【Go-Tech事業】水上構造物点検用ホバークラフト型水上ドローンを開発し、橋梁点検実証試験に成功

水面を自在に航行し、360度カメラ搭載で迅速かつ精密な点検を実現

株式会社ロックガレッジ

・ 全方向移動構造により水面を自在に航行

・ 一人で持ち運べる小型サイズ

・ ドローン技術を応用した自動航行

・水陸空の移動を可能とする機体構造を開発(特許登録済)

    動画: https://youtu.be/I6yIe_K-ccg

1.概要

 株式会社ロックガレッジ(本社:茨城県古河市、代表取締役 岩倉大輔)は、2022年度採択の経済産業省事業「成長型中小企業等研究開発支援事業」において3か年にわたり進めてきたホバークラフト型水上ドローンの開発プロジェクトにおいて、PoC(POC:Proof of Concept)を完了しました。PoCでは、防水性能を備えたホバークラフト型水上ドローンによる水上構造物点検の実証に成功いたしました。

 本プロジェクトは、水上で全方向に移動可能な移動ロボットを創出することで飛行型ドローンではアクセスが難しく危険を伴う狭所に対する新しい点検手段を提供することを目的とした先進的な取り組みです。

完成機体
2年目の試作機体完成機体
1年目の試作機体

図1 完成した防水型機体及び、初年度、2年度目の試験機体



2.プロジェクト概要

 当社は、経済産業省事業の令和4年度「成長型中小企業等研究開発支援事業(Go-Tech事業)」に採択され、水上構造物点検用ホバークラフト型水上ドローンの開発を推進してまいりました。

 当プロジェクトでは令和4年度および5年度にかけて、機体の設計・製作および小型化を進めるとともに、制御ソフトウェアの開発や、360度カメラを活用したFPV操縦システムの開発に取り組んでまいりました。最終年度となる本年は、過年度の課題であった走行性能の向上に注力するとともに、機体が撮影した映像のクラウドサーバーへの自動送信及び配信、水上構造物を対象とした機体搭載カメラによる点検撮影を総合的に実現いたしました。


3.背景 
 高度経済成長期に整備されたインフラが次々と老朽化の危機にさらされる中、従来のマンパワーによる点検では、人員不足や点検効率の改善が課題となっていました。近年では、飛行型ドローンをはじめとする新規技術の導入により効率化が図られつつあります。

 しかしながら飛行型ドローンによる点検では、訓練されたパイロットの確保、機体墜落のリスク、規制、海外製によるセキュリティリスクの存在が課題となっています。また、桁下空間が水面に近い狭所など、飛行型ドローンによる点検が困難な空間も多数存在しています。


 上記のドローンの課題に対し、弊社はドローン技術を応用した全く新しい形態の全方向移動可能なホバークラフト型の水上移動ロボット(水上ドローン)を開発し、ドローンの適用が困難な状況・空間に対応できる点検手段の実現を目指して研究開発を進めて参りました。


(1)水上ドローンの制作

4.成果 
 当社は2018年の創業当初より、ドローン及び各種移動体のハードウェア設計及び制作に携わって参りました。この度は、陸上用ホバークラフトの製作経験を応用し、水上移動に適した水上用ドローン機体を設計・製作いたしました。本設計においては、水陸空の移動に対応した移動体の実現が可能な新規性のある推進機構を発明しており、特許出願・登録を行いました。(特許第7579032号)



(2)水上ドローンの自律制御

 水流や慣性の影響により困難となる操縦を補助するため、フィードバック制御による操縦アシストを実装致しました。本プロジェクトでは、水路の点検を自動化するための自律制御技術の研究開発に取り組みました。

図2 移動中の水上ドローン


(3)ソフトウェア開発

 点検経路の設計、点検中の状況確認を行うための一人称視点(FPV)機能を有するユーザーインターフェースの開発に取り組んでいます。今後は、ネットワークを通じたデータ管理や解析を自動化するバックエンドシステムを開発し、データ処理の面でも点検作業の自動化に取り組んでいきます。

図3 一人称視点(FPV)操縦システム

図4 水上ドローンから撮影した水上構造物
図5 構造物の近くを移動する水上ドローン

図6 3rd-EYE(スマートグラス・AI・ドローンを使用した情報共有システム)


5.今後の予定

 本機体の実地検証を継続し、ユーザーからのフィードバックをもとにさらなる改良を加え、社会実装を目指してまいります。点検業務の省力化に向けて、特定の点検用途においてドローンを補完し、簡便かつ安全に利用できる点検手段を提供することで、新たな構造物点検の手法を創出していきます。


 また、当社が開発した独自の情報共有システム 「3rd-EYE」 と連携することで、リアルタイムの点検映像をスマートグラスやタブレット上に配信し、AI処理の適用をクラウドで実行することが可能となります。これにより、さらなる業務の効率化と利便性向上を追求し、革新的なサービスの提供を目指してまいります。


【会社概要】

会社名:株式会社ロックガレッジ

事業内容: ドローン関連ソフトウェア/制御系/ハードウェア開発、その他ロボット開発支援、スマートグラス・ドローン・AI複合による情報共有システム(3rd-EYE)の開発・サービス提供

住所: 茨城県古河市宮前町1-51

URL: http://rockgarage.tech

連絡先: office@rockgarage.tech 

本件に関するお問合:090-1229‐8306(大畑)


このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


会社概要

株式会社ロックガレッジ

5フォロワー

RSS
URL
-
業種
情報通信
本社所在地
茨城県古河市古河544-84
電話番号
-
代表者名
岩倉大輔
上場
未上場
資本金
-
設立
2018年04月