データ解析技術共有プラットフォームの株式会社アンプラットが、酵素開発プラットフォームの株式会社digzymeとの協業を開始。酵素開発・改良をより身近に。
この度、株式会社アンプラット(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:三澤 拓真、以下「アンプラット」)は株式会社digzyme(所在地:東京都港区虎ノ門、代表取締役:渡来 直生、以下「digzyme」)との協業を開始しました。
本取り組みでは、酵素探索・改良の専門家集団である株式会社digzymeとの協業により、アンプラットのデータ解析技術共有プラットフォーム「ANCAT」にて、高精度で酵素変異体の活性予測、精密発酵・体外診断用酵素の単変異体機能予測を行う解析サービス「digzyme in silico DMS(Deep Mutational Scanning)」の提供を開始したことを報告したします。
>> ANCAT : https://www.ancatbeta.anplat.co.jp/
>> digzyme各種サービス:https://www.digzyme.com/solutions/
本事業について
酵素は、硬いお肉を柔らかくしてくれたり、洗剤の洗浄効果を高めてくれたり、我々の生活を快適にしてくれる物質です。生命科学研究の、最も身近な社会実装製品とも言えます。しかし、酵素研究は非常に難易度が高く、時間もかかります。実際、現在実用化されている酵素は研究の過程で偶然見つかったものが多く、極端な話、偶然を待つしかないのが現状です。
酵素は20種類のアミノ酸100-1000個程度が連なっているタンパク質の一種ですが、人為的な変異体作成(アミノ酸置換)は骨の折れる作業です。各変異とその組み合わせまで考えると、膨大な数の候補があり、計算機的に絞り込むには極めて専門的なスキルと計算リソースが求められます。
今回、データ解析技術共有プラットフォーム「ANCAT」内でリリースした、精密発酵・体外診断用酵素の単変異体機能予測解析サービス「digzyme in silico DMS(Deep Mutational Scanning)」は、精密発酵・体外診断用酵素の単変異体機能予測を簡単に行うことが可能です。研究者自身で解析作業を行うため、一般的な受託解析と比べて比較的安価かつ、研究の進捗に合わせてシームレスにデータ解析が可能です。
アンプラットでは、データ解析ができる人材が研究の現場で不足し、研究が滞っていたり、高額な解析外注によって困っている研究室や研究チームが多く存在している現状を打破するため、専門的なコンピューティング技術の知識が無くても研究者自身が簡単に解析を実行できるプラットフォーム「ANCAT」を開発、運営してきました。今回の協業は、両者に共通している高度なバイオインフォマティクス技術を融合し、更に、アンプラットの高いITスキルを用いた「一般化力」とdigzymeの「酵素探索の専門性」を掛け合わせることで、digzyme社のミッションでもある「世界を変える酵素を、迎えに行こう。」を実現するソリューションのひとつとして開始した試みです。

ANCATについて
ANCATはアンプラットが開発・運営するデータ解析プラットフォームであり、あらゆるデータ解析手法をGUIによる直感的な操作で、専門的な知識を持たなくても実施できるSaaS(Software as a Service)的な要素と、研究者が自身の環境で行っている解析をANCAT上にアップロードし、冗長的かつ低コストに管理、使用できるPaaS(Platform as a Service)的な要素を併せ持ったシステムです。「世界中の解析手法をまるでカタログのように閲覧、検索し、マウスを用いた簡単操作で実行できる」というコンセプトをもとに「ANalysis CATalog」の略が名前の由来となっています。
現在多くのバイオインフォマティクス解析手法を実行することが可能で、日夜解析プログラムの追加・更新が行われている解析プラットフォームです。
digzyme in silico DMS(Deep Mutational Scanning)について
偶然を待つしかなかった酵素開発プロセスを、独自のテクノロジーにより能動的に変えたdigzymeと、あらゆるデータ解析手段を専門的な知識を持たなくても実施可能なプラットフォームを開発するアンプラットがタッグを組んだ、精密発酵・体外診断用酵素向け単変異体機能予測サービスです。
アンプラットについて
アンプラットは研究業界における「叡智創出のエコシステムの形成」と「叡智のペイフォワード社会の実現」をミッションに掲げ、ITの力で研究者および研究組織の支援を行っていおり、データ解析技術共有プラットフォーム「ANCAT」を始め、優れた技術やデータリソースの価値を最大化し、使いやすい形で提供する協業型SaaS運営サービス「ANCAT MP」を展開しています。
digzymeについて
株式会社digzymeは、「世界を変える酵素を、迎えに行こう。」をミッションに、バイオインフォマティクスによる酵素開発技術を有する東京工業大学発のスタートアップです。多種多様な酵素の探索や改良を短期間で行うことで、酵素を起点としたあらゆる事業成長への貢献を目指しています。
【組織概要】
名称 株式会社アンプラット
所在地 神奈川県横浜市西区みなとみらい2丁目2番1号
横浜ランドマークタワー 7階
設立日 2021年2月17日
代表者 代表取締役社長兼CEO 三澤 拓真

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名称 株式会社digzyme
所在地 東京都港区虎ノ門二丁目2番1号
住友不動産
虎ノ門タワー6 階 Room4
代表者 代表取締役 渡来 直生

【本件に関する問い合わせ先】
メール info@anplat.co.jp
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