退化する子どもの足にSOS!“子どもの正しい靴選び”を「理解していないと思う」と回答した親が約7割も!~未就学児、小学校低学年の子どもを持つ親 男女1,000名に意識調査を実施~
マルチスポーツブランドのアディダス ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区矢来町、代表取締役:ポール・ハーディスティ)は、「子どもの足を守り、育てる」をコンセプトに、成長期の子どもたちに適したシューズを選ぶ大切さを、より多くの人たちへ発信しています。そこで、足の骨格成長が加速する未就学児~運動能力が育まれる小学校低学年を子に持つ親男女1,000名(20~59歳)を対象に、「子どもの靴選び」の実態を把握するため、意識調査を実施しました。本調査の結果、近年、健康な体を足から考え、足の機能を育てることで正しい体を育む“足育”(そくいく)が提唱されているにも関わらず、“子どもの正しい靴選びを理解していないと思う親”が約7割もいることが明らかになりました。さらに、靴を購入する際には、色・デザインを重視する親が約3割、長く履けるように大きいサイズを購入する親が約4割にも達し、靴の選び方は子どもの足の弊害を引き起こす危険性があることが示唆されました。
早稲田大学スポーツ科学学術院 スポーツ整形外科教授 福林徹先生によれば、「最近の子どもは、誤った靴を履いて日常を過ごす環境下で、足裏筋力の衰えが生じ、さまざまな弊害を引き起こし、外反母趾や偏平足といった足の障害が増えています。」と、子どもの骨形成における問題点を指摘しています。さらに文部科学省の報告によると、昭和60年頃から小中学生の体力・運動能力の低下傾向が続いており、その現状は置き去りにされたままであると示されています。※1福林先生は、子どもの足が退化しているとも言える足のトラブルの増加や運動能力が低下していることを懸念しており、「足の成長障害は、子どもの知能の発達や運動能力の向上へ影響を及ぼすこともあり、成長を妨げない“正しい靴選び”は非常に重要です。」とコメントしています。
アディダスは、このような現状を踏まえ、長年に渡って靴の製品開発に取り組み、実績を持つシューズのエキスパートとして、子どもの体力・運動能力の向上や、成長を妨げない健康的な足へと促す製品開発やサービスの提供を目指し続けると共に、“子どもの正しい靴選び”の重要性を訴求し、理解向上に取り組んでまいります。
■“子どもの正しい靴選びを理解していない”と思う親 約7割
「お子様の正しい靴選びを理解していると思いますか」という設問に対し、約7割が「理解していないと思う(未就学児の親、小学校低学年の親ともに66.5%)」との回答がありました。【図1】また、「理解していると思う」親と、「理解していないと思う」親を比べてみると、理解している親の方が「機能性を重視して購入する(未就学児の親:31.4%、小学校低学年の親:29.9%)」傾向が、「理解していない」と回答した親よりも多く見られました。
■購入は、子どもの意見を優先する親が約6割、色・デザインを重視して購入する傾向に
「子どもの靴を購入する際、親の意見と子どもの意見、どちらを優先して選ぶことが多いですか」という設問に対しては、「子どもの意見を優先して選ぶことが多い(未就学児の親:54.2%/小学校低学年の親:70.9%)」の回答が、「親の意見」よりも上回った結果となり、特に小学生を子どもに持つ親に至っては7割以上が、子どもの意見を優先して購入する傾向にあることが分かりました。【図2】
