(株)セルージョン 大学発ベンチャー表彰2023「文部科学大臣賞」を受賞
「ひとの可能性を再生する。」をミッションとして、iPS細胞から角膜内皮代替細胞を効率的に作り出す独自技術で世界の角膜移植待機患者問題の解決をめざす株式会社セルージョン(本社:東京、代表取締役社長:羽藤 晋、以下、セルージョン)は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が主催する「大学発ベンチャー表彰2023」において「文部科学大臣賞」を受賞したことをお知らせいたします。
セルージョンは審査において、iPS細胞由来の⾓膜内⽪代替細胞を⽤いる水疱性角膜症の新たな治療法の確立に向けて開発推進体制が構築され、臨床研究を着実に進めている点、従来法の課題を克服する可能性を秘めた製品・技術であり、世界の角膜移植待機患者の希望となることが期待される点を高く評価され、このたびの受賞となりました。
2023年8月24日(木)に東京ビッグサイトで開催される表彰式では、代表羽藤による受賞者ピッチを予定しております。
[大学発ベンチャー表彰について]
今年で9年目を迎える表彰で、大学等の成果を活用して起業した大学発ベンチャーのうち、今後の活躍が期待される優れた大学発ベンチャーを表彰するとともに、特にその成長に寄与した大学や企業が表彰されます。本表彰は、大学等における研究開発成果を用いた起業および起業後の挑戦的な取り組みや、大学や企業から大学発ベンチャーへの支援をより一層促進することを目的としています。
詳細は下記のリンクよりご覧ください。
大学発ベンチャー表彰:https://www.jst.go.jp/aas/
大学発ベンチャー表彰2023 表彰式:https://innovationjapan.jst.go.jp/lecture/#lecture02
[代表取締役社長 羽藤 晋のコメント]
文部科学大臣賞という名誉ある賞を頂き、大変光栄に思います。
関連する企業のみなさま、大学の先生方にはこれまで多大なるご支援を賜り、心より感謝申し上げます。
私は慶應義塾大学医学部を卒業後、眼科医として角膜移植を専門に診療に携わりながら、角膜移植が持つ課題を解決するため、角膜内皮細胞の再生医療を研究してきました。
その後、開発したiPS細胞由来角膜内皮代替細胞(CLS001)を利用した水疱性角膜症治療法の社会実装をめざし、2015年に株式会社セルージョンを設立しました。これまでに45億円を調達し、メンバーも20名以上に増え、研究開発活動を推進しています。この受賞を励みに、角膜移植を待つ患者さんに新しい治療を届けるため、一層邁進していく所存です。
ベンチャー企業を取り巻く環境は、エコシステムの整備に伴い改善してきていると感じています。新たに挑戦するみなさまと共に、切磋琢磨してグローバル市場における日本のベンチャーのプレゼンス向上へ貢献していきたいと考えています。
[支援大学:慶應義塾大学医学部特任教授・藤田医科大学教授 榛村重人先生からのコメント]
このたびは大学発ベンチャー表彰2023における文部科学大臣賞の受賞、おめでとうございます。CLS001は10年以上にわたり、羽藤社長と慶應義塾大学医学部眼科学教室で研究開発を進めてきました。慶應大学とセルージョンの共同研究の成果で、2022年より医師主導臨床研究を開始し、大変喜ばしいとともに、とても感慨深いです。まだまだ困難な道のりが続きますが、セルージョンならば必ずこの技術をグローバルで実用化させてくれると信じています。世界中の人々の健康に貢献する日を心待ちにしています。これからもご活躍いただきたいと思います。
[支援企業:株式会社ニコン・セル・イノベーション 代表取締役 取締役社長 中山稔之様からのコメント]
このたびは、大学発ベンチャー表彰2023 文部科学大臣賞の受賞、誠におめでとうございます。セルージョン様とは、2019年からのお付き合いとなりますが、CLS001の開発から取り組ませていただき、ニコン・セル・イノベーションの生産施設を用いてGCTP/GMP商用生産に向けた活動を二人三脚で進めております。今後も、再生医療を支えるインフラとして、セルージョン様と密に連携し、患者様へ高品質な細胞製品を届けられるようご一緒させていただき、日本の再生医療の一助となれればと考えております。今後の益々のご活躍をご期待申し上げます。
[CLS001(よみ:しーえるえすぜろぜろいち)について]
CLS001は、さまざまな種類の細胞に分化することが可能なiPS細胞をセルージョンが持つ独自の技術により効率的に分化させて作り出した角膜内皮細胞の代替となる細胞です。セルージョンは「iPS細胞が有する優れた増殖性」と「簡便な手技で属人的技術を不要とする細胞移植法」を組み合わせ、角膜移植適用症例の半数以上を占める水疱性角膜症に対する治療用再生医療等製品として、CLS001の開発を進めています。また、セルージョンは日本での企業治験とグローバル地域での治験準備を進めています。
[水疱性角膜症(よみ:すいほうせいかくまくしょう)について]
水疱性角膜症は、白内障などの目の手術や遺伝性の要因により角膜の一番内側で角膜内の水分を適切な量に調節している角膜内皮細胞が減り、その機能に不具合がおきることで、角膜が水膨れし、混濁により視力障害を起こす希少疾病です。この病気は進行性で、治療せずに放っておくと失明にいたります。現在は正常な機能を持つ角膜内皮細胞を角膜移植で補う治療でしかこの病気を治療することはできません。しかしながら、他の臓器移植同様、角膜移植も深刻なドナー不足問題に直面しています。日本の患者数は約1万人と推定されており、また2013年に行われた世界的な調査では、世界中に1300万人ほどの角膜移植待機患者がいると報告されています。
[セルージョンについて]
セルージョンは「ひとの可能性を再生する。」、「もっと自由で、もっと笑顔が見える世界へ。」をミッション・ビジョンに掲げる慶應義塾大学医学部眼科学教室発の再生医療ベンチャーです。iPS細胞から角膜内皮代替細胞を効率的に作り出す独自技術などの特許技術を基に、世界の角膜移植課題をめざすリードプログラムCLS001をはじめ、最先端の再生医療技術でペイシェント・セントリシティの考え方に立った医療ニーズの提供をめざした研究開発を推進しています。
商号 :株式会社セルージョン
代表者 :代表取締役社長 羽藤 晋
所在地 :東京都中央区日本橋小舟町8番6号
設立 : 2015年1月
URL : https://cellusion.jp/
本件に関するお問い合わせは、ホームページ下部にあるお問い合わせ欄からお願いいたします。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。