【コロナ拡大から1年で変わる中小企業の契約業務 実態調査】テレワーク企業の8割強が契約業務に課題、うち6割が業務改善を実行 一方、未だ4割が契約書を紙原本のみで保管、3割強が契約情報の管理ルールなし

〜契約システム導入で効率化が加速するも、契約情報・タスク管理には課題残る〜

LIRIS株式会社

契約業務を最適化する「LIRIS 契約ライフサイクルマネジメント」の提供により、法務面からビジネス促進を目指すリーガルテック企業のLIRIS株式会社(東京都中央区、代表取締役:鈴木秀幸、読み:ライリス、以下「当社」)は、中小企業における契約業務に関する実態調査を、従業員1,000名未満の企業にて、契約業務に携わった経験をもつ管理部門や経営部門の正社員及び経営者である全国20〜50代の男女325名を対象に実施しました。


※プレスリリースPDF版:https://prtimes.jp/a/?f=d44110-20210615-5082.pdf

<調査背景>
新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、日本企業においてもテレワークの普及が急速に進みました。その一方で、契約業務においては、「契約書原本を会社から持ち出せない」「契約書への押印が必要」といった理由から、出社を余儀なくされるという企業の実態が報じられていました。特に、予算や人的リソースも限られる中小企業においては、その傾向がより顕著と思われます。そこで、新型コロナウイルスの感染拡大から約1年が経過した現在、中小企業の契約業務における具体的な実態や、テレワーク経験後の課題点とその対策状況などを明らかにし、Withコロナ時代における法務面の最適な課題解決のあり方を検証する目的で、本調査を実施しました。

<調査結果トピックス>
1.    契約書の保管方法は「原本に加えPDF化して保存している」企業が過半数(53.2%)にのぼる。一方で、未だ原本でのみ保管している企業も4割(40.9%)。
― また、3社に1社 (32.0%)では、保管先が「その契約に関わる社員による個人」と属人的な状態で放置されており、社内で契約書が共有されていない実態も明らかに。

2.    6割(60.6%)の中小企業が、Excel等で契約情報を管理する「契約管理台帳」を活用しているも、そのうちの約6割(58.4%)は他部署への共有がされていない。また、「契約情報の管理は特に行っていない」企業が3割以上(33.2%)にのぼる実態も明らかに。

3.    契約業務に関するタスク管理方法は「社内で仕組み化されていない」企業が約半数(48.6%)と最多。契約情報の管理と比較しても、タスク管理の仕組み化はより進んでいない実態がみられた。

4.    契約業務に関する課題のトップ5は、「契約書チェックに必要な情報が不十分(35.1%)」「契約書雛形が整備されていない(32.6%)」「契約書チェック品質のバラツキ(27.1%)」「契約書チェックに時間がかかる(21.5%)」「紙の契約書の保管スペースが大きい(20.0%)」。
― その他、「契約書の稟議・承認に時間がかかる(16.6%)」「全体のタスク管理ができていない(14.2%)」「どれが最新の契約書かわからない(13.8%)」「契約の有効期間・更新期限を管理できていない(13.2%)」といった、契約書の管理やタスク管理に課題を感じる声が続いた。

5.    テレワーク実施企業のうち、契約業務に課題を感じた企業は8割強(84.5%)。そのうち、約6割(59.4%)の企業が既に業務改善を実現。

6.    契約業務の見直し内容の上位は、「電子契約システムの導入(61.7%)」「タスク管理ツールの導入(44.9%)」「契約書の作成・修正支援ツールの導入(43.9%)」「契約内容承認・稟議のフロー(38.3%)」「契約書の保管方法(33.2%)」。
― 電子契約を中心に、契約業務に関するシステム・ツールの導入が進む実態が見られた。

7.    契約業務の改善によるメリットは、「業務時間の短縮」が約6割(59.0%)で最多。次いで、「社内のやりとりがスムーズになった(45.6%)」「契約業務のテレワークが可能になった(40.5%)」と、業務効率化が促進している様子が見てとれた。

8.    契約業務が改善されていない理由のトップは、「時間がない」「スキルのある人材がいない」が52.2%で同率に。「業務改善に向けた具体的な方法がわからない(47.8%)」も約半数にのぼり、改善の必要性を実感していてもノウハウや知識不足が足枷になっている実態が見られた。