※1出典:文部科学省 子どもの体力向上ホームページより (http://www.recreation.or.jp/kodomo/index.html)
購入実態の傾向を見てみると、「色・デザイン重視(未就学児の親:30.6%/小学校低学年の親:26.5%)」の回答が最も多く、「素材や機能性重視(未就学児・小学校低学年の両親:22.2%)」よりも上回りました。【図3】
■子どものケガや転倒の要因に!? 約4割の親が「長く履けるように大きめのサイズを選ぶ」
“長く履けるように”と約4割の親が、「大きいサイズの靴を購入している(未就学児の親:39.2%/小学校低学年の親:33%)」ということが明らかとなり、さらに8割以上が「脱ぎ履きが楽な靴を購入している(未就学児の親:83.9%/小学校低学年の親:82.2%)」という実態も浮かび上がりました。【図4】【図5】
福林先生は、「大きめなサイズの靴は、子どもの足のトラブルになってしまう要因の1つです。大きすぎる靴や脱ぎ履きが楽な靴は、かかとが浮いてしまい、不安定な歩行になってしまいがちです。その結果、つまずいたり転んだりとケガをしやすくなります。尚、つま先は、地面・土を掴める程度の余裕を持たせることが理想です。」とコメントしています。
また、子どもが転倒しやすいかどうかを調べてみると、実際に脱ぎ履きが楽な靴を購入する親の子どもの方が、「つまずきやすい」、「転んだり、よくケガをする」と回答しています。【図6】
■おさがりの靴を履かせることがある親 約5割
子どもの足の成長は速く、なかなか頻繁に新しい靴へ買い換えることが難しいという消費者傾向からか、「兄弟・姉妹のお古や、親戚・友人の子どものおさがりの靴を履かせることがある」と答えた親は、約半数に上りました。
福林先生の見解によれば、「既に誰かの足によって形状化された靴や磨り減った靴を履くことは、本来のその子の足の成長を妨げる要因となります。子どもの足が1人1人異なるのは当然なので、お下がりはお奨めしません。定期的に、子どもにきちんと合った靴を選ぶことを意識し、必ず店頭で試し履きをして購入することが重要です。」とコメントしています。
■親は意外に知らない!?子どもの足のトラブル
「特に成長期の子どもの足に引き起こる弊害には特に注意が必要で、日常的に履く靴が大きな影響を及ぼす可能性がある」と福林先生は指摘します。さらに、主な子どもの足のトラブルとして、「靴ズレ・タコ・魚の目」、「偏平足」、「浮き指(槌趾)」、「ハンマートゥ」、「外反母趾」などが挙げられ、「親は、子どもの足の障害に関する知識を高め、子どもの足を守ることの重要性を理解して、予防や改善に努めることが大切です。」とコメントしています。
■運動能力低下の証拠!?“足指じゃんけん”できない!(未就学児:90% 小学校低学年:84%)
昔と異なり、現代では裸足になって遊ぶ機会が減ったことや足指の動きを妨げる靴を履いてしまっていることで、足指の運動不足に陥り、足の指を支える筋力も退化している、と言われています。※2本調査において、「足指じゃんけん」のできる子どもは、未就学児:9.1%、小学校低学年:15.7%と非常に少ない結果を示しました。福林先生は、「足指は足底の筋と密接な関係にあり、足底の筋肉を鍛えることで運動能力の向上につながります。」とコメントし、足指の動きを妨げない靴を選ぶとともに、足指の運動を心がけ、運動能力の低下を防ぐことが重要であることが示唆されました。
■“子どもの正しい靴選び”に対する、親の“意識”と“実態”のズレ
