＜医師1,596名調査＞「医師の働き方改革」施行前後の医師の勤務実態に関するアンケート調査結果を公表

自身の勤務環境「変化なし」と感じる医師が6割超/常勤医の残業時間は微減傾向/「名ばかり宿日直許可、名ばかり自己研鑽が横行」の声も

メディウェル

2024年12月17日 13時12分

医師向けのキャリア支援サービスなどを提供している株式会社メディウェル（本社：北海道札幌市）は、「医師の働き方改革」に関するアンケート調査を実施し、全国の医師1,596名の回答結果を公表しました。

2024年4月に医師の働き方改革が施行され、各医療機関が医師の長時間労働の是正や業務削減につなげようとさまざまな取り組みを進めています。医師の勤務実態が改善されないまま、形だけ制度に合わせる対応をとる医療機関が出ることを懸念する声もありました。

今回、医師の残業時間や当直・日直回数、アルバイト勤務日数などを調査し、医師の働き方改革施行前に行った同様の調査結果と比較しました。

その結果、残業時間など多くの調査項目において大きな変化は見られず、医師の半数以上が「制度の施行前後で勤務環境は変わっていない」と感じていることが明らかになりました。

調査の中で「当直明けに休めるようになった」など効果を実感する医師もいた一方で、「名ばかり宿日直許可、名ばかり自己研鑽が横行している」という指摘もありました。制度施行によって医師の勤務環境改善を実現した医療機関は限られている現状がうかがえます。

※当直・日直を除いた医師の残業時間（時間外労働）について、今回の調査結果と医師の働き方改革施行前（2023年12月）の調査データを比較

より詳細な調査結果をご覧になりたい方はこちら

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「改善された」と回答した医師

「変わらなかった」と回答した医師

「悪化した」と回答した医師

医師の働き方改革に対する意見

もっと若い時にこうなってくれていたら、自分の人生がより良いものになっていたと思う（50代男性、整形外科）
残業し診療業務を行っても自己研鑽扱いとするのが常態化しており真の働き方改革はなされていない。診療業務の合理化、効率化はなく労働時間削減だけを推し進めておりそのように形骸化した働き方改革にならざるを得ない（50代男性、消化器内科）
医療関係者以外ではまだまだ医師は24時間365日働いている、医師であれば何でも診療可能と思っている人が多くいると思います。不要な時間外受診や救急要請が減るように社会が少しでも変わることを切に願います（40代女性、消化器外科）
大学病院や総合病院では重症患者さんをみているのに薄給だし当直も多いし、時間あたりのお給料が少なくてコスパが悪い。それでは皆美容医療に流れて当然。日本の医療はこのままでは危ない。また、女性医師に限らず、男性医師も育休を取れるようにするべき。そう言った制度は一般の会社に比べて医療現場は遥かに遅れている（30代女性、精神科）

本調査の詳細に関しましては、下記URLをご参照ください。

「医師の働き方改革」施行前後で、医師の勤務の実態はどう変化したのか－医師1,596名のアンケート結果
https://www.dr-10.com/lab/questionnaire-after-implementation-of-work-style-reform/

＜過去調査記事＞

医師の働き方改革開始前の勤務状況と改革案の受け止めは？医師1,746名のアンケート結果
https://www.dr-10.com/lab/questionnaire-before-implementation-of-work-style-reform/