JRE、流体テクノ、サステナブルワークスおよびシバタ工業と共同で洋上風力発電における作業安全性を向上

海洋構造物用昇降装置「セキュアラダー」及び脱着式防舷材「iFENDER」を開発

ジャパン・リニューアブル・エナジー株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:竹内一弘、以下「JRE」)は、流体テクノ株式会社(本社:長崎県佐世保市、代表取締役:玉島正裕、以下「流体テクノ」)、株式会社サステナブルワークス(本社:埼玉県さいたま市、代表取締役:石井智憲、以下「サステナブルワークス」)およびシバタ工業株式会社(本社:兵庫県明石市、代表取締役社長:柴田充喜、以下「シバタ工業」)と共同で、洋上風力発電における風車の維持管理作業の安全性を飛躍的に向上する装置2件を開発しました。

 1.海洋構造物用昇降装置「セキュアラダー」

(JRE、流体テクノ、サステナブルワークスによる共同開発。特許第6997423号)

  洋上風力発電施設に代表される海洋構造物にアクセスする際、通常は船舶を用いて海洋構造物に設置されている梯子から昇降します。梯子と船舶との間には作業員が挟まれないようにセーフティーゾーンが設けられておりますが、逆にこのスペースがあるために、風波により船舶が大きく動揺した際に海面に作業員が落水してしまう恐れがありました。この問題を解決するため、「セキュアラダー」は2対の梯子を海洋構造物に対し直角に配置することで「セーフティーゾーンの確保」と「落水の防止」という相反する課題の解決をはかっています。

参加各社は海上での調査活動にセキュアラダーを活用し、有用性を検証しました。その結果、従来品に比べ梯子の位置が船舶に近いことから無理のない姿勢で船舶から梯子に手足をかけることができ、船舶が急に大きく揺れた場合でも安全に移乗できることが確認されました。特に梯子側から船舶側に移乗する際にその安全性の違いを体感することができました。従来品の場合、梯子に捕まりながら背中側の船舶に移乗することになりますが、セキュアラダー方式では横方向に移乗することが可能となり安全性が向上します。更に左右の梯子の距離が近い場合は左右の足をそれぞれの梯子にかけて真正面を向いて船舶側に移乗することも可能です。

今後も本装置を活用して、工期短縮や安全性向上という目標に向けさらに推進していく所存です。さらなる改良や適用範囲の拡大を通じて、当社の技術力を高め、海上作業環境を向上させることに尽力してまいります。



2.脱着式防舷材「iFENDER」

(JRE、シバタ工業およびサステナブルワークスによる共同開発。特許出願中)

 洋上風力発電施設に代表される海洋構造物へ作業員を輸送する際、通常は専用船(CTV, Crew Transfer Vessel)を用いますが、漁船などの船舶を代用することもあります。それらの船舶には、作業員が海洋構造物に移乗する際に船舶を海洋構造物に押し付け、船舶を安定させる際に用いる防舷材(海洋構造物と接する部分に設置し双方の破損を防ぐ緩衝材)が備えられていないことがあり、課題となっていました。「iFENDER」はこのような専用船でない船舶の船首部分に取り付ける、持ち運び可能な防舷材です。従来の専用船に装備されている恒久仕様の防舷材と同程度の性能を有するとともに、軽量で設置作業性が高く、簡易かつ強固な固縛方式により船首に固定し海洋構造物及び船舶を損傷から守ります。また容易に取り外して船舶を原状復帰することが可能です。

iFENDERについても海上の調査活動における活用により有用性を検証しました。その結果、iFENDERは吸収エネルギーが大きく、船舶を強く海洋構造物に押し付けても双方に損傷なく、かつ船体動揺を抑えることができ、より安全に乗り移りできることを実証しました。また様々な船首形状が違う船舶に取り付けることができ、どの船舶においてもiFENDERが使用中に外れることはありませんでした。一人でも脱着できる軽さ、別の現場に宅急便で輸送できるハンドリングの良さについても有用性を確認できました。


引き続き本装置の検証を重ね、2024年度内に製品化とシバタ工業からの販売開始を予定しています。

 

各社は今後も、脱炭素の実現に向けて重要な要素である洋上風力発電の拡大に向け、協力して取り組んでまいります。

 

※2月28日から3月1日に東京ビッグサイトにて開催されるWINDEXPO [春] 2024にて両装置を紹介いたします。(ブースNo. W26-12)。YouTube紹介動画は下記となります


JRE について

JRE は 2012 年に「再生可能エネルギーで世界を変える」というミッションのもとに設立されました。地域のご理解を得ながら再生可能エネルギー発電所の開発を進め、現在運転中・建設中合わせて100以上の発電所(太陽光・風力・バイオマス)を保有しています。再生可能エネルギーの開発を通じて、次の世代が幸福で安定した生活を営める持続可能な社会の実現を目指しています。

 

流体テクノについて

当社は2001年に設立された会社で、船舶運航・造船・海洋分野において流れに関する対象について、社会のお役に立てるよう努めております。中核事業は水面下の船体形状を設計、省エネ装置の開発、航海実積の評価、水槽試験用模型の製作などお客様のお役に立つよう努力を続けて参ります。

 

サステナブルワークスについて

サステナブルワークスは令和元年に設立された新時代の会社です。創業者(代表取締役)は20年以上に及び海事産業にて発明家としての経験を有し、オープンイノベーションを活用した研究・開発およびプロジェクトマネージメントを提供しております。「新しい発想で社会をより豊かに」というビジョンのもと、従来にはない方法でお客様に価値を提供し、その結果に満足をして頂くことをモットーにサステナブルな組織であり続けることを目指しています。

 

シバタ工業について

シバタ工業は創業1923年に神戸で履物からスタートし、現在では本社を明石に置いて様々な分野で製品開発を行っています。普段は目にしないけど、世の中に無くてはならない…そんな縁の下の力持ちな製品を数多く生み出してきました。

 阪神・淡路大震災を経験した企業として、これからもゴムを通じて、防災・減災に貢献し、環境に配慮し、そして安心安全な生活を守る製品をお届けします。

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会社概要

URL
https://www.eneos-re.com/
業種
電気・ガス業
本社所在地
東京都港区六本木6-2-31 六本木ヒルズノースタワー15階
電話番号
03-6455-4900
代表者名
竹内一弘
上場
未上場
資本金
287億円
設立
2012年08月