福林先生は正しい靴選び5箇条(※別添P5参照)を提唱しており、その内の特に「足の甲をフィットさせる靴」や「かかとが安定した靴」については6割が「足の甲の部分をぴったりとフィットさせる靴が良いと思う(未就学児の親:60.7%/小学校低学年の親:57.8%)」と回答したのに対し、「足の甲の部分をぴったりとフィットさせる靴を購入している(未就学児の親:45.9%/小学校低学年の親:42.2%)」と回答した親は、15%低い5割以下に留まりました。さらに、「かかとが動かないようにフィットさせた靴」が良いと思うかという設問については、そう思う(未就学児の親:63.5%/小学校低学年の親:67.4%)」と回答しているのに対し、「購入している(未就学児の親:45.9%/小学校低学年の親:42.2%)」との回答は、20%近く低い数値を示しており、子どもにとってどのような靴が望ましいかを意識しているものの、実際に購入する靴は異なっている事実があることが分かりました。
※2出典:財団法人 日本学校保健会「足の健康と靴のしおり 改訂版」より (http://www.gakkohoken.jp/book/pdf/0092.pdf)
■誤った靴選びが引き起こす、子どもの足のリスクと弊害について
成長する子どもの足に合っていない靴を選び、履かせ続けることによって引き起こしてしまうリスクと弊害について、早稲田大学スポーツ科学学術院の福林先生は以下のような見解を示しています。
病名:外反扁平足障害(がいはんへんぺいそくしょうがい)
症状:接地時に足の土踏まずがなく、ベタ足になっている状態を言います。子供のアーチは柔らかく、不適切な靴(大きめの靴)で運動すると、過回内(かかいない)が生じやすくなり、外反母趾や足底、ひざの痛みの原因にもなります。
病名:踵骨骨端炎(しょうこつこったんえん)
症状:踵骨(かかと)部分のクッション性の悪い靴やホールド性が弱い靴ですと、運動時の着地動作や運動後に、痛みが生じやすくなります。踵骨(かかと)の骨端部に過度な負担がかかり、過剰な刺激を与えてしまうことで、炎症と疼痛を引き起こす恐れがあります。
病名:足指伸筋腱炎(そくししんきんけんえん)
症状:足背部を強く紐(バンド)で締めると、足指の伸筋腱が締め付けられ、腱の炎症や痛みを伴う原因になります。
病名:足底筋膜炎(そくていきんまくえん)
症状:成長した足に合わなくなった小さめな靴を履くことで、足指を動かす十分なスペースが失われ、足指を動かす足底筋や足指屈筋の萎縮が生じやすくなります。足底筋や足指屈筋の働きが十分でなくなると、骨に負担がかかり、疲労骨折の原因となります。
病名:疲労骨折、関節炎
症状:疲労骨折は、色々な原因で生じます。縦のアーチをきちんと支え、中足指節関節で背屈できるように製造された靴でないと、縦のアーチを支える中足骨などに負荷がかかり過ぎてしまい、中足骨疲労骨折や舟状骨(しょうじょうこつ)疲労骨折、足根中足関節(そくこんちゅうそくかんせつ)の関節炎といった症状を引き起こす恐れがあります。
病名:足首捻挫、骨折
症状:脱げやすい大きめサイズの靴は、歩行時や運動時のバランスを崩す要因になり、足首捻挫や骨折につながりやすくなります。長期間に渡って同じシューズを履き過ぎてしまうと、かかと部分の片減りが生じ、足首捻挫の原因にもなります。
病名:皮膚炎、湿疹、水虫
症状:抗菌性、通気性を考慮しないと、靴内は高温多湿となり、皮膚疾患の温床になります。(特に夏期)湿疹や水虫など、さまざまな皮膚疾患を招いてしまう恐れがある為、こまめに洗濯をしたり、陰干ししたりするなど、皮膚を清潔に保つことが大変重要です。
アディダス×福林先生が推奨する“子どもの正しい靴選び”の5箇条とは!?
