<道なき四つの未知をいけ。>日鉄住金物産の海外ビジネスについてレポートします!

 日鉄住金物産株式会社(本社:東京都港区、以下「当社」)は、2013年10月の誕生以来、「鉄鋼」、「産機・インフラ」、「繊維」、「食糧」の四つの事業を営む複合専業商社として成長を続けてまいりました。
 本年4月1日には、「日鉄物産」へ社名変更を行います。昨年10月に発表した私たちを一言で表現した企業キャッチフレーズ「道なき四つの未知をいけ。」さらに今月、新しいロゴマーク「Bloom Shine(ブルーム・シャイン)」も、制定しました。今後、さらなる成長を加速させお客様と社会に貢献できるエクセレントカンパニーを目指していきます。

■ 新ロゴマーク名称: Bloom Shine(ブルーム・シャイン)



 また、当社では、経営方針の一つに「グローバル戦力の加速」を上げており、海外ビジネスの強化を図っています。直近では、「オーストリアでのウィーン支店の設立」、「ベトナムのQH PLUS社への出資実行」、「米国ヒューストンに於けるコイルセンターの設立」など、海外におけるサプライチェーンの更なる構築に向け、取り組みを進めています。今回は、当社海外拠点の中から、近年発展が目覚ましい中国の深圳とベトナムにスポットを当てて、当社グループのビジネスの一部を紹介いたします。

 

■ NIPPON STEEL & SUMIKIN BUSSAN VIETNAM CO., LTD.

 当社のベトナム現地法人、NIPPON STEEL & SUMIKIN BUSSAN VIETNAM CO., LTD.(以下、ベトナム現法)は、同国のホーチミンとハノイに事務所を設け、鉄鋼(主な事業:日本産鉄鋼製品の輸入及び、ベトナム鉄鋼製品の国内販売・輸出)、繊維(主な事業:自社縫製工場によるレディス衣料製品の製造・輸出)、食糧事業(主な事業:ベトナム産エビの輸出、鶏肉の輸入、カニの中間加工)を展開しています。
 ホーチミンには、日本人7人・ベトナム人スタッフが20人、ハノイには、日本人1人・ベトナム人のスタッフが10人の体制で、目まぐるしい経済発展を遂げているベトナムでの当社ビジネスを支えています。

 

ホーチミン本社で働くスタッフホーチミン本社で働くスタッフ

 

 

ハノイ事務所で働くスタッフハノイ事務所で働くスタッフ

 

 

■「QH PLUS社」に出資し、ベトナムのインフラ開発に貢献

 2018年のベトナムのGDP成長率は7%を超え、高成長を継続させています。人口は9,000万人を超え、平均人口年齢は30歳で、今後の成長が見込まれるほか、CPTPPの加盟により更なる成長が期待されています。経済成長を牽引しているのはインフラ開発です。至る所でビルの建設や道路の工事がされており、1960年代から70年代の日本の高度経済成長期を彷彿とさせます。
 ベトナム現法は昨年9月に、現地の有力建材加工流通業者である「QH PLUS社」に出資し、日本国内で製造した新日鉄住金㈱の鉄鋼製品並びにベトナム国産の鉄鋼製品の供給を通じて、ベトナムのインフラ開発(道路、橋梁、ビル、住宅等)へ貢献し、同国の経済成長を後押ししてまいります。

インフラ開発が急ピッチで進むベトナムインフラ開発が急ピッチで進むベトナム

■今後の事業展望

 ベトナムは従来、鉄鋼輸入国というイメージがありましたが、昨今では台湾プラスチックグループの「フォルモサハチンスチール」の誕生等、自国生産が需要を賄えるまでに需給構造が変化しています。その流れに対応すべく、ベトナム国内の仕入れ、国内販売の比率を高めていきたいと考えています。
 幸いベトナムには新日鉄住金㈱グループが多くの事業投資を行っており、当社はそのベトナム国産の鉄鋼製品をより多く扱うことを目指しています。現在、主に日本からの輸入材とベトナム産材の収益比率は85%:15%ですが、ベトナム産材の取扱収益を4割まで上げることが目標です。

QH PLUS社の鋼材加工工場QH PLUS社の鋼材加工工場

 

