miRNA送達ナノ粒子「エクソソーム」分析により国産野菜パウダー「飲む粉野菜」から検出。「食事由来エクソソーム(食事由来miRNA)」の補給による健康管理に期待

ベジタブルテックの国産野菜パウダー「飲む粉野菜」から豊富なエクソソームが検出。国産野菜パウダーを用いた食品によって、天然の食事由来エクソソームを経口的に補給することが可能であることが証明されました。

ベジタブルテック株式会社

テクノロジーと栄養学を融合させた国産野菜パワーを提供するベジタブルテック株式会社(本社:広島市西区、代表取締役:岩崎 真宏)は、土着微生物の活性によって土を発酵させる新しい土づくりを実践する 壌結合同会社(よみ:つちむすび、所在地:東京都千代田区、代表社員:金瀬伸吾)および修復医療エクソソームとテロメア研究に基づく「細胞活性メソッド」で健康長寿社会を創造するExoEarth株式会社(よみ:エクソアース、本社:東京都港区、代表取締役:西平 隆)と取り組む、『医食土同源』をテーマに“食べるエクソソーム”分野の開発に向けた共創プロジェクト「EXO-Vegeプロジェクト」において、国産野菜パウダープロダクト「飲む粉野菜」より、豊富なエクソソーム様粒子が検出された(*1)ことをご報告いたします(図1)。

図1:飲む粉野菜に含まれるエクソソーム様粒子量の分析

エクソソームはmiRNAを内包して細胞間の情報伝達を行う

エクソソーム(Exosome)は細胞から分泌される直径30~150 nm(ナノメートル:10億分の1メートル)の顆粒状の物質です(図2)。分泌した細胞のmiRNA(マイクロRNA, microRNA)が血流によって運ばれて受け取り側の細胞に伝達され、離れた細胞内で送達されたmiRNA

が機能していることが報告されたことから(*2)、エクソソームは細胞間でmiRNAを送達するための情報伝達物質として働いています。近年、生体におけるmiRNAの機能性は注目されており、miRNAの機能を発見した功績によりマサチューセッツ大学のビクター・アンブロス教授とハーバード大学のゲイリー・ラブカン教授は2024年ノーベル生理学・医学賞を受賞しました(*3)。

食事摂取で獲得できる「食事由来エクソソーム(食事由来miRNA)」

ヒトにおいてmiRNAは数千種類が確認されており、エクソソーム内miRNAの種類と組み合わせは細胞の状態によって変化しています。成長期と老化期でも変化し、運動や食事内容、精神状態によっても変化し、適時細胞機能を調節しています。同様に、野菜など植物や肉、魚などもmiRNAを含むエクソソームによって自身の細胞をコントロールしています。そして、食物摂取を通じて「食事由来エクソソーム(食事由来miRNAを内包)」として経口的にヒトなど哺乳類の血液と細胞に届けられて機能することがわかっています(*5)。これらの食事由来エクソソーム(食事由来miRNA)の不足は自己細胞で合成される内因性miRNAでは補えないことが確認されており(*6)、食物による新たな機能性として注目されています(*7)(図3)。

食事由来エクソソーム(食事由来miRNA)とその機能性の研究発展により、食習慣と身体機能や老化、健康との遺伝子レベルでの関係が解明されつつあり、多品目やバランス良く食べることや新鮮で旬のものが健康的と言われる理由として「食事由来エクソソーム(食事由来miRNA)」が関与している可能性など推察できます。

図2:食事由来エクソソームの補給

「飲む粉野菜」に植物性エクソソームが豊富に含有

このたびExoEarth株式会社のエクソソーム研究施設E-GiC(*8)(NANOSIGHT NS300 Analysis Report)によって、飲む粉野菜①9つの野菜ミックスに1gあたり209億個(1兆5,048億個/180粒)、②赤紫蘇・紫人参・紅大根ミックスに1gあたり396億個(2兆8,512億個/180粒)、③ケール・人参葉・ごぼうミックスに1gあたり166億個(1兆1,952億個/180粒)の豊富なエクソソーム様粒子含有の検査結果が得られました。