上記のようなさまざまなリスクと弊害を回避するためにも、“子どもの正しい靴選び”を理解しておくことが重要です。
福林先生監修のもと、アディダスは以下の点に重点を置いたキッズシューズの製品開発、および正しい靴選びを推奨
します。
1.かかとがフィットした靴 (=ヒールスタビライザー構造)
転倒や捻挫といったケガを防ぐためには、かかとのブレを防ぎ、安定性を向上させることが重要なので、しっかりとフィットさせる靴を選びましょう。
2.足の甲をフィットさせる靴 (=ループシューホールド構造)
運動パフォーマンスの向上、歩き方や走り方のフォーム改善を図るために、足の甲や中足部をフィットさせることが大切です。マジックテープやゴム製の紐で、圧迫し過ぎない均一なフィット感を保つことを心がけましょう。
3.スムーズな屈曲性、左右均等な安定性のある靴 (=アウトソール構造)
子どもの足に負担をかけないように、足指の関節に沿って曲がるもの、歩行時や運動時の自然な動き、子どもの足本来の動きに対応できる屈伸性、左右のバランスが均等に取れる安定した靴を選びましょう。
4.つま先に適度なスペースを保てる靴 (=日本人に最適な足型を採用)
つま先は、地面・土を掴める程度の余裕を持たせ、足指の動き妨げることなく、しっかりとスペースを確保できることが足指の筋の発達とバランス感覚の維持に重要です。
5.通気性や抗菌性など、高機能素材を使用した靴 (=オーソライトインソール機能)
通気性、抗菌性、速乾性、防臭性に優れた高機能性素材を使用したものを選び、衛生面にも考慮しましょう。
福林先生は、「可愛い我が子のためと思って、子どもの意見を聞いて靴を購入するのではなく、子どもにとって正しい靴選びをするのが、親の愛情であり、“退化する子どもの足”から“成長する子どもの足”へ導くことにつながります。子どもには必ず“試し履き”をさせることを奨め、新しい靴を履かせてから数日間は子どもの足を観察し、赤くなっている部分がないか、擦れて傷ができたりしていないか、子どもの足に異変がないかなど、配慮することを心がけましょう。また、靴を購入するサイクルは子どもの足の成長と合わせ、かかとの磨り減り具合をチェックするなど、小まめに確認することをお奨めします。」とコメントされています。
■分析・監修協力者
福林 徹 氏
早稲田大学スポーツ科学学術院 教授 専攻分野:スポーツ整形外科
大学院研究領域・研究指導:スポーツ医科学研究領域 スポーツ外科学 研究指導
リハビリテーショントレーニングでのバランス系トレーニングの有用性と筋協調メカニズムの理論的な解析を行う。現場での有用性の高いスポーツ選手に対しての外科的コンディショニング指標の開発と普及に取り組む。
■調査概要
調査期間:2011年6月30日~7月3日
地域:全国(都市部・地方部含む)
対象::幼稚園、小学校低学年(4~9歳)の子どもを持つ親 男女1,000名
方法:WEB調査
調査会社:株式会社シタシオンジャパン
■adifaito(アディファイト)とは
「子どもの足を守りながら育て、パフォーマンスを高める」という靴作りに対するアディダスの理念が活かされた、初の日本企画のキッズシューズです。自然でスムーズな屈曲性や優れたフィット感をもたらす、アディダスならではのテクノロジーにより、キッズシューズに求められるベネフィットを実現しています。
URL:http://www.adidas.com/jp/sports/kids/
早稲田大学スポーツ科学学術院 スポーツ整形外科教授 福林徹先生によれば、「最近の子どもは、誤った靴を履いて日常を過ごす環境下で、足裏筋力の衰えが生じ、さまざまな弊害を引き起こし、外反母趾や偏平足といった足の障害が増えています。」と、子どもの骨形成における問題点を指摘しています。さらに文部科学省の報告によると、昭和60年頃から小中学生の体力・運動能力の低下傾向が続いており、その現状は置き去りにされたままであると示されています。※1福林先生は、子どもの足が退化しているとも言える足のトラブルの増加や運動能力が低下していることを懸念しており、「足の成長障害は、子どもの知能の発達や運動能力の向上へ影響を及ぼすこともあり、成長を妨げない“正しい靴選び”は非常に重要です。」とコメントしています。
