早大PoC Fund Program発Nano QT社が事業活動を開始

早稲田大学ベンチャーズによる初めての出資を受け

学校法人早稲田大学

学校法人早稲田大学(所在:東京都新宿区、理事長:田中愛治、以下、早大)は、「早稲田大学PoC Fundプログラム(以下、早稲田PoC Fund)」採択課題である、「ナノ光ファイバー共振器量子電気力学系による分散型量子コンピュータ」プロジェクト(研究代表者 青木隆朗(あおきたかお) 早大理工学術院教授、以下、本プロジェクト)から2022年4月に設立された株式会社Nanofiber Quantum Technologies(所在:東京都新宿区、代表取締役 廣瀬雅、以下 Nano QT社)が、2022年8月26日に早稲田大学ベンチャーズ株式会社が運用するWUV1号投資事業有限責任組合から初めての出資(2.0億円)を受け、新たな経営チームのもとで本格的な事業活動を開始することになりましたのでお知らせいたします。

早稲田PoC Fundについて
早大アントレプレナーシップセンター(所長 柴山知也)で実施する、早稲田PoC Fundは、早大発の研究技術シーズをもとにした事業化を支援するため、2020年から実施しているギャップファンドプログラムです。JST(科学技術振興機構)大学発新産業創出プログラム(START)大学推進型にも採択され、当該事業を活用しながらこれまでギャップファンドの運営に係る環境整備とマネジメント改革を進めてきました。「大学の研究を 社会を変える事業アイデアへ」をテーマに掲げ、これまでに教員、研究員、大学院生による研究成果から、17の研究課題を採択。事業化、起業に向けた、ビジネスモデルの仮説検証活動のための研究資金提供、経営の専門家による伴走的支援など、さまざまな支援を行い、これまでにNano QT社を含めた4社が起業しています。

早稲田PoC Fundからうまれた早大発の研究開発型ベンチャー企業が、ベンチャーキャピタルから資金調達を実現したのは今回が初めての事例となります。

早稲田PoC FundからうまれたこのNano QT社を一つのロールモデルとし、早大における、研究成果をもとにしたベンチャー企業創出を加速させ、早大がすすめる「早稲田オープン・イノベーション・エコシステム」の実現をさらに推進してまいります。

Nano QT社について

左から、廣瀬雅CEO、青木隆朗CSO、碁盤晃久CTO左から、廣瀬雅CEO、青木隆朗CSO、碁盤晃久CTO

世界中で精力的に進められている「量子コンピュータ」の研究開発において、現在実装できている量子ビット数は、数ビット~100ビット程度に留まります。一方で、青木教授を中心とする本プロジェクトでは、単一のユニットで1万ビット程度、さらに多数のユニットを接続しネットワーク化することで圧倒的な大規模化が可能な独自技術であるナノファイバー共振器QED(量子電気力学)に基づく量子コンピューターハードウェアの研究をこれまで進めて参りました。本プロジェクトでの事業化準備を経て、当該ハードウエアの開発を中心に、量子科学に関連する技術や製品・サービスの研究・開発等に取り組むNanoQT社を2022年4月に設立しました。


株式会社Nanofiber Quantum Technologies:
ナノ光ファイバーに基づく量子技術(量子コンピュータ、量子暗号、量子通信、その他量子科学に関連する技術)、製品、サービスの研究、開発、設計、製造、販売等を行う。

設立:2022年4月27日
所在地:東京都新宿区西早稲田一丁目22番3号
役員: 代表取締役CEO 廣瀬 雅
    CSO 青木 隆朗
    CTO 碁盤 晃久
E-mail:info@nano-qt.com
URL:https://www.nano-qt.com/
 

早大アントレプレナーシップセンター, 所長 柴山知也(早大理工学術院 教授) コメント
早稲田PoC Fundの支援を得たベンチャー企業NanoQT社が、早稲田大学ベンチャーズからの出資を得て、確実に歩みを進めつつあることを大変うれしく思います。これからも多くの早大発の研究成果の社会実装が大きく加速され、世界をリードしていくことを期待しつつ、大学としての起業の支援を続けてまいります。
 

株式会社 Nanofiber Quantum Technologies, CSO 青木隆朗(早大理工学術院 教授)コメント
早稲田PoC Fundの支援をうけて創設したNanoQT社は、早稲田大学ベンチャーズ様より多大なる出資を頂き、いよいよ本格的な研究開発を開始することができます。今回の資金調達をうけ、世界トップレベルの研究者を集結させ、早稲田大学で開発した世界で唯一のナノファイバー共振器QED技術をもとに、既存方式に勝る大規模量子コンピュータの開発を加速して進めていきます。
 

出資者からのコメント
早稲田大学ベンチャーズ株式会社 共同代表 太田裕朗様
NanoQT社は、青木先生の長年の学術研究が結実した会社であり、世界でONLYーONE技術であると理解しています。創業をきっかけに、すでに卓越した業績をもつ博士研究者、ファカルティクラスの人材が結集しつつあります。国内初の量子コンピュータのハードウエア開発を狙うスタートアップであり、早稲田発、ひいては日本発の会社としてグローバルに羽ばたき、そして、世界の標準技術になっていただくことを願っております。

早稲田オープン・イノベーション・エコシステム:
「世界で輝くWASEDA」の実現に向けた研究推進の一環として、グローバルなオープンイノベーション環境を創造する「早稲田オープン・イノベーション・バレー構想」を推進中。産学連携、ベンチャーの育成、研究人材の育成、知財の創出・活用を体型的に行う、社会に有益な持続的イノベーションエコシステムの実現をめざしている。
https://www.waseda.jp/inst/weekly/feature/2020/10/05/78642/

早稲田大学アントレプレナーシップセンター:
早稲田大学の組織の一つ。教員、学生、校友を対象とした教育・研究成果からうまれた起業支援を行うことを目的に2001年に設立。
所在地:  〒169-0051 東京都新宿区西早稲田1-22-3早稲田大学19-3号館
所長:  柴山知也 理工学術院 教授
URL: https://www.waseda.jp/inst/entrepreneur/
E-mail:wep@list.waseda.jp
プレスリリース:https://www.waseda.jp/top/news/82823
特集記事:https://www.waseda.jp/top/news/82746

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会社概要

学校法人早稲田大学

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URL
-
業種
教育・学習支援業
本社所在地
東京都新宿区戸塚町1-104
電話番号
-
代表者名
田中愛治
上場
未上場
資本金
-
設立
1882年10月