IoT × セキュリティで社会課題を解決するNODE X、プレシリーズA資金調達を実施し累計8.3億円を調達
大手企業・ミッションクリティカル領域での導入プロジェクトが進行中、初期顧客の成功に向けたプロダクト&デリバリーチームの強化

2025年2月21日 – NodeX株式会社(本社:東京都、代表取締役CEO 三井正義)は、DNX VenturesおよびITOCHU Technology Venturesより、新たに総額6億円の資金調達を実施しました。これにより、累計調達額は8.3億円となります。今回の調達により、IoT向けゼロトラストデータ基盤のさらなる進化と、初期顧客の成功を加速させるプロダクト&デリバリーチームの強化を進めます。また、社名変更を実施、ブランドを「NODE X(ノード・クロス)」に統一し、コーポレートサイトをリニューアルしました。
社会課題と背景
AI × IoE 時代に求められるデバイスデータの活用
エッジデバイスの数は2018年にモバイル端末を超え、2035年には2,750億台(全デバイスの94.5%)に拡大すると予想されています。ここでいうエッジデバイスとは、家電、住居、店舗、銀行、道路、病院、空港、農地、工場、さらには国家の防衛インフラまで、多岐にわたります。今後、これらのエッジデバイスがクラウドに接続され、データ活用が当たり前になる AI × IoE(Internet of Everything)の時代が到来します。

深刻化するセキュリティ脅威
IoEの普及が進むにつれ、ネットワークに接続されたエッジ端末を標的とするサイバー攻撃が急増しています。特に、セキュリティ対策が十分に施されていないIoTデバイスは、攻撃者にとって格好の標的となり、なりすまし、マルウェア感染、DDoS攻撃の踏み台として利用されるケースが増えています。さらに、攻撃手法の高度化により、個々のデバイスだけでなく、サプライチェーン全体を狙ったサイバー攻撃や、クラウド基盤を標的とした大規模なデータ流出リスクも深刻化しています。
エッジからクラウドへの安全なデータ通信の課題
しかし、エッジデバイスに眠る膨大なデータを、手軽に安全で追加負担なくエッジからクラウドへ送信するためのデータ基盤のソリューションは、これまで存在していませんでした。
なぜエッジからクラウドへの安全なデータの通り道が確立されていなかったのでしょうか?その理由は、① 従来の境界型防御の限界、および ② ゼロトラストをエッジで実現する際の技術的ハードル の2点にあります。
1) 従来の境界型防御の限界
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内部不正、マルウェア感染、デバイスのなりすましなどの脅威を防ぎきれない
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専用回線・ファイアウォール・SD-WANなどの追加設備が必要で、導入コストが増大する
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認証情報やポリシー管理が複雑化し、運用負荷が高まる
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データが各所にサイロ化し、十分に活用できない(必要な人が必要なときに、データにアクセスできない)
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クラウドサービスとの連携が困難になり、利便性が低下、サービス展開に制約が生まれる
これらの課題により、従来の境界型防御では、データ活用を制限するだけでなく、現代のセキュリティ脅威を防ぐことが困難になっています。
これに対し、ゼロトラストのアプローチは 「ネットワークを信頼しない」 という前提に立ち、すべてのデバイスとアクセスリクエストを検証することで、より安全で柔軟なデータ活用環境を実現します。
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社内外のデータを安全に活用できる
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クラウドサービスとシームレスに連携可能
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従来の境界型防御よりも強固なセキュリティを実現
しかし、大量のエッジデバイスが接続されるIoTシステムにゼロトラストセキュリティを適用するには、大きな技術的課題が残っています。
2) ゼロトラストをエッジで実現する際の技術的課題
IoTシステムの設計段階で、下記のようにエッジからクラウドまでの幅広いセキュリティ要素を考慮する必要があります。
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デバイスセキュリティ(デバイス認証、プロビジョニング、暗号鍵・証明書のライフサイクル管理)
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データセキュリティ(データの機密性・完全性・信頼性の確保)
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クラウドセキュリティ(安全なデータ転送と保管、スケーラビリティの確保、アクセス制御)
エッジ向けのゼロトラストデータ基盤を自社だけで構築する場合、2〜3年の期間と数十億円の初期投資、さらに高度な専門性を有するセキュリティエンジニアの確保が必要となり、多くの企業にとって実現が困難でした。
NODE Xが提供するソリューション
これらの課題を解決し、エッジデバイスとクラウドの間に安全なデータの通り道を構築するのが
NODE Xです。NODE Xは、分散型IDとゼロトラストアーキテクチャを組み合わせた、世界初のエッジ向けのゼロトラストデータ基盤を提供し、企業が迅速かつ容易にゼロトラストを導入し、データの安全な活用を可能にします。