アディダスは、このような現状を踏まえ、長年に渡って靴の製品開発に取り組み、実績を持つシューズのエキスパートとして、子どもの体力・運動能力の向上や、成長を妨げない健康的な足へと促す製品開発やサービスの提供を目指し続けると共に、“子どもの正しい靴選び”の重要性を訴求し、理解向上に取り組んでまいります。
■“子どもの正しい靴選びを理解していない”と思う親 約7割
「お子様の正しい靴選びを理解していると思いますか」という設問に対し、約7割が「理解していないと思う(未就学児の親、小学校低学年の親ともに66.5%)」との回答がありました。【図1】また、「理解していると思う」親と、「理解していないと思う」親を比べてみると、理解している親の方が「機能性を重視して購入する(未就学児の親:31.4%、小学校低学年の親:29.9%)」傾向が、「理解していない」と回答した親よりも多く見られました。
■購入は、子どもの意見を優先する親が約6割、色・デザインを重視して購入する傾向に
「子どもの靴を購入する際、親の意見と子どもの意見、どちらを優先して選ぶことが多いですか」という設問に対しては、「子どもの意見を優先して選ぶことが多い(未就学児の親:54.2%/小学校低学年の親:70.9%)」の回答が、「親の意見」よりも上回った結果となり、特に小学生を子どもに持つ親に至っては7割以上が、子どもの意見を優先して購入する傾向にあることが分かりました。【図2】
※1出典:文部科学省 子どもの体力向上ホームページより (http://www.recreation.or.jp/kodomo/index.html)
購入実態の傾向を見てみると、「色・デザイン重視(未就学児の親:30.6%/小学校低学年の親:26.5%)」の回答が最も多く、「素材や機能性重視(未就学児・小学校低学年の両親:22.2%)」よりも上回りました。【図3】
■子どものケガや転倒の要因に!? 約4割の親が「長く履けるように大きめのサイズを選ぶ」
“長く履けるように”と約4割の親が、「大きいサイズの靴を購入している(未就学児の親:39.2%/小学校低学年の親:33%)」ということが明らかとなり、さらに8割以上が「脱ぎ履きが楽な靴を購入している(未就学児の親:83.9%/小学校低学年の親:82.2%)」という実態も浮かび上がりました。【図4】【図5】
福林先生は、「大きめなサイズの靴は、子どもの足のトラブルになってしまう要因の1つです。大きすぎる靴や脱ぎ履きが楽な靴は、かかとが浮いてしまい、不安定な歩行になってしまいがちです。その結果、つまずいたり転んだりとケガをしやすくなります。尚、つま先は、地面・土を掴める程度の余裕を持たせることが理想です。」とコメントしています。
また、子どもが転倒しやすいかどうかを調べてみると、実際に脱ぎ履きが楽な靴を購入する親の子どもの方が、「つまずきやすい」、「転んだり、よくケガをする」と回答しています。【図6】
■おさがりの靴を履かせることがある親 約5割
子どもの足の成長は速く、なかなか頻繁に新しい靴へ買い換えることが難しいという消費者傾向からか、「兄弟・姉妹のお古や、親戚・友人の子どものおさがりの靴を履かせることがある」と答えた親は、約半数に上りました。
福林先生の見解によれば、「既に誰かの足によって形状化された靴や磨り減った靴を履くことは、本来のその子の足の成長を妨げる要因となります。子どもの足が1人1人異なるのは当然なので、お下がりはお奨めしません。定期的に、子どもにきちんと合った靴を選ぶことを意識し、必ず店頭で試し履きをして購入することが重要です。」とコメントしています。
■親は意外に知らない!?子どもの足のトラブル
「特に成長期の子どもの足に引き起こる弊害には特に注意が必要で、日常的に履く靴が大きな影響を及ぼす可能性がある」と福林先生は指摘します。さらに、主な子どもの足のトラブルとして、「靴ズレ・タコ・魚の目」、「偏平足」、「浮き指(槌趾)」、「ハンマートゥ」、「外反母趾」などが挙げられ、「親は、子どもの足の障害に関する知識を高め、子どもの足を守ることの重要性を理解して、予防や改善に努めることが大切です。」とコメントしています。
■運動能力低下の証拠!?“足指じゃんけん”できない!(未就学児:90% 小学校低学年:84%)