9.    契約業務に関する苦労話としては、「契約書保管の煩雑さ」に関する声が目立つ。
―「契約書を個人管理している人が辞めた際に、探せない」「どれが正式な原本かわからなかった」「契約の最新版などが分からず、関係しそうな人に聞いて回った」「テレワークが実施できない」といったエピソードが目立った。また、契約情報の管理が適切に行われておらず、「契約期限が知らない間に切れていた」といったトラブルも寄せられた。
 そのような中、「契約書の押印廃止がすすみ、業務が効率化されつつある」といった、業務改善によるポジティブな現状も寄せられた。

<LIRIS株式会社 代表取締役CEO 鈴木秀幸のコメント>

今回の調査結果から、テレワークを実施した企業において契約業務に課題を感じた企業が、実に8割強にのぼることが浮き彫りとなりました。これは、契約書が従来から紙で作成され、また印鑑を用いることが商慣習として根強く存在し、他の分野と比較してもデジタル化が大幅に遅れていたことが、その理由の1つとして考えられます。

しかしながら、コロナ禍という外圧による変革の必要性や、法務省・経済産業省等の連名で押印や電子署名法に関するQ&Aが相次いで示されたこともあり、電子契約サービスやタスク管理・契約管理システムなどの導入による業務改善が進んでいる結果も見られました。

今後、こうした企業の動きにより社会全体で契約業務改善のノウハウが蓄積し、また法務業界においても裁判手続のIT化という大きな流れもあることから、契約業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)は益々拡がりをみせると予測しています。

<調査結果の詳細>
1.    契約書の保管方法は「原本に加えPDF化して保存している」企業が過半数(53.2%)にのぼる。一方で、未だ原本でのみ保管している企業も4割(40.9%)。
 また、3社に1社 (32.0%)では、保管先が「その契約に関わる社員による個人」と属人的な状態で放置されており、社内で契約書が共有されていない実態も明らかに。

 


2.    6割(60.6%)の中小企業が、Excel等で契約情報を管理する「契約管理台帳」を活用しているも、そのうちの約6割(58.4%)は他部署への共有がされていない。また、「契約情報の管理は特に行っていない」企業は3割以上(33.2%)にのぼる実態も明らかに。

 


3.    契約業務に関するタスク管理方法は「社内で仕組み化されていない」企業が約半数(48.6%)と最多。契約情報の管理と比較しても、タスク管理の仕組み化はより進んでいない実態がみられた。

 


4.    契約業務に関する課題のトップ5は、「契約書チェックに必要な情報が不十分(35.1%)」「契約書雛形が整備されていない(32.6%)」「契約書チェック品質のバラツキ(27.1%)」「契約書チェックに時間がかかる(21.5%)」「紙の契約書の保管スペースが大きい(20.0%)」。
 その他、「契約書の稟議・承認に時間がかかる(16.6%)」「全体のタスク管理ができていない(14.2%)」「どれが最新の契約書かわからない(13.8%)」「契約の有効期間・更新期限を管理できていない(13.2%)」といった、契約書の管理やタスク管理に課題を感じる声が続いた。

 

 

5.    テレワーク実施企業のうち、契約業務に課題を感じた企業は8割強(84.5%)。そのうち、約6割(59.4%)の企業が既に業務改善を実現。 

 

 


6.    契約業務の見直し内容の上位は、「電子契約システムの導入(61.7%)」「タスク管理ツールの導入(44.9%)」「契約書の作成・修正支援ツールの導入(43.9%)」「契約内容承認・稟議のフロー(38.3%)」「契約書の保管方法(33.2%)」。
 電子契約を中心に、契約業務に関するシステム・ツールの導入が進んでいる実態が見られた。

 


7.    契約業務の改善によるメリットは、「業務時間の短縮」が約6割(59.0%)で最多。次いで、「社内のやりとりがスムーズになった(45.6%)」「契約業務のテレワークが可能になった(40.5%)」と、業務効率化が促進している様子が見てとれた。

 

 


8.    契約業務が改善されていない理由のトップは、「時間がない」「スキルのある人材がいない」が52.2%で同率に。「業務改善に向けた具体的な方法がわからない(47.8%)」も約半数にのぼり、改善の必要性を実感していてもノウハウや知識不足が足枷になっている実態が見られた。