大手メーカーの現場で活用が進むNODE X
NODE Xのプラットフォームは、すでに国内トップティアのメーカーに採用され、さまざまな産業におけるエッジデバイスのセキュリティ強化とデータ活用に貢献しています。例えば、IoTデータ基盤としてNODE Xを活用し、デバイスの利用状況に応じた従量課金型のサービス展開、リアルタイムなデバイス監視機能を活用した保守運用ワークフローの効率化、さらにはデバイスの稼働データをAIで分析しエネルギー消費を最適化するソリューション開発など、データの力を解き放つさまざまなユースケースが生まれています。また、航空宇宙領域に代表されるミッションクリティカルな領域におけるゼロトラスト基盤の構築に向けた取り組みを進めています。

【参考記事】CollaboGate Japan 株式会社IoTデータセキュリティのCollaboGateと航空自衛隊の提携準備についてロイターが言及
投資家&アドバイザーコメント
DNX Venturesマネージングパートナー兼日本代表 倉林 陽 / Investment VP 新田 修平

今後大量のエッジデバイスがネットワークに接続され、そこに眠るデータの活用が当たり前になる AI × IoE(Internet of Everything) の時代となっていきます。しかし、ネットワークに接続されたエッジ端末を標的とするサイバー攻撃も急増しており、データ活用とセキュリティを両立させるエッジ向けソリューションのニーズが今後高まっていくと考えられます。NODE Xは分散型IDとゼロトラストアーキテクチャを独自に組み合わせた世界初のエッジ向けゼロトラスト・セキュリティデータ基盤で、エッジデバイスとクラウド間の安全なデータの通り道をワンストップで手軽に構築できる、高い技術力が強みのソリューションです。同社が、エッジデバイスの安全なネットワーク接続とデータ活用を下支えし、今後のAI × IoE 時代の社会インフラとなっていくことを期待しております。
伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社 パートナー 小川 剛

伊藤忠テクノロジーベンチャーズは、2022年にNODE Xにリードで投資し、同社の分散型IDを活用したIoTゼロトラストセキュリティソリューションの開発と市場展開を支援してまいりました。今回のシリーズAラウンドで追加投資を決定した背景は、NODE Xが提供するゼロトラストデータ基盤を活用することで、デバイス間およびクラウドとの安全なデータ流通を実現し、顧客企業のIoT 事業推進に不可欠なセキュリティ環境を提供できると確信したためです。今後、NODE Xがより多くの企業のIoT事業立ち上げを支援し、セキュアなデータインフラの普及を牽引していくことを期待しています。また、分散型ID技術の国際標準化推進における同社のリーダーシップが、グローバルなIoTセキュリティの向上に寄与すると確信しています。
株式会社 東芝 上席常務執行役員 最高デジタル責任者 岡田俊輔

NODE X様の資金調達完了を心よりお祝い申し上げます。AI × IoE 時代において、エッジデバイスのセキュリティは重要な課題です。「NODE X」は、ゼロトラストに基づいた革新的なソリューションであり、エッジからクラウドまでの安全なデータ活用を可能にすると確信しています。東芝はNODE X様との連携を通じて、より安全で信頼性の高いIoE社会の実現に貢献してまいります。
株式会社リコー コーポレート上席執行役員 CTO 野水泰之