昔と異なり、現代では裸足になって遊ぶ機会が減ったことや足指の動きを妨げる靴を履いてしまっていることで、足指の運動不足に陥り、足の指を支える筋力も退化している、と言われています。※2本調査において、「足指じゃんけん」のできる子どもは、未就学児:9.1%、小学校低学年:15.7%と非常に少ない結果を示しました。福林先生は、「足指は足底の筋と密接な関係にあり、足底の筋肉を鍛えることで運動能力の向上につながります。」とコメントし、足指の動きを妨げない靴を選ぶとともに、足指の運動を心がけ、運動能力の低下を防ぐことが重要であることが示唆されました。
■“子どもの正しい靴選び”に対する、親の“意識”と“実態”のズレ
福林先生は正しい靴選び5箇条(※別添P5参照)を提唱しており、その内の特に「足の甲をフィットさせる靴」や「かかとが安定した靴」については6割が「足の甲の部分をぴったりとフィットさせる靴が良いと思う(未就学児の親:60.7%/小学校低学年の親:57.8%)」と回答したのに対し、「足の甲の部分をぴったりとフィットさせる靴を購入している(未就学児の親:45.9%/小学校低学年の親:42.2%)」と回答した親は、15%低い5割以下に留まりました。さらに、「かかとが動かないようにフィットさせた靴」が良いと思うかという設問については、そう思う(未就学児の親:63.5%/小学校低学年の親:67.4%)」と回答しているのに対し、「購入している(未就学児の親:45.9%/小学校低学年の親:42.2%)」との回答は、20%近く低い数値を示しており、子どもにとってどのような靴が望ましいかを意識しているものの、実際に購入する靴は異なっている事実があることが分かりました。
※2出典:財団法人 日本学校保健会「足の健康と靴のしおり 改訂版」より (http://www.gakkohoken.jp/book/pdf/0092.pdf)
■誤った靴選びが引き起こす、子どもの足のリスクと弊害について
成長する子どもの足に合っていない靴を選び、履かせ続けることによって引き起こしてしまうリスクと弊害について、早稲田大学スポーツ科学学術院の福林先生は以下のような見解を示しています。
病名:外反扁平足障害(がいはんへんぺいそくしょうがい)
症状:接地時に足の土踏まずがなく、ベタ足になっている状態を言います。子供のアーチは柔らかく、不適切な靴(大きめの靴)で運動すると、過回内(かかいない)が生じやすくなり、外反母趾や足底、ひざの痛みの原因にもなります。
病名:踵骨骨端炎(しょうこつこったんえん)
症状:踵骨(かかと)部分のクッション性の悪い靴やホールド性が弱い靴ですと、運動時の着地動作や運動後に、痛みが生じやすくなります。踵骨(かかと)の骨端部に過度な負担がかかり、過剰な刺激を与えてしまうことで、炎症と疼痛を引き起こす恐れがあります。
病名:足指伸筋腱炎(そくししんきんけんえん)
症状:足背部を強く紐(バンド)で締めると、足指の伸筋腱が締め付けられ、腱の炎症や痛みを伴う原因になります。
病名:足底筋膜炎(そくていきんまくえん)
症状:成長した足に合わなくなった小さめな靴を履くことで、足指を動かす十分なスペースが失われ、足指を動かす足底筋や足指屈筋の萎縮が生じやすくなります。足底筋や足指屈筋の働きが十分でなくなると、骨に負担がかかり、疲労骨折の原因となります。
病名:疲労骨折、関節炎
症状:疲労骨折は、色々な原因で生じます。縦のアーチをきちんと支え、中足指節関節で背屈できるように製造された靴でないと、縦のアーチを支える中足骨などに負荷がかかり過ぎてしまい、中足骨疲労骨折や舟状骨(しょうじょうこつ)疲労骨折、足根中足関節(そくこんちゅうそくかんせつ)の関節炎といった症状を引き起こす恐れがあります。
病名:足首捻挫、骨折
症状:脱げやすい大きめサイズの靴は、歩行時や運動時のバランスを崩す要因になり、足首捻挫や骨折につながりやすくなります。長期間に渡って同じシューズを履き過ぎてしまうと、かかと部分の片減りが生じ、足首捻挫の原因にもなります。
病名:皮膚炎、湿疹、水虫
症状:抗菌性、通気性を考慮しないと、靴内は高温多湿となり、皮膚疾患の温床になります。(特に夏期)湿疹や水虫など、さまざまな皮膚疾患を招いてしまう恐れがある為、こまめに洗濯をしたり、陰干ししたりするなど、皮膚を清潔に保つことが大変重要です。
アディダス×福林先生が推奨する“子どもの正しい靴選び”の5箇条とは!?
