アスベスト含有屋根&ノンアスベスト屋根を「撤去せず封じ込める」【シールドロックウレア工法】法人・施設向けの提供を開始

〜撤去でも、被せるでもない。屋根材を活かしたまま内側から強度を回復させる第三の選択肢〜

㈱十文字

新開発の技術によるプライマーが、深い浸透性で屋根材を内側から強化する ― シールドロックウレア工法

株式会社十文字(本社:栃木県宇都宮市、代表取締役:十文字 隆裕)は、「シールドロックウレア工法」(PLジャパン株式会社/特許出願中)について、2026年8月より、工場・倉庫・公共施設といった大型建築物への提供を開始しました。

これまで当社では、本工法を戸建て住宅の屋根改修を中心に提供してきました。

今回、対象を大型建築物へ広げることで、工場・倉庫・公共施設のアスベスト含有スレート屋根と、戸建て住宅に多いノンアスベストのスレート屋根、その双方に対応します。


シールドロックウレア工法は、アスベスト含有屋根をはじめとする劣化した屋根材を撤去せず、内側から強度を回復させたうえで表面を保護する屋根改修工法です。

専用のプライマーで屋根材の内部を固め、その上に強靭なウレア樹脂の塗膜を重ねる二層構造により、アスベストの飛散を防ぎながら屋根そのものを再生させます。

■ 屋根が抱える、二つの異なる問題

老朽化したスレート屋根には、性質の異なる二つの問題が存在します。

【問題1】アスベストを含有する屋根材

アスベスト含有の屋根

アスベストは耐火性・耐久性・加工性に優れ、加えて安価であったことから、かつて建材に広く使用されてきました。工場や倉庫の屋根に用いられる大波スレートもその一つです。

しかし、その繊維を吸い込むことによる健康被害が明らかになります。代表的な疾患である中皮腫は、ばく露後40年前後の潜伏期間を経て発症すると報告されており、厚生労働省の人口動態統計によれば、死亡者数は1995年の500人から2024年には1,562人へと3倍を超えました。

中皮腫による死亡者数は、1995年の500人から2024年には1,562人へと約30年で3倍超に増加。(出典:厚生労働省 人口動態統計)

こうした経緯から2004年に含有建材の製造・使用は原則禁止となりましたが、それ以前に建てられた建築物には、今もアスベストを含む屋根材が残されています。

2028年前後に解体のピークを迎えるアスベスト含有の建築物は国内に約280万棟

石綿使用の可能性がある民間建築物は約280万棟。解体は2028年前後にピークを迎える見込み。(出典:国土交通省)

国土交通省の「建築物石綿含有建材調査マニュアル」によれば、石綿を使用している可能性のある民間建築物は国内に約280万棟と推計されています。この推計は、石綿の利用が少ないと考えられる戸建住宅や木造住宅を除いた、非木造の民間建築物を対象としたものです。

同マニュアルでは、これら約280万棟の解体は2028年前後にピークを迎えるとされており、工場・倉庫・公共施設といった建築物が、今後集中して改修・解体の時期を迎えることを意味します。

【問題2】アスベストを含有しない、脆さを抱えた屋根材

脆くなり、劣化しているノンアスベスト屋根 

もう一つは、アスベストを含有しない、ノンアスベスト屋根の問題です。

アスベストの健康被害が社会問題となった2000年代前半、各メーカーは代替素材を用いた屋根材を相次いで市場に投入しました。しかし当時はアスベストに代わる補強繊維の技術が確立されておらず、この時期に流通した製品の一部は、本来の強度を確保できていませんでした。

その結果、これらの屋根材は築10年から15年ほどで、表面の割れや、層と層のあいだが剥がれる層間剥離を起こすようになります。厄介なのは、塗装によるメンテナンスも難しくなることです。下地が崩れているため塗膜が持たず、作業員が屋根に上がれば足元から割れてしまう。こうした理由から、工事を断られるケースが生じています。

含有しているがゆえに触れられない屋根と、含有していないがゆえに脆い屋根

いずれも従来の工法では、撤去か、上から覆うかの選択を迫られてきました。

■ アスベスト含有スレート屋根への3つのアプローチ

屋根対策の3つのアプローチ。撤去も被せるでもない、第三の選択肢がシールドロックウレア工法。

アスベストを含有する屋根材は、健全なうちは飛散のリスクが低いとされます。危険が生じるのは、経年劣化でひび割れや欠損が起きたとき、そして改修・解体で切断や破砕を伴うときです。

対策が必要と分かっていても、これまで所有者に提示されてきた選択肢は、次の二つに限られていました。

①屋根の葺き替え工事

葺き替えは、屋根材をすべて撤去して交換する工法です。有資格者による作業、飛散防止の養生、専用の運搬、産業廃棄物としての適正処分。屋根材の費用に加え、これら一連の工程がすべて積み上がります。工期も長く、工事中は建物を使用できない場合があります。

