旅先での交流が旅人にもたらす効果とは?第37回日本観光研究学会 全国大会にて研究結果を発表

〜グループ旅行における人的交流がジェネリックスキルに与える影響〜

旅による「学び」の科学的な検証に挑戦する「旅と学びの協議会(事務局 ANAホールディングス株式会社)」は、2022年12月16日〜18日に金沢大学角間キャンパスにて開催された「日本観光研究学会 全国大会」にて、協議会にて今年度に実施した研究の結果と考察を発表しました。

 

旅と学びの協議会は、旅の価値や新たな効用を、旅による「学び」の観点から明らかにすることで、新たな教育旅行や旅行会社の企画旅行商品の開発等、旅の活用の提言につなげることを目的に活動しています。


本研究では、旅行が観光者のジェネリックスキルへと与える影響ならびにその因果関係の調査を目的に、協議会会員から参加者を募り、埼玉県飯能市にて大人の修学旅行イベント「旅と学びの協議会サミット」にて2つの旅行企画を設定し調査を行いました。調査を通し、旅行企画によって成長・改善されるスキルの特徴が明らかになり、第37回日本観光研究学会全国大会にて、本会の研究部が研究結果を発表しました。
 

■ 日本観光研究学会 全国大会での発表について

 

「グループ旅行における人的交流がジェネリックスキルに与える影響 

The Effect of Human Interaction in Group Travel on Generic Skills 」

著者:鮫島卓(駒沢女子大学 観光文化学類・旅と学びの協議会アドバイザー)、
松本英明(ANAホールディングス株式会社・旅と学びの協議会研究部)

【研究背景】
本研究は、先行研究より、実際に旅行することがジェネリックスキルを高めるかどうかの因果関係まで明らかにされていないこと、短期間のグループ旅行を対象とした研究は少ないことから、調査を行いました。

【研究内容】
本研究は、グループ旅行における人的交流と観光者の「ジェネリックスキル」との関係性について考察するものです。2022 年7月9日と10 日の2日間にわたり、被験者12名を対象に参加者同士の交流が主体の「観光コース」と参加者同士の交流に加え地域住民との交流がある「地域交流コース」の2群の旅行企画に分け、旅行経験後にジェネリックスキルに関する質問票調査を行い、比較分析を行いました。

【研究結果】
観光をメインとしたコースでは、「他人の行動を見て、自分の行動を調整する」「寛容さ」「内省/振り返り」が、地域住民と交流があるコースでは、「いろんな方々との効果的なコミュニケーション」「文化や言語の多様な環境における適用性」が改善・成長したジェネリックスキルの特徴として表れることが明らかとなりました。

■旅と学びの協議会 アドバイザー鮫島卓氏(駒沢女子大学 観光文化学類)よりコメント
今回の研究発表の意義は2点あります。第1に、主観的に語られてきた旅の効用を学術的に検討する重要な一歩になったことです。先行研究では、旅のどんな要素が人間のどんな能力に影響を与えるのか、因果関係を含めてほとんどわかっていません。今回は特に旅における交流に焦点を当て、交流の質の違いがジェネリックスキルにどのような影響を与えるのかという観点で実証研究を行いました。
第2は企業と大学の垣根を超えた産学連携で共同研究を進めた点です。産学連携で実証研究ができたことは、単なる理論研究に留まらない実用化の可能性を示せたのではないかと思います。今後研究を重ねながら、修学旅行や企業の研修旅行にも有用な知見を提供できるようにしていきたいと考えています。

・「旅と学びの協議会サミット」についてはこちらをご覧ください
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000088508.html

 

■旅と学びの協議会とは

 

「旅と学びの協議会」は、ANAホールディングス株式会社が、立命館アジア太平洋大学(APU)学長 出口治明氏、理事 東京学芸大学大学院准教授、スタディサプリ教育AI研究所所長 小宮山利恵子氏、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授 前野隆司氏、駒沢女子大学観光文化学類准教授 鮫島卓氏をコアメンバーとした有識者とともに、教育工学・幸福学・観光学の視点から、旅の効用を科学的に検証し、次世代教育の一環として旅の活用を提言することを目的に2020年6月に設立した任意団体です。
URL:https://ana-conference.com/

問い合わせ:
旅と学びの協議会事務局(平日9:00-18:00)
ana-conference@anahd.co.jp

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