器に使用する象牙代替品の実力を証明! 竹を原料としたセルロースナノファイバー使用筝爪と象牙製の音響を比較

10/31「象牙を使わない箏コンサート」で初披露 主催 野生生物保全論研究会

JWCS

竹が原料のセルロースナノファイバーを配合した象牙代替製品の音色を一般公開

1.なぜ箏?

 和楽器には部分的に象牙が使われてきました。弦をはじく三味線や琵琶の撥、箏の爪や弦を支える筝柱などです。安価なプラスチック製品も販売されていますが、音にこだわるプロ奏者の方々などには象牙製が好まれています。

 しかし象牙は1990年以降、ワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物種の国際取引に関する条約)により国際取引が禁止されています。さらに国際取引だけでなく、国内での象牙の売買を禁止する勧告が2016年に採択されました。そのため今後、象牙が入手困難になることを、邦楽関係者は懸念していました。

 このような状況の中、プロの要求に応える象牙代替素材の筝爪が開発されています。とくに海外在住の筝奏者には、象牙製アイテムを国内に持ち込めないため、待ち望まれていた製品です。

象牙代替品の箏爪 ©︎Sera_Creations  

2 新素材の音響測定

 和楽器アイテムの象牙代替品の開発は、Sera Creations が8年前から取り組み、プロの演奏者や音響の研究者の協力を得て、試作を重ねてきました。そしてこのたびセルロースナノファイバー(CNF)製箏爪と対象となる象牙製箏爪の音を分析しました。

 分析をしたのは、竹由来のセルロースナノファイバー(CNF)をベース素材とした箏爪による音です。以下は素材の配合を変えた製品番号2(グラフ:オレンジ色)と4(グラフ:空色)、そして象牙製(グラフ:青色)の音響を測定したグラフです。

 この図から、特に製品番号4は象牙に近い音であることがわかります。

図1©︎Sera_Creations  

図2は音の出る初めの部分を拡大しています。

図2 ©︎Sera_Creations 

3 「象牙を使わない箏コンサート」が提案する新しい価値観

 プロの筝演奏者はコンサートで象牙の筝爪を使用するため、認定NPO法人野生生物保全論研究会は「象牙を使わない箏コンサート」を開催し、新素材による箏爪の音色を一般に公開します。

この「象牙を使わない箏コンサート」は、3つの目的があります。

1)象牙製筝爪の音色に近づけた、新素材で製作した象牙代替品の提案

2)時代の変化に対応し、象牙が出す音色を最高としてきた価値観から転換する新しい文化の提案

3)ゾウが生息するアフリカの伝統打楽器とのコラボレーションで、象牙はどこから来たのかを意識し、「象牙を使わない」ことで世界の象牙取引禁止を求める国や人々とも日本の伝統音楽がつながっていけることを提案

プロの演奏家による音色は、これらの提案を聞く人の心に訴えかけます。

象牙を使わない箏コンサート ~箏曲の地平線を望む夕べ

主催 認定NPO法人野生生物保全論研究会(JWCS)

共催 認定NPO法人トラ・ゾウ保護基金/Sera Creations

後援 公益社団法人日本動物園水族館協会/国際自然保護連合(IUCN)日本委員会/認定NPO法人アフリカゾウの涙

日時 2025年10月31日(金)18:30-19:45(17:00開場)

会場 東京ウィメンズプラザ ホール(東京都渋谷区神宮前5-53-67)

コンサート申込

チケット 一人1,500円(親子室チケットは小学生以下無料)

【チケット販売サイトPeatix】

https://ivoryfreeconcert2025.peatix.com

【プログラム】

17:00 開場 

イベント開始までホールでは、野生生物保全論研究会が発信しているポッドキャストを使った音声番組「生きもの地球ツアー」をお楽しみいただけます。受付周辺では野生生物保全論研究会と共催団体のトラ・ゾウ保護基金の活動紹介、また象牙代替素材を使用した和楽器アイテムの展示を行います。

18:30 開会あいさつ

18:35 講演

19:05 演奏

19:40 閉会あいさつ

19:45 終了

【講演】

「ゾウの密猟と日本の象牙市場」 認定NPO法人トラ・ゾウ保基金 坂元雅行

「アフリカのゾウを守る象牙代替への挑戦~再生可能資源から作る新素材nanoforest~」 中越パルプ工業株式会社開発部 橋場洋美

【演奏曲】

古典箏曲・現代箏曲

箏とジェンベのコラボレーション

箏の演奏には象牙代替として開発された、竹由来の新素材箏爪と植物原料配合樹脂の箏柱を使用します。

【演奏者】

マクイーン時田深山

マクイーン時田深山(マクイーン ときた みやま)

即興、現代音楽、オリジナル曲を中心に活動。オーストラリア出身。伝統に基づきながら現代人が面白い、聴きたいと思える独自の音楽を目指す。ソロに加え様々な編成で活動し、自然体で豊かな表現が定評を得ている。東京ジャズフェスティバル、ドイツのMoers Festival等に出演し、バンクーバー交響楽団、Australian Art Orchestra、日本フィルハーモニー交響楽団等と共演。2019年にAsian Cultural CouncilのグランティとしてNYに滞在し、現代音楽、実験音楽、即興音楽に携わる。2020年に欧、米、豪、日本の作曲家の作品を収録したソロアルバムをリリース。小田村さつき、沢井一恵に師事。

Abdou Bayefall 

Abdou Bayefall (アブドゥ バイファル)

セネガル共和国出身、西アフリカ伝統舞踊のプロフェッショナル・ダンサー。

17歳で名門舞踊団「Ballet Senomew」の最年少団員として初の国際舞台を踏み、「Fils du ballet」(バレエの申し子)の愛称をもらう。またモロッコでBaaba maal (セネガルの国民的歌手)の目にとまり、ツアーダンサーに加わる。その後スペイン「Ballet la frica 2000」に移籍。公演ではダンス、チヤカバ、ドラムと一人で3役をこなし、ダンスの指導を行い、2年間活躍する。セネガルに帰国後は、「Ballet la linguere」セネガル国立舞踊団に入団し、3年間ダンサー、コレオグラファーとして活躍する。セネガル政府より、・Djembe Dance(ジェンベ ダンス)・Sabar Dance(サバール ダンス)・Sorouba Dance (ソロウバ ダンス)・Tiakaba (チャカバ:竹馬を用いて1本足で踊るダンス)・Coumpo Dance (コンポー ダンス:ジョラ族のダンス)の5種類のダンスに関する、ダンス指導者として国際免許状を授かる。2002年のワールドカップ公演のため来日。その後日本を拠点としダンサー、ドラマーとして世界各地にてダンスワークショップ・演奏活動を行う。セネガルの伝統舞踊をこれからの若い世代に伝えていく貴重なダンサーの1人である。

※ジェンベ奏者がアブドゥさんに変更になりました

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会社概要

URL
https://www.jwcs.org/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都港区芝4-7-4 西山ビル4階
電話番号
070-4342-5697
代表者名
小川潔 並木美砂子
上場
未上場
資本金
-
設立
2001年03月