上記のようなさまざまなリスクと弊害を回避するためにも、“子どもの正しい靴選び”を理解しておくことが重要です。
福林先生監修のもと、アディダスは以下の点に重点を置いたキッズシューズの製品開発、および正しい靴選びを推奨
します。
1.かかとがフィットした靴 (=ヒールスタビライザー構造)
転倒や捻挫といったケガを防ぐためには、かかとのブレを防ぎ、安定性を向上させることが重要なので、しっかりとフィットさせる靴を選びましょう。
2.足の甲をフィットさせる靴 (=ループシューホールド構造)
運動パフォーマンスの向上、歩き方や走り方のフォーム改善を図るために、足の甲や中足部をフィットさせることが大切です。マジックテープやゴム製の紐で、圧迫し過ぎない均一なフィット感を保つことを心がけましょう。
3.スムーズな屈曲性、左右均等な安定性のある靴 (=アウトソール構造)
子どもの足に負担をかけないように、足指の関節に沿って曲がるもの、歩行時や運動時の自然な動き、子どもの足本来の動きに対応できる屈伸性、左右のバランスが均等に取れる安定した靴を選びましょう。
4.つま先に適度なスペースを保てる靴 (=日本人に最適な足型を採用)
つま先は、地面・土を掴める程度の余裕を持たせ、足指の動き妨げることなく、しっかりとスペースを確保できることが足指の筋の発達とバランス感覚の維持に重要です。
5.通気性や抗菌性など、高機能素材を使用した靴 (=オーソライトインソール機能)
通気性、抗菌性、速乾性、防臭性に優れた高機能性素材を使用したものを選び、衛生面にも考慮しましょう。
福林先生は、「可愛い我が子のためと思って、子どもの意見を聞いて靴を購入するのではなく、子どもにとって正しい靴選びをするのが、親の愛情であり、“退化する子どもの足”から“成長する子どもの足”へ導くことにつながります。子どもには必ず“試し履き”をさせることを奨め、新しい靴を履かせてから数日間は子どもの足を観察し、赤くなっている部分がないか、擦れて傷ができたりしていないか、子どもの足に異変がないかなど、配慮することを心がけましょう。また、靴を購入するサイクルは子どもの足の成長と合わせ、かかとの磨り減り具合をチェックするなど、小まめに確認することをお奨めします。」とコメントされています。
■分析・監修協力者
福林 徹 氏
早稲田大学スポーツ科学学術院 教授 専攻分野:スポーツ整形外科
大学院研究領域・研究指導:スポーツ医科学研究領域 スポーツ外科学 研究指導
リハビリテーショントレーニングでのバランス系トレーニングの有用性と筋協調メカニズムの理論的な解析を行う。現場での有用性の高いスポーツ選手に対しての外科的コンディショニング指標の開発と普及に取り組む。
■調査概要
調査期間:2011年6月30日~7月3日
地域:全国(都市部・地方部含む)
対象::幼稚園、小学校低学年(4~9歳)の子どもを持つ親 男女1,000名
方法:WEB調査
調査会社:株式会社シタシオンジャパン
■adifaito(アディファイト)とは
「子どもの足を守りながら育て、パフォーマンスを高める」という靴作りに対するアディダスの理念が活かされた、初の日本企画のキッズシューズです。自然でスムーズな屈曲性や優れたフィット感をもたらす、アディダスならではのテクノロジーにより、キッズシューズに求められるベネフィットを実現しています。
URL:http://www.adidas.com/jp/sports/kids/
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