住友商事と東芝情報システム、非接触で液体を検知できる漏水検知システムを開発

― 漏水・薬液検知をDX化。リアルタイムで検知し、工場の安全性向上・高効率化に寄与 ―

東芝情報システム株式会社

関係各位

                                                                                                                2025年11月10日

                                                                                                                住友商事株式会社

                                                                                                     東芝情報システム株式会社

住友商事株式会社(本社:東京都 千代田区、代表取締役 社長執行役員 CEO:上野 真吾、以下「住友商事」)と東芝情報システム株式会社(本社:神奈川県 川崎市、取締役社長:根本 健、以下「東芝情報システム」)は、非接触で水・薬液・油など多様な液体を検知できる漏水検知システム「漏水・薬液検知 SWIR 3Dカメラシステム(以下「本システム」)」を共同で開発しました。本システムは、短波長赤外(SWIR)の特性を活用し、従来の方式では困難だった非接触・広範囲での液体検知および液体種別の識別をリアルタイムかつ自動で行い、工場のモニタリング業務をデジタル化します。2025年9月に特許出願を完了しており、販売開始は2026年8月を予定しています。

住友商事は、台湾に拠点を置く出資先企業と国内製造パートナーの技術を組み合わせ、本システムの企画を行い、東芝情報システムは、本システムに搭載する独自アルゴリズム「Liquidseeker」の開発を担当しました。販売開始後は、国内半導体製造工場への導入を中心に進め、将来的には製薬・化学メーカー等多岐に渡る産業分野への展開、さらに住友商事のグローバルネットワークを活かした海外展開を視野に入れています。

■従来の漏水検知の課題

現在、工場や倉庫といった施設内の漏水監視には、漏水検知テープが多く採用されています。しかし、テープの剥がれや断線がたびたび発生するため、定期的な貼り換え・補修等のメンテナンス負荷や作業時の安全性確保が課題となっていました。また、液体が直接テープに接触しないと漏水を検知できず、漏水箇所が離れている場合には早期発見が難しいといった制約もありました。

本システムは、非接触で広い面積を検知できることから、従来の課題解決に加えて、点検作業の効率化にも寄与します。

■本システムの特長と期待される効果

今回発表する「漏水・薬液検知 SWIR 3Dカメラシステム」は、以下の4つの特長を備えています。

・水、薬液、油を1台で検知可能

漏水や本来あってはいけない液体の存在を高精度で検出できます。漏水検知テープのように断線や剥がれが発生しないため、メンテナンスコストを削減でき、テープを貼ることができない場所でも液体を検知することが可能です。

・微小な漏水を早期検知

漏れた液体の量がわずか数滴でも検出でき、異常の早期発見が可能です。

・離れた位置から漏水を検知可能

最大3mの距離から漏水をリアルタイムで常時監視できるため、広範囲の設備を非接触でカバーします。

・距離情報を使った3D観測が可能

SWIRの特性を活用した漏液検知アルゴリズムを用いることで、液体の種別を識別しつつ、高確度な漏水の位置検出を実現します。

                                                      システムの検知イメージ

本システムは、半導体製造装置、検査装置、倉庫、工場設備、プラント施設、研究施設、通信基地局、医療施設、データセンターといった幅広い分野、各種装置や施設等への適用が可能です。

導入により、漏水検知テープからの置き換えによるメンテナンスコストの削減、製造機器・装置・配管内等の早期検知による安全性と稼働効率の向上、液体種別の識別による原因特定の迅速化などの効果が期待されます。これにより、製造現場やプラント施設の安定稼働を支援し、漏水検知業務のDX化を通じて、安全で効率的な生産環境の実現に貢献します。

                                    システムの適用可能な分野・施設のイメージ

漏水検知システム「漏水・薬液検知 SWIR 3Dカメラシステム」について

本システムは、住友商事が企画したSWIR ToFカメラ「漏水・薬液検知 SWIR 3Dカメラ」と、東芝情報システムが開発した漏液検知アルゴリズム「Liquidseeker」で構成されています。

・SWIR ToFカメラ「漏水・薬液検知 SWIR 3Dカメラ」(住友商事株式会社)

SWIRは、可視光では見分けにくい物質の違いを「吸収性・反射特性」に基づいて識別できます。水分を黒く映す特性を持ち、霧・煙・粉塵などの影響を受けにくいため、悪環境下でも安定したセンシングが可能です。これにより、従来のカメラでは難しかった液体検知や異物検査、素材識別を実現します。

・漏液検知アルゴリズム「Liquidseeker」(東芝情報システム株式会社)

Liquidseekerは、特定の波長光で水が光を吸収する原理を利用し検知を行っています。LiquidseekerとSWIR ToFカメラ「漏水・薬液検知 SWIR 3Dカメラ」を組み合わせることで、液体を非接触で検知することができます。

【販売・展示会出展情報】

・販売時期:2026年8月(予定)

・価格:オープン(予定)/詳細はお問い合わせください

 東芝情報システムは、2025年11月19日(水)~21日(金)、東京ビッグサイトで開催される

「IIFES2025」 に「Liquidseeker」を出展し、同時に「漏水・薬液検知 SWIR 3Dカメラ」のデモも行 

 う予定です。

IIFES2025開催概要

会期          2025年11月19日(水)~21日(金)

開催時間    10:00-17:00

会場      東京ビッグサイト 東4ホール

東芝グループブース(小間番号 4-03)

本件に関する報道関係からのお問い合わせ先】

住友商事株式会社 広報部 マーケティングコミュニケーションチーム

E-mail:mktg-communication@sumitomocorp.com

Webサイト:https://www.sumitomocorp.com/ja/jp/

東芝情報システム株式会社 技術統括部 広報担当

電話番号:080-9466-7524

Webサイト:https://www.tjsys.co.jp/

Liquidseeker Webサイト:https://www.tjsys.co.jp/lsi/liquidseeker/index_j.htm

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会社概要

東芝情報システム株式会社

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URL
https://www.tjsys.co.jp/index_j.htm
業種
情報通信
本社所在地
神奈川県川崎市川崎区日進町1-53 興和川崎東口ビル
電話番号
-
代表者名
根本 健
上場
-
資本金
-
設立
1962年08月