自治体SDGs首長アンケート調査 都道府県・市区町村の約8割がSDGsの実践へ前向き
~ 持続可能な地域づくりへ未来のビジョンづくり・地域活性化・企業誘致に期待 ~
学校法人先端教育機構(東京都港区、理事長:東英弥)の附属研究機関 SDGs(エスディージーズ)総研は、持続可能な開発目標であるSDGsの地域での取り組み状況の把握を目的として、全国都道府県・市区町村の首長を対象にアンケートを実施し、485の自治体から回答を得ました。
■調査サマリー
「自治体SDGs 首長アンケート ~持続可能な地域づくりへ~」
本調査は全国都道府県・市区町村の首長に対し、SDGsに関するアンケートを本総研が実施したものです。
調査対象: 全国都道府県・市区町村 首長
(送付数:1,788件、回答:485件 内訳:都道府県20件、市区町村465件)
調査内容: SDGsへの取り組み状況・期待すること・課題・今後の計画
回答方法: 郵送およびWEBを利用したアンケート調査
回答期間: 2019年9月28日~10月21日
調査の目的
SDGsは2030年までのグローバル目標であると同時に、地域や組織の持続性を確立するためにも重要なものであり、多くの地方自治体・企業・教育機関・非営利組織が取り組んでいます。これをふまえ、SDGs総研では地域における中心的なセクターとなる地方自治体でのSDGsの認知・取り組み状況の実態把握と、今後、取り組みを強化していくために何が必要な要件の理解を目的に調査を実施しました。
調査結果と考察
SDGsに「すでに取り組んでいる(実施中)」、もしくは、「取り組む準備中(検討中)」と回答した自治体は78%にのぼりました。認知ではなく、実際活動が8割近いという状況は、やはり地方自治体においてSDGsが重視されていることの現れだと考えられます。具体的には「地域活性化」「未来ビジョン策定」「企業誘致」に期待している一方で、今後の取り組み強化にあたっては、住民や職員など全体への認知・関心を課題にあげる回答が多くありました。自治体の首長や幹部層といったところから、広く一般に啓発をすることが今後の課題の1つになると考えられます。
■SDGsへの取り組み状況
SDGsの取り組み状況については、全体の8割弱(78%)が前向きな回答となりました。SDGs未来都市に選定された自治体を含めて、「実施中」が34%、「実施を検討中」が44%という結果となりました。一方で、「SDGsを知らない」が6%、「取り組む予定(余裕)がない」が16%と、自治体によってはSDGsと関連させた地域づくりまで取り組めていない状況も明らかになりました。
SDGsの認知・取り組み状況について(n=485)
■SDGsへの取り組みに積極的な自治体の実施内容、検討内容
具体的な実施内容・検討内容として「総合戦略への紐付け」、「職員研修」、「地域課題解決事業」が上位となりました。「地域課題解決」と連動する「地域課題発掘」は下位ですが、地域の課題はすでに明確で、いかにして解決していくか、というテーマにSDGsが結びついていることが伺えました。なお、補助金・助成金の獲得は、認識されていないことも考えられますが、下位に留まりました。
SDGsに対する消極的な意見としては、「SDGs」を新たな取組事業としてではなく、すでに実施済みだとする回答が最も多くなりました。一方で、SDGs自体は重要であるという認識がありながらも、取り組み方や取り組むリソースなどの課題から後手になっているケースもそれに追随しており、「取り組まない」というよりも「取り組み済み」もしくは「取り組むことができない」という回答が大多数となりました。
SDGsへの期待は「企業誘致」が1番多い結果となりました。人口減少時代を迎える日本の自治体においては、税収の確保という視点から、SDGsを契機として企業とのつながりをつくることに大きな期待を寄せていることが伺えます。また、人口流入という視点では住民のQOL(生活の質)向上、定住人口の増加も上位に入っており、SDGsを用いた横断的な施策が期待されます。
SDGsに取り組む上での課題は、「住民・職員・社会の認知が低い」がトップ3を占め、首長・担当者以外の認知が低いことが明確となりました。また、実務上の課題として「目標設定」「指標(KPI)の設定が難しい」「推進する人材が不足している」の項目が続きました。SDGs推進の後押しとなる支援策としては「国による補助金・助成金制度」と考える自治体が多く、またセミナーや研修などを効果的に活用し、一般層の認知・関心を高め、実働に繋げていくことが今後の重要テーマであることが伺えます。