②屋根カバー工法

カバー工法は、既存の屋根の上に新しい屋根材を被せる工法です。撤去の負担は避けられますが、屋根が二重になるため重量が増します。将来の更新時には既存材とカバー材の両方を撤去することになり、負担は先送りされる形になります。

撤去すれば費用と工期がかかり、被せれば重量と将来の負担が増える。どちらも小さくない代償を伴うため、判断が先送りされ、劣化したまま使われ続けている建築物も少なくありません。

③シールドロックウレア工法 ― 撤去でも被せるでもなく、閉じ込める

含浸ソリッドプライマー施工中の様子

シールドロックウレア工法は、屋根材をそのまま活かし、内側から強度を回復させたうえで表面を被覆する工法です。

屋根材を撤去しないため、産業廃棄物としての処分も発生しません。

既存の屋根の上から施工するため、施設の稼働を止める必要がなく、新しい屋根材を被せないので屋根の重量もほとんど増えません。葺き替えとカバー工法、それぞれの負担を避けながら屋根を再生させる、第三の選択肢です。

中核となるのが、新開発の「含浸ソリッドプライマー」です。従来のプライマーを超える浸透性を持ち、劣化したスレート材の内部にまで深く浸透して、基材そのものと一体化します。

■どのように施工するのか

施工方法①
施工方法②

施工は、既存の屋根の上から行います。屋根材を剥がすことも、新しい屋根材を運び込むこともありません。

まず、下地処理を終えた屋根に、含浸ソリッドプライマーを電動噴霧器で散布します。低粘度のプライマーが屋根材の内部へ染み込み、脆くなった基材を内側から固めます。続いてHMプライマーを重ね、屋根を留めているフックボルトにはシーラントを注入したボルトキャップを取り付けます。ここまでが下ごしらえです。

その上に、ウレア樹脂の塗膜をローラーと刷毛で2回に分けて塗り重ねます。あとは規定量を守って均一に塗り広げるだけ。使用する材料は、2種のプライマーと1種の上塗りウレア塗料の3つで、いずれも1液タイプのため、現場での計量や混合の作業も発生しません。

解体も、撤去も、重機の搬入も不要。屋根の上で塗り重ねていくだけで、これまで手の打ちようがないとされてきた屋根が再生します。

■ 第三者機関の試験で確認された性能

<① 層間付着性試験|表面に載るのではなく、内部と一体化する> 


どれだけ深く染み込んでいるのか。それを確かめたのが、層間付着性試験です。

コンクリート板の層間付着性試験。塗膜ではなく基材側が破壊。付着強度8.20〜8.43N/㎟(基準1N/㎟以上)
スレート板の層間付着性試験。塗膜ではなく基材側が破壊。付着強度1.53〜2.05N/㎟(基準1N/㎟以上)

アドヒージョンテスターによる層間付着性試験では、いずれの試験体も塗膜が剥がれるのではなく基材が破壊される結果となり、プライマーが躯体に含浸していることが確認されています。

付着強度はスレート板で1.53〜2.05N/㎟、コンクリート板で8.20〜8.43N/㎟。

首都高速道路株式会社の剥落防止照査基準が定める1N/㎟以上を、いずれも上回っています。

固めた基材を、強く伸びる塗膜で包む

含浸ソリッドプライマーの上に、強靭性と柔軟性を併せ持つウレア樹脂の塗膜を積層します。

塗膜自体の引張強度は28.3N/㎟、伸び率は334%。硬さと伸びを両立させることで、下地の動きに追従しながら屋根を保護します。

<② 曲げ試験|補強した部分より、元の素材が先に壊れる>

内側を固め、外側を包む。この二層構造が何をもたらすのか。それを示したのが曲げ試験です。

突合せ部ではなくスレート板自体が破壊した(試験:一般社団法人建材試験センター)

一般社団法人建材試験センターがUR都市機構の規格に準拠して実施した試験では、本工法を施した二枚のスレート板を突き合わせ、その接合部に荷重をかけました。通常であれば継ぎ目から割れるはずですが、破壊されたのは接合部ではなく、スレート板そのものでした。

コンクリート板を用いた試験でも結果は同じで、強度は1,360〜1,670N。UR都市機構が定める490N以上という基準の、およそ2.8倍から3.4倍に達しています。