カプセル1粒あたりに換算した場合、①9つの野菜ミックスは83.6億個、②赤紫蘇・紫人参・紅大根ミックは158.4億個、③ケール・人参葉・ごぼうミックスは66.4億個でした。推奨量1食6粒に換算した場合、①9つの野菜ミックスは1食502億個、②赤紫蘇・紫人参・紅大根ミックは1食950億個、③ケール・人参葉・ごぼうミックスは1食398億個となります。

以上のことから、国産野菜パウダーを用いた食品によって天然の食事由来エクソソームを経口的に補給することが可能であることが証明されました(図1)。

図1:飲む粉野菜に含まれるエクソソーム様粒子量の分析

食事由来エクソソームと野菜の可能性

体は食生活や紫外線、ストレスなど様々な要因によって細胞にストレスが加わり、細胞内環境の悪化によってDNAレベルでダメージが蓄積されていき老化が促進されていきます。健康状態の良い細胞から放出されるエクソソームはmiRNAを離れた細胞へ届けることで細胞を遺伝子レベルで調節して機能改善やエイジングケア効果につながるナノ粒子として、現在医学研究と臨床で注目されています。

食品由来の miRNA は、豚肉、牛肉、鶏肉などの動物、および小麦、トウモロコシ、野生キャベツ、イネ、リンゴ、オレンジ、ジャガイモ、トマト、ブドウなどの植物で調査されてきました(*9)。内因性および食事由来エクソソームが血液を介して様々な細胞へ作用し、機能低下した細胞を回復に導くことや、加齢による細胞産生および代謝低下を改善し、あらゆる細胞の活性化によってさまざまな美容改善、エイジングケア効果が期待されており、今後の研究が注目されています。

特に野菜は生で消費することができるため、動物食品と比較して調理後のmiRNAレベルを低下させずに摂取できることから、野菜は miRNA の経口摂取に適していると考えられています。また野菜に含まれるさまざまな栄養素(ビタミンやフィトケミカルなど)がmiRNAの発現に影響を与える可能性も報告されており、複合効果や相乗効果による機能性が期待されています(*9)。

内因性エクソソームと同様に、食物の健康状態が食事由来エクソソーム内のmiRNA種類や組み合わせに影響する可能性が考えられるため、野菜が栽培される土壌環境や栽培方法、鮮度、加工方法、遺伝子組み換えの有無などが食事由来エクソソームの健康効果の重要な要素となる可能性が考えられます。

土壌・食物・ヒトを健康でつなぐ「EXO-Vegeプロジェクト」は共創プロジェクト

EXO-Vegeプロジェクト」は、テクノロジーと栄養学を融合させた国産野菜パワーを提供するベジタブルテック株式会社、土壌の微生物活性によって新しい土づくりを実践する壌結合同会社ならびに修復医療エクソソームとテロメア研究に基づく「細胞活性メソッド」で健康長寿社会を創造するExoEarth株式会社が、『医食土同源』をテーマに“食べるエクソソーム”分野の開発に向けた共創プロジェクトです。土壌の健康は食物の健康につながりヒトの健康に恩恵をもたらすことから、土壌診断士、医学博士、管理栄養士、そして先進的エクソソーム研究ラボが連携し、「食」を通じて健康的な生活を再生することを目指します。

共通目的(パーパス)は、生活者ひとり一人が、「医食土同源」に根ざした「食」と“食べるエクソソーム”のあり方を学び、選択することで健康人生(リジェネライフ)を手にし、同時に地球環境のリジェネレーション(*10)を実現する経済活動モデルを築くこと。三社を中心に、共感いただける方々と共にプロジェクトを推進しています。

<プロジェクトに関するお問い合わせ先>

 EXOVege@gmail.com

*1: 「E-GiC NANO Sight NS3000(ナノ粒子トラッキング解析:NTA解析)」による検出

*2:Valadi H, Ekström K, Bossios A, Sjöstrand M, Lee JJ, Lötvall JO. Exosome-mediated transfer of mRNAs and microRNAs is a novel mechanism of genetic exchange between cells. Nat Cell Biol. 2007, 9, 654-659

*3:The Nobel Prize in Physiology or Medicine 2024, Press release, 2024-10-07, https://www.nobelprize.org/prizes/medicine/2024/press-release/

*4:Raghu Kalluri and Valerie S. LeBleu, Science. 2020 Feb 7; 367(6478): eaau6977. The biology, function, and biomedical applications of exosomes

*5:Yujie Ning, Xi Wang, Pan Zhang, Amin Liu, Xin Qi, Meidan Liu, Xiong Guo, Ther Med. 2018 Apr; 15(4): 3680–3686. Dietary exosome-miR-23b may be a novel therapeutic measure for preventing Kashin-Beck disease.