■女性の就業率が高く、転職が盛ん。人材管理では的確に評価することが重要

 ベトナムは、日本と比較すると圧倒的に女性の就業率が高く、女性が家族を養っていくという風習があります。結婚後はもちろん、出産直前まで働き、出産後も高い確率で働きます。オフィス(ベトナム現法の8割が女性スタッフ)はもちろん、工場勤務でも非常に多くの女性従業員が働いています。ベトナム人は非常に勤勉で、学習意欲が高く、非常に日本人の就業姿勢に似ている側面があります。
 日本との違いは、転職が当たり前のように行われている点です。より自分を評価してくれる企業へ転職し、そのための自己啓発も活発です。給与への関心も高く、多くの人が、自分が会社でどのように評価されているかを強く意識しています。そういったことから、人材管理の面では、明確なキャリアッププランを提示し、会社が各人に具体的なアサインメントを示し、その的確な評価を本人に説明することを意識しています。

当社グループのオフィスで働く現地ローカルスタッフ当社グループのオフィスで働く現地ローカルスタッフ

■ベトナムにおける繊維事業。アパレル製品を製造し、日本へ供給

 当社の繊維事業は、日本の百貨店アパレル、セレクトショップ向けに衣料製品を製造するグローバルOEMメーカーとして、中国を中心に、ベトナム・ミャンマー・インドネシアなどASEAN諸国に製造の拠点を展開しています。
 ベトナムにおいては、南部のホーチミンにSB Saigon Fashion Co., Ltd.および、SB Pearl Fashion Co., Ltd.の2つのグループ縫製工場を保有し、レディス衣料製品を製造している他、当社が一部出資するJooco Vina Co., Ltd.では、ルームシューズやサンダルを生産し、対日向けに安定的かつ高品質な繊維製品を供給しています。

縫製工場での製造の様子縫製工場での製造の様子

■家族のつながりを尊重するベトナム人。正月は故郷へ大移動

 ベトナムは仏教国で主食もお米。その意味では非常に日本と似通った文化です。家族のつながりを尊重しています。ベトナムの正月は旧正月(ベトナムでは「テト」という。今年は2月5日が元日)は、みんな故郷に帰ります。大勢の人々が大移動する光景は、日本以上にすごいものがあります。


<NIPPON STEEL & SUMIKIN BUSSAN VIETNAM CO.,LTD. 会社概要>
・設立          2010年7月
・代表取締役社長     逆井 一英
・社員数         36名
・売上高         30,722千US$(2018年度)
・事業所         ホーチミン本社、ハノイ事務所
・本社所在地          Room No.1901, 19th Floor, Sun Wah Tower, 115 Nguyen Hue Street, BenNg                                                            he Ward, District 1, Ho Chi Minh City, S. R. Vietnam

■ 深圳深日鋼材有限公司

 当社のグループ会社、深圳深日鋼材有限公司(本社:中国広東省、以下「深圳深日鋼材」)は、日本人スタッフ4人、中国人スタッフ140人が、鋼板の加工・販売事業(コイルセンター事業)に従事しています。
 1990年から生産を開始し、深圳経済特区を中心とした中国南部地区へ進出した日系OA機器メーカーや金属プレスメーカーへ、材料供給を行っています。生産工場のアセアンシフトは徐々に進んだものの、未だ現地での生産活動は顕在。Q・C・D(Quality・Cost・Delivery)の精度を武器に取り組み、顧客の生産活動をサポートできる万全の加工デリバリーサービスを展開しています。

深圳深日鋼材の外観深圳深日鋼材の外観

コイル在庫置き場コイル在庫置き場

 

■深圳で働く人たちは精力的で、不夜城の様相

 深圳は今から40年前に鄧小平が経済開発区として定めた地域であり、外資を積極的に取り込むことで発展をして来ました。地価や人件費の高騰の問題はありますが、インフラ整備は充実しており、ファブレス企業の生産基地です。
 1980年代に生まれた人たちは欧米に積極的に留学します。その人たちを優先的に呼び寄せ、この地で起業させる制度が深圳市にあります。日本に比べて規制が緩く、産業インフラの整った地域だからこそ、先進的な発展を遂げている、と言えます。紅いシリコンバレーで働く人たちは精力的に働き、さながら不夜城の様相を見せています。

急激な発展を遂げた深圳中心部の夜景急激な発展を遂げた深圳中心部の夜景


■中米貿易摩擦の影響で、米国向けのATM機の生産が減少

 中米貿易摩擦の影響は確かに顕在化してきています。米国向け輸出が事業の大半を占める企業は業績を急激に悪化させており、倒産している企業も多々あるといいます。当社も数量での大きなインパクトはないものの、*ZTE中興や米国向けのATM機の生産減少など少なからず影響が出ています。
* ZTE中興: 中国大手通信機・設備メーカー

