受験勉強は“夜型”が約6割 「朝の体調不良」が受験の壁に?
睡眠時間やストレスとの相関も明らかに 全国の保護者154名に調査
受験シーズンを控えた秋、多くの学生が夜遅くまで勉強時間を確保しようとしています。一般社団法人 起立性調節障害改善協会は、全国の保護者154名を対象に「受験勉強と生活リズム・体調の関係」に関する調査を実施。その結果、受験勉強を夜に行う“夜型”が55.2%と半数を超え、朝の体調不良を感じる子どもが約4割に上ることが判明しました。ストレスや睡眠不足が子どもの自律神経に影響を及ぼし、“朝の体調不良”という受験期特有の不調を招いている可能性が浮き彫りとなりました。
調査背景
秋から冬にかけては、気温の低下や日照時間の減少により体内リズムが乱れやすい季節です。そこに受験勉強のプレッシャーや勉強による夜更かしが加わることで、起立性調節障害(OD)を発症・悪化させるケースも少なくありません。同協会では、受験勉強の時間帯・ストレス・睡眠時間・体調不良の関係性を明らかにするため、全国の保護者を対象にアンケートを行いました。
調査サマリー
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受験勉強を夜に行う「夜型」が55.2%と過半数
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約4割(43.5%)が「朝の体調不良」を感じると回答
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睡眠時間6〜7時間が最多(39.0%)、8時間以上はわずか15%
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8割近く(77.5%)が受験勉強によるストレスを感じている
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体調管理では「食事のバランス(21.9%)」が最多だが家庭により方針は様々
詳細データ
Q1:受験勉強を行う主な時間帯を教えてください

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夜型:55.2%
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バラバラ:20.8%
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特に決めていない:14.3%
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朝型:9.7%
→ 受験勉強を「夜に行う」子どもが過半数。朝型学習は1割未満にとどまり、生活リズムの夜型化が顕著です。
Q2:お子さまは試験前や朝の時間帯に体調不良を感じることがありますか?

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あまりない:46.1%
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時々ある:35.1%
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まったくない:10.4%
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よくある:8.4%
→「時々ある」「よくある」を合わせると、約4割が朝の不調を感じているとの回答に。特に、夜型で受験勉強を行う子どもに、朝の不調を訴えるケースが比較的多い傾向も見られました。“生活リズムと体調” の関係には注意が必要です。
Q3:お子さまの平均な睡眠時間を教えてください

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6〜7時間:39.0%
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7〜8時間:33.1%
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8時間以上:14.9%
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6時間未満:13.0%
→最も多かったのは「6〜7時間」で約4割。推奨される睡眠時間(中高生は8時間前後と言われることが多い)に届いていない家庭も一定数みられます。さらに、夜型で学習する子どもほど「6時間未満」の割合がやや高く、受験勉強による夜更かしが睡眠の質・量に影響している可能性もうかがえます。
Q4:受験勉強によるストレスを感じていますか?

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やや感じている:61.7%
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あまり感じていない:21.2%
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強く感じている:15.8%
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まったく感じていない:1.3%
→「やや感じている」「強く感じている」を合わせると、約8割がストレスを抱えていると回答。特に夜型で学習する子どもはストレスを感じやすい傾向があり、睡眠不足や体調不良と結びついている可能性も指摘されます。
Q5:お子さまの体調管理のために意識していることを教えてください

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食事のバランス:21.9%
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休息時間の確保:13.6%
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親子での会話・メンタルケア:11.5%
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早寝早起き:10.2%
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適度な運動:10.2%
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その他:32.6%(睡眠環境を整える:8.3%、リラックス時間をとる:8.1%、SNSやゲームの使用時間を減らす:6.4% など)
→ 体調管理の取り組みとしては「食事のバランス」「休息時間の確保」など、生活リズムを整える工夫が中心となっていました。また、メンタルケアいった精神面のサポートも一定数みられ、家庭ごとに優先している対策に違いがある様子もうかがえます。
調査結果のまとめ
今回の調査から、受験期の夜型生活が朝の体調不良やストレス増大の要因となっていることが示されました。体内リズムの乱れは自律神経のバランスを崩し、「朝起きられない」「立ちくらみ」「集中できない」など、起立性調節障害に似た症状を引き起こすリスクがあります。また、「ストレスを感じている」割合が8割近くに達しており、精神的負担のケアも不可欠です。家庭では、夜更かしを避け、光・食事・運動などを整える生活習慣づくりを行うことが、受験期の体調管理の土台となると言えます。
一般社団法人 起立性調節障害改善協会のコメント

受験期は、学習時間の確保と体調維持の両立が難しくなる時期です。夜型生活が続くことで自律神経が乱れ、朝に血圧が上がりにくくなる「起立性調節障害(OD)」を招くケースも見られます。受験勉強が夜遅く、就寝直前にまでわたると、自律神経が緊張し眠りが浅くなることも多いです。就寝前の1時間は、親子でその日の振り返りをしたり、軽いストレッチや読書を取り入れるなど、心身を落ち着かせる時間に切り替えることが、翌日の集中力維持のためにも大切です。
調査概要
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調査主体:一般社団法人 起立性調節障害改善協会
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調査期間:2025年10月29日〜10月31日
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調査対象:中学受験・高校受験・大学受験を控える学生の保護者
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回答数:154名
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調査方法:インターネット調査
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