*6:Janos Zempleni, Ana Aguilar-Lozano, Mahrou Sadri, Sonal Sukreet, Sonia Manca, Di Wu, Fang Zhou, Ezra Mutai, Biological activities of extracellular vesicles and their cargos from bovine and human milk in humans and implications for infants. J Nutr. 2017;147:3–10.

*7:Lin Zhang, Dongxia Hou, Xi Chen, Donghai Li, Lingyun Zhu, Yujing Zhang, Jing Li, Zhen Bian, Xiangying Liang, Xing Cai, Yuan Yin, Cheng Wang, Tianfu Zhang, Dihan Zhu, Dianmu Zhang, Jie Xu, Qun Chen, Yi Ba, Jing Liu, Qiang Wang, Jianqun Chen, Jin Wang, Meng Wang, Qipeng Zhang, Junfeng Zhang, Ke Zen, Chen-Yu Zhang, Cell Res. 2012 Jan; 22(1): 107–126. Exogenous plant MIR168a specifically targets mammalian LDLRAP1: evidence of cross-kingdom regulation by microRNA

*8:2023 年11月、日本の玄関口である羽田空港に隣接した地域(延床面積約 13 万㎡超)に先端医療研究センター、研究開発施設、コンベンション施設などを整備した大規模複合施設「HANEDA INNOVATION CITY(略称:HICity)」(東京・大田区)内に、エクソソーム研究を主軸に据え、医療に限らず、食糧、環境など異なる分野の課題解決に貢献するため、各分野の専門家との協力を考えたトランスディシプリナリー研究施設

*9:Kurataka Otsuka, Yusuke Yamamoto, Ryosuke Matsuoka, Takahiro Ochiya, Mol Nutr Food Res. 2018 Jan;62(1). Maintaining good miRNAs in the body keeps the doctor away?: Perspectives on the relationship between food-derived natural products and microRNAs in relation to exosomes/extracellular vesicles.

*10:「リジェネレーション」とは、「再生的」「繰り返し生み出す」といった意味を持つ言葉です。人口増加に伴う地球資源の枯渇や、気候変動といった危機に直面する中、このままの環境を維持する、という意味での「持続可能(サステナブル)」では地球資源の枯渇に間に合わないとして、環境を良い状態に「再生」する概念として生まれました。

■会社概要(「EXO-Vegeプロジェクト」主体的共創パートナー)

会社名  :ベジタブルテック株式会社

所在地  :広島市西区己斐本町3丁目17-26

代表者  :岩崎 真宏(医学博士、管理栄養士、臨床検査技師)

事業内容 :抗酸化維持野菜粉体製造・商品企画開発、農作物栽培提携

URL   :https://vegetabletech.co.jp

ECサイト:https://vegetabletech.shop/

会社名 :壌結合同会社(つちむすび)

所在地  :東京都千代田区紀尾井町4番1号 ニューオータニ・ガーデンタワー ビジネスコート 9階

代表者  :金瀬 伸吾(土壌診断士)

事業内容 :土着微生物活性コンサルティング・資材開発・実施指導、マーケティング

URL   :https://yaomusubi.com

会社名  :ExoEarth 株式会社(エクソアース)

所在地  :東京都港区浜松町2丁目4-1 世界貿易センタービルディング南館 17階

代表者  :西平 隆

事業内容 :修復医療エクソソーム研究・開発・分析

URL   :https://exoearth.co.jp

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会社概要

ベジタブルテック株式会社

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URL
https://vegetabletech.co.jp/
業種
商業(卸売業、小売業)
本社所在地
広島県広島市西区己斐本町 3丁目17-26
電話番号
082-554-5301
代表者名
岩崎 真宏・宇土善之
上場
未上場
資本金
-
設立
2015年07月