■常に雇用確保が課題

 近年、賃金レベルが向上したといわれていますが、現在の深圳市の最低賃金は2,200元(2018年度、1人民元=16.31日本円換算で約36千円程度、上海に次いで二番目に高いレベル)。 弊社の若手工員の給与は、上記に加え残業・諸手当がついて3,500元(同上 約57千円)程度です。日本人給与に比べ未だ低い給与水準といえます。
 日本の若者と同様、就職先はかつての第一次・第二次産業ではなく、第三次・第四次産業に集まりがちです。深圳深日鋼材のよう「3Kと思われている」職場は敬遠されがちで、若年層の離職が多く、雇用の確保が常に課題です。



■中国ビジネスは「スピード重視」

 中国人は幼い頃から言われたことだけをやる=余計なことはやらないように教えられてきていることから、決められたもしくは指示されたことをきっちりやることに優れています。共産圏ですが、上意下達がはっきりしており、老板(オーナー、経営者)の言うことは絶対であり、何においても優先されます。
 日本では「働き方改革」の影響で労働時間の短縮が叫ばれていますが、給与水準が低い為、現場工員は好んで残業します。華南地区は元々他地域からの出稼ぎ労働者が多く、働いてお金を稼ぐことに対し好意的であり率先し働きます。一方、事務所は給与水準が工場に比べ高いこともあり、残業に対し好意的ではなく、就業時間通りに働くのが一般的なようです。
 そして、中国ビジネスの特徴は、何と言っても「スピード」にあります。日本のように何度も上申して決裁を仰ぐようなことはほとんどなく、老板または、決裁権限者で即決し進めます。塾考しないのではなく、まずは「やってみる」、「やって駄目なら修正しながら走る」というのが一般的です。見積りを取るのに3日以上も掛かる日本のやり方では、通用しないのが現状です。

■社内運動会を開催。娯楽性の高い運動会に

 社員には、「まずやってみる」「やらせてみる」ということを心がけ、情報をできる限り公開し、一体感を出すようにつとめていく共に、日系企業ではあるものの、自分たちの会社であると思わせ、責任と自覚を持っても貰うように意識しています。
 先日、その一環で社内運動会を開催しました。日本の伝統的な競技である「パン食い競争」や「借り物競争」を行いました。中国の運動会は、いわゆる「競技会」であり、真剣なもので、普段、娯楽が少ないためか、娯楽性の高い「運動会」を純粋に楽しんでいました。
 また、現地ローカルスタッフをマネジメントする上では、面子を重んじる民族性を考慮し、物を申すときには大勢の前では言わず個別に行うなど、配慮するようにしています。

綱引きの様子綱引きの様子

 

パン喰い競争パン喰い競争

■華南随一のコイルセンターを目指す

 昨年末に事業更新をし、更に20年当地で事業を続けることとなります。20年先まで社員が働けるよう、新規取組(*NEV需要への対応など)を含め、事業基盤を築くことが課題です。まずは安全第一を最優先に、最良の品質とそれを培う技術で、華南随一のコイルセンターを目指していきます。
*NEV: New Energy Vehicleの略称。

※【深圳市にある有名企業】
◆DJI…           全世界の70%のシェアをもつドローンメーカー
◆テンセント…        「QQ」や「We Chat」などのアプリをもつソフト開発メーカー
◆百度…           中国版Google、検索ソフトメーカー
◆TCL…           中国大手TVメーカー
◆華為技術、ZTE中興…      中国大手通信機・設備メーカー
◆BYD…           電池・自動車(特にEV)メーカー

<深圳深日鋼材有限公司 会社概要>
・設立         1988年12月
・代表取締役社長     田島 秀樹
・社員数         141名
・売上高         64,718千US$(2017年度)
・所在地         中華人民共和国廣東省深圳市光明新区光明街道光橋路東側

■日鉄住金物産 会社概要
・設立         1977年8月2日(2013年10月1日に日鐵商事㈱と住金物産㈱が経営統合)
・代表取締役社長    佐伯 康光
・本社所在地      東京都港区赤坂八丁目5番27号
・社員数       単体1,745名(国内外への出向者含めた人数は2,107名)/
           連結7,992名(2018年9月末現在)
・売上高       連結 2兆623億円(2018年3月期)
・事業所       国内31カ所/海外18カ国33都市(2018年3月末現在)
                                                 以上

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