補強した部分よりも先に、元の素材のほうが壊れる。これは、施した塗膜が元の屋根材の強度を上回っていることを意味します。

<③ 耐衝撃性試験|割れても、飛ばさない>

アスベスト対策として重要なのは、屋根材が損傷した際に繊維を飛散させないことです。

JASS8の防水層性能評価試験に準じた耐衝撃性試験では、4mm厚のスレート板単体に錘を落下させた場合、衝突点を中心に三方向へ割れが発生しました。

一方、本工法にオプションの遮熱トップを併用した試験体では、衝突点を中心に一方向の割れが生じたものの、塗膜は切り裂かれていませんでした。

左:スレート板単体は三方向に割れが発生  右:本工法施工後は割れが生じても塗膜は切り裂かれていない(遮熱トップ併用時)

屋根材が割れても、その上を覆う塗膜が破れなければ、繊維は外部へ飛散しません。

撤去して取り除くのではなく、その場に留めて閉じ込める。これが本工法の考え方です。

【シールドロックウレア工法の主な特長まとめ】
・超耐候性:長期にわたり建築物の美観と耐久性を維持
・強靭性:高強度・高伸張な塗膜により、躯体のひび割れや劣化を抑制
・防水性:強靭な防水塗膜により屋根を保護
・低汚染性:高い架橋密度により塗膜表面が緻密で、汚染物質の定着を防ぐ
・施工性:2種のプライマーと1種の上塗りウレア塗料がすべて1液タイプのため、施工不良が生じにくい

■ 稼働を止めずに ― 工場・倉庫・公共施設への対応

本工法は、屋根の上から施工するため、施設の運営を止めることなく作業を進められます。

工場では、生産設備を稼働させたまま屋根の対策を進められる点が、導入のしやすさにつながります。倉庫では、劣化・破損が進んだ屋根材に対し、撤去を伴わずに表面を保護します。学校・庁舎・病院などの公共施設では、日常の利用を継続しながら対応できます。

撤去・運搬・処分の工程が発生しないため、これらに伴う作業の負担も生じません。

工場・倉庫・公共施設のスレート屋根が主な対象となります

■ 「葺き替えしかない」と言われた屋根の蘇生

本工法は、アスベストを含有しない、ノンアスベスト屋根材の再生にも応用できます。

塗装という選択肢を失った屋根

前述のとおり、ノンアスベスト屋根の一部は強度不足により塗装が難しく、カバー工法か葺き替えか、いずれも屋根そのものを諦める選択しか残されていませんでした。

しかし、曲げ試験が示したように、含浸ソリッドプライマーは基材の内部にまで浸透し、脆くなった屋根材の強度そのものを回復させます。表面を覆うのではなく、素材の内側から立て直す。塗れないと判断されてきた屋根が、もう一度塗れる屋根に戻ります。

戸建て住宅における施工事例 施工前
戸建て住宅における施工事例 施工後

戸建てのアスベスト含有屋根にも

また、戸建て住宅においても、2004年以前に施工された化粧スレート屋根にはアスベストを含有する製品があります。

本工法は、こうした屋根材に対しても撤去を伴わずに表面を被覆する対応を想定しています。

撤去も、大規模な改修も伴わずにこれまで手の打ちようがないとされてきた屋根を再生する。

株式会社十文字では、戸建て住宅から大型建築物まで、この選択肢を提供してまいります。

■ 今後の展望

老朽化した建築物のアスベスト対策は、施設所有者にとって避けて通れない課題である一方、工程上の負担や稼働停止といった制約から対応が進みにくい領域でもあります。解体のピークとされる2028年に向け、選択肢を広げることが求められています。

株式会社十文字は、シールドロックウレア工法の提供を通じて、施設の運営を止めずに実施できるアスベスト対策の選択肢を広げ、建築物の安全性確保と長寿命化に取り組んでまいります。

【サービス概要】

サービス名:シールドロックウレア工法(PLジャパン株式会社/特許出願中)

提供開始:2026年8月(工場・倉庫・公共施設など大型建築物への提供開始)

対応エリア:栃木県内(県外は要相談)

対象:工場・倉庫・公共施設・戸建て住宅のスレート屋根

【会社概要・本件に関するお問い合わせ先】

株式会社十文字

所在地:〒321-0971 栃木県宇都宮市白沢町2020-7

TEL:028-612-1938

代表取締役:十文字 隆裕

事業内容:外壁塗装、屋根塗装、屋根リフォーム、外装リフォーム工事全般、外壁洗浄サービスの提供

URL:https://plj-tochigiutsunomiya.com/

シールドロックウレア工法 特設ページ:https://plj-tochigiutsunomiya.com/shield-lock-urea/

株式会社十文字には、シールドロックウレア工法の開発元であるPLジャパン株式会社の

FC事業本部長が在籍しています。屋根の状態に関するご相談・お見積もりを承ります。

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会社概要

株式会社十文字

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URL
https://plj-tochigiutsunomiya.com/
業種
建設業
本社所在地
栃木県宇都宮市白沢町2020-7
電話番号
028-612-1938
代表者名
十文字 隆裕
上場
未上場
資本金
500万円
設立
2020年04月