詳細はSDGs総研HP( https://www.sdg-s.jp/project/ )をご覧ください。
関連書籍・雑誌書籍
書籍
「SDGsの基礎」
発売:2018年9月
価格:1,980円(税込)
「SDGsの実践 自治体・地域活性化編」
発売:2019年4月
価格:1,980円(税込)
季刊「SDGs経営」
発売:2・5・8・11月 各25日
価格:1,300円(税込)
SDGsとは
「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称。2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の「誰一人として取り残さない」ことを誓っています。
■学校法人先端教育機構の概略
理事長: 東 英弥
設置校:
事業構想大学院大学
社会情報大学院大学
所在地: 東京都港区南青山3-13-16
沿革:
2011年10月 文部科学大臣より認可を受け、学校法人東教育研究団を設立
2012年4月 東京・南青山に事業構想大学院大学を開学
2015年10月 学校法人日本教育研究団に名称変更
2017年4月 2校目の大学院大学として、東京・高田馬場に社会情報大学院大学を開学
2017年12月 学校法人先端教育機構に名称変更
2018年4月 大阪 事業構想大学院、福岡 事業構想大学院 開校
2018年6月 学校法人先端教育機構 先端教育研究所設置
2019年4月 名古屋 事業構想大学院 開校
【本件に関するお問い合わせ先】
学校法人先端教育機構
SDGs総研 調査担当:白田、一ノ瀬
TEL:03-3478-8401
MAIL:info@sdg-s.jp
- 1,788の全国自治体のうち485が回答
- 回答自治体のうち78%がSDGsに「取り組んでいる」、または、「実施検討中」であると回答
- 地域活性化・未来ビジョンの策定・住民のQOL(生活の質)向上・企業誘致に期待する声が多い
「自治体SDGs 首長アンケート ~持続可能な地域づくりへ~」
本調査は全国都道府県・市区町村の首長に対し、SDGsに関するアンケートを本総研が実施したものです。
調査対象: 全国都道府県・市区町村 首長
(送付数:1,788件、回答:485件 内訳:都道府県20件、市区町村465件)
調査内容: SDGsへの取り組み状況・期待すること・課題・今後の計画
回答方法: 郵送およびWEBを利用したアンケート調査
回答期間: 2019年9月28日~10月21日
調査の目的
SDGsは2030年までのグローバル目標であると同時に、地域や組織の持続性を確立するためにも重要なものであり、多くの地方自治体・企業・教育機関・非営利組織が取り組んでいます。これをふまえ、SDGs総研では地域における中心的なセクターとなる地方自治体でのSDGsの認知・取り組み状況の実態把握と、今後、取り組みを強化していくために何が必要な要件の理解を目的に調査を実施しました。
調査結果と考察
SDGsに「すでに取り組んでいる(実施中)」、もしくは、「取り組む準備中(検討中)」と回答した自治体は78%にのぼりました。認知ではなく、実際活動が8割近いという状況は、やはり地方自治体においてSDGsが重視されていることの現れだと考えられます。具体的には「地域活性化」「未来ビジョン策定」「企業誘致」に期待している一方で、今後の取り組み強化にあたっては、住民や職員など全体への認知・関心を課題にあげる回答が多くありました。自治体の首長や幹部層といったところから、広く一般に啓発をすることが今後の課題の1つになると考えられます。
■SDGsへの取り組み状況
SDGsの取り組み状況については、全体の8割弱(78%)が前向きな回答となりました。SDGs未来都市に選定された自治体を含めて、「実施中」が34%、「実施を検討中」が44%という結果となりました。一方で、「SDGsを知らない」が6%、「取り組む予定(余裕)がない」が16%と、自治体によってはSDGsと関連させた地域づくりまで取り組めていない状況も明らかになりました。
SDGsの認知・取り組み状況について(n=485)
SDGsの認知・取り組み状況について(地域別)
■SDGsへの取り組みに積極的な自治体の実施内容、検討内容
具体的な実施内容・検討内容として「総合戦略への紐付け」、「職員研修」、「地域課題解決事業」が上位となりました。「地域課題解決」と連動する「地域課題発掘」は下位ですが、地域の課題はすでに明確で、いかにして解決していくか、というテーマにSDGsが結びついていることが伺えました。なお、補助金・助成金の獲得は、認識されていないことも考えられますが、下位に留まりました。