新たな資金調達おめでとうございます。NODE X は、エッジデバイス向けのサイバーセキュリティの領域でユニークなアプローチを提供しており、企業のデータ活用を安全かつシームレスに進めるための重要な役割を担う存在です。また、エンタープライズ領域の複雑な課題を解決し、安全かつスケーラブルなデータ活用を実現する大きな可能性を秘めています。デジタル社会の発展を支えようとする同社の取り組みに共感し、今後の成長に期待しています。
インテル株式会社 執行役員 高橋大造

新たな資金調達おめでとうございます。今後益々デバイスのIoT化が進み、またAIがもたらす技術革新により、すべてのデバイスがクラウドやインターネットに接続し、AIにより相互にデータを利活用していく時代がすぐ近くに来ています。このような時代背景の中、様々なデバイスとクラウドの間で安心して安全にデータの通信を行うための基盤やプラットフォームのニーズは益々高まっていくと考えられ、NODE Xがもたらすエッジ向けのゼロトラストデータ基盤が迅速に活用できる有効なソリューションの一つとして幅広く広まっていく事を期待しております。
東京大学先端科学技術研究センター教授 元橋一之

AIの進展によって経営戦略における企業内データの重要性がますます高まっている。特に製造プロセスにおけるデジタルデータは企業の競争優位を維持するために重要な資産といえる。NODE Xは分散型ID技術を用いたデジタルデータ通信のセキュリティに関する画期的なシステムであり、企業内やサプライヤーとの新たなデータ通信インフラとして期待されている。モノづくりを強みとする日本経済の競争力の礎となるとともに、日本初技術の国際展開も期待したい。
代表コメント
NODE X 株式会社 代表取締役CEO 三井正義

2023年8月の「NODE X」リリース以来、私たちは企業が直面するデータ活用とセキュリティの課題を解決し、価値を提供してきました。その結果、日本を代表する企業の皆さまにご利用いただけるまでに成長しました。
今回のプレシリーズA資金調達により、私たちは次のフェーズへと進みます。より強固な組織体制を築き、初期顧客の成功に寄り添うことを最優先に取り組んでいきます。また、「エッジ向けゼロトラストといえば NODE X」と広く認知される存在となるべく、プロフェッショナルなチームをさらに強化していきます。
NODE Xは、「安全なデータの通り道を築き、産業のポテンシャルを解放する」をミッションに、パートナー企業の皆さまとOne Teamとなり、この挑戦に取り組んでまいります。
採用メッセージ & Meetup情報
現在、私たちは次のステージに向けて仲間を募集しています。ここからの2年間は、お客様の声をもとにプロダクトは日々進化を続け、前線のセールスプレイブックも試行錯誤を重ねながら改善を繰り返す時期です。非常にダイナミックで変化の激しい環境の中、自分をストレッチさせながら、トライ&エラーを繰り返し、IoE時代に必要不可欠なインフラを創るというミッションに共感する方と共に働きたいと考えています。IoE、AI、セキュリティといった最前線の分野で、多様な産業のポテンシャルを解放するチャレンジに挑みながら、刺激的な仲間と成長できるフィールドがここにあります。現在、エンジニア、プロダクトマネージャー、ビジネス開発の各ポジションで採用を強化中です。

Meetup開催のお知らせ
NODE Xのミッションや技術に興味のある方を対象に、Meetupを開催します。詳細は以下のリンクをご覧ください。
4月17日 ミートアップ情報:
コーポレートサイト更新情報
NODE Xのコーポレートサイトをリニューアルし、より分かりやすい形でプロダクトや事例紹介を掲載しました。ぜひご覧ください。
■ 会社概要
会社名:NodeX株式会社(旧:CollaboGate Japan株式会社)
URL:https://nodex.inc/
所在地:東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー15階
代表取締役CEO:三井 正義
事業内容:エッジ向けゼロトラストデータ基盤 NODE X 事業
■ お問い合わせ先
NodeX株式会社 広報担当
E-mail: contact@collabogate.com
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