 


9.    契約業務に関する苦労話としては、「契約書保管の煩雑さ」に関する声が目立つ。
「契約書を個人管理している人が辞めた際に、探せない」「どれが正式な原本かわからなかった」「契約の最新版などが分からず、関係しそうな人に聞いて回った」「テレワークが実施できない」といったエピソードが目立った。また、契約情報の管理が適切に行われておらず、「契約期限が知らない間に切れていた」といったトラブルも寄せられた。そのような中、「契約書の押印廃止がすすみ、業務が効率化されつつある」といった、業務改善によるポジティブな現状も寄せられた。

(原文ママ)
・40代:契約書を個人管理している人が辞めたときに、どこに何があるかわからない状態になった。
・50代:どれが正式な原本かわからなかったことがある。
・50代:契約の最新版などがわからず、関係しそうな人に聞いて回った。
・30代:過去10年間の契約は保管しているが、それ以前の契約は事務所移転に伴い処分してしまったので、古い情報を探すのに時間がかかったり、探せないことがある。
・30代:過去締結の契約書がきちんとリスト化されておらず、原契約書を探すのに時間を要する。
・40代:契約業務で押印が必要なので完全テレワークになっていないところがあります。
・40代:契約期限が知らない間に切れていた。
・50代:契約書は法務部で保管しているが、最新の契約書の確認ができずに新たに別の契約書を作成して大混乱して信用を完全に失った。
・20代:契約書の押印廃止がすすみ、とても業務が効率化されつつある。

<調査概要>
調査対象: 従業員1,000名未満の企業で働く、契約業務に携わった経験をもつ全国20〜50代の経営者及び経営部門・管理部門に所属する正社員
調査期間: 2021年3月15日〜2021年3月16日
調査方法: インターネットリサーチ
有効回答数: 325名

■LIRIS株式会社について
当社は、「リーガルの世界を、前進させる。」をミッションに、テクノロジーによってリーガル業務の課題を解決するリーガルテック企業です。2020年9月より、契約管理・契約フローを最適化するサービス「LIRIS契約ライフサイクルマネジメント」を提供開始しています。

リーガル業界は、紙文化が根強く、またITサービスの導入が遅れていたこと等から、依然として時間と手間をかけて業務を行わざるを得ない状況にあります。私たちはその課題を解決して、人々が笑顔になり、また本来の力を発揮できる環境を作りたい。そして、テクノロジーを用いて、全世界の人々にその環境をお届けしたいと思っています。

■『LIRIS 契約ライフサイクルマネジメント』サービス概要
「LIRIS 契約ライフサイクルマネジメント」は、契約管理や社内の契約手続を効率化し、生産性の向上を図る契約管理アプリケーションです。AIによる契約管理に必要な情報の自動抽出や、関連情報の集約と検索機能、直感的な操作が可能なカード形式によるタスクのステータス管理機能等によって、これまで時間と手間がかかっていた企業の契約業務を効率化し、企業のビジネス推進を支援します。本サービスは、クラウドを利用したSaaS(Software as a Service)サービスのため、自宅などオフィス外からの作業も可能です。
URL:https://clmlp.liris.co.jp/

■会社概要
代表者    :代表取締役CEO 鈴木 秀幸
所在地    :東京都中央区京橋一丁目1番5号セントラルビル2階fabbit京橋
事業内容 :リーガルテックサービスの開発等
URL       :https://liris.co.jp/

■代表取締役CEO 鈴木秀幸プロフィール
慶應義塾大学法学部法律学科卒。慶應義塾大学法科大学院修了。TMI総合法律事務所にて弁護士として、企業法務・M&Aなどに従事。M&Aの法務デューデリジェンス(法務監査)に従事していた際に作業の非効率や業界の課題を痛感。2019年1月、リーガル業界における課題を解決し、法に関わる全ての人に幸せを届けるため、リーガルテック事業を行うLIRIS株式会社を設立。

【本プレスリリースに関するお問い合わせ先】
LIRIS株式会社 広報担当/鈴木
E-mail:info-liris1@liris.co.jp

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東京都港区西新橋1-6-12 アイオス虎ノ門3F
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代表者名
鈴木秀幸
上場
未上場
資本金
-
設立
2019年01月