■SDGsに消極的な自治体の取り組まない理由
SDGsに対する消極的な意見としては、「SDGs」を新たな取組事業としてではなく、すでに実施済みだとする回答が最も多くなりました。一方で、SDGs自体は重要であるという認識がありながらも、取り組み方や取り組むリソースなどの課題から後手になっているケースもそれに追随しており、「取り組まない」というよりも「取り組み済み」もしくは「取り組むことができない」という回答が大多数となりました。
■SDGsへの期待
SDGsへの期待は「企業誘致」が1番多い結果となりました。人口減少時代を迎える日本の自治体においては、税収の確保という視点から、SDGsを契機として企業とのつながりをつくることに大きな期待を寄せていることが伺えます。また、人口流入という視点では住民のQOL(生活の質)向上、定住人口の増加も上位に入っており、SDGsを用いた横断的な施策が期待されます。
■SDGsに取り組む課題と希望する支援策
SDGsに取り組む上での課題は、「住民・職員・社会の認知が低い」がトップ3を占め、首長・担当者以外の認知が低いことが明確となりました。また、実務上の課題として「目標設定」「指標(KPI)の設定が難しい」「推進する人材が不足している」の項目が続きました。SDGs推進の後押しとなる支援策としては「国による補助金・助成金制度」と考える自治体が多く、またセミナーや研修などを効果的に活用し、一般層の認知・関心を高め、実働に繋げていくことが今後の重要テーマであることが伺えます。
SDGs総研について
SDGs総研は、知の実践研究・教育の学校法人先端教育機構に附属する研究機関です。 本総研は、新たな事業開発を実践研究する事業構想大学院大学と、コミュニケーション戦略を実践研究する社会情報大学院大学との連携により、企業におけるSDGsの実践のための研究・評価・教育を行っています。日本企業においてSDGsは、社会的責任(CSR)の一部としての取り組みやコミュニケーションツールとしての活用にとどまるケースが多いなか、1年間で新事業を開発するSDGs新事業プロジェクト研究会も実施ししています。SDGsに関する理解を深めつつ、洞察やアイデア・高い視座・ビジネスモデルなど、新たな事業を開発するための知見をため、自社の経営資源を見直しながら、1年でSDGsの達成に貢献する新事業を開発します。すでに、60名以上のプロジェクト研究員がおり、多様な業界で新事業や官民連携が実現しています。
詳細はSDGs総研HP( https://www.sdg-s.jp/project/ )をご覧ください。
関連書籍・雑誌書籍
書籍
「SDGsの基礎」
発売:2018年9月
価格:1,980円(税込)
「SDGsの実践 自治体・地域活性化編」
発売:2019年4月
価格:1,980円(税込)
雑誌
季刊「SDGs経営」
発売:2・5・8・11月 各25日
価格:1,300円(税込)
SDGsとは
「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称。2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の「誰一人として取り残さない」ことを誓っています。
■学校法人先端教育機構の概略
名称: 学校法人 先端教育機構
理事長: 東 英弥
設置校:
事業構想大学院大学
社会情報大学院大学
所在地: 東京都港区南青山3-13-16
沿革:
2011年10月 文部科学大臣より認可を受け、学校法人東教育研究団を設立
2012年4月 東京・南青山に事業構想大学院大学を開学
2015年10月 学校法人日本教育研究団に名称変更
2017年4月 2校目の大学院大学として、東京・高田馬場に社会情報大学院大学を開学
2017年12月 学校法人先端教育機構に名称変更
2018年4月 大阪 事業構想大学院、福岡 事業構想大学院 開校
2018年6月 学校法人先端教育機構 先端教育研究所設置
2019年4月 名古屋 事業構想大学院 開校
【本件に関するお問い合わせ先】
学校法人先端教育機構
SDGs総研 調査担当:白田、一ノ瀬
TEL:03-3478-8401
MAIL:info@sdg-s.jp
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