10年後の伊万里市を考えるきっかけに、「土のひと風のひと」の上映会を開催
地元の課題を考えるきっかけとして、多くの方々のご参加を期待しております。

10年後の伊万里を、今から考えるために、映画『土のひと風のひと』上映会を開催いたします。
中山間地域の課題を描いた本作の舞台は、佐賀県江北町。過疎化や高齢化、耕作放棄地の増加など、私たち伊万里の地域課題と重なるテーマが、ユーモアと温かさを交えて描かれています。10年後の未来を、地元の人たちとともに語り合うきっかけに。ぜひご来場ください。
上映会は、下記日程で2回開催いたします。

1回目 |
2回目 |
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日時 |
8/31(日) 10時~ |
9/7(日) 13時~ |
場所 |
黒川町コミュニティーセンター |
伊万里市民図書館 |
料金 |
無料 |
無料 |
映画の紹介

映画は、過疎地域で生きる者達と自分を探すもの達が交わる“自分地域活性化”青春群像劇です。廃校になった中山間地の小学校から始まります。主人公は、地域おこし協力隊として赴任してきた一人の女の子。佐賀県江北町の中山間地を舞台とした映画という事もあり、方言丸出しの、親しみやすさを感じる映画となっています。中山間地で生活する地元の人々と、地域行政に携わるサポーターの方々を巻き込みながら、中山間地の様々な問題が描かれています。現状を頑なに守ろうとする地元民と、地元の課題を解決しより良くするために考えて行動する人々。それぞれの立場や意見の違いから巻き起こる事件は、笑いあり、涙あり、楽しくご覧いただけます。こうした点から、身近な自分たちの問題としてとらえる事ができる映画となっています。
微生物オタクの視点で見た現状

微生物オタクである土壌診断用バイオセンサー研究会(SDB研)の代表、橋本好弘がコメントを寄せています。尚、SDB研は、土壌中の微生物診断などを実施している伊万里市の会社です。
微生物達は常に数が増減し、変動しています。
菌数が減少するステージに入った場合、未来は、大きく分けて3つの道があるように思われます。
1つ目は、菌数の減少から、再度復活して大きく増殖し繁栄を遂げるパターン。
納豆菌などの仲間であるバチルス菌などは、このパターンを示すことが多々あります。
2つ目は、小さな増減を繰り返しながらも、低位安定した菌数を維持するパターン。
植物病原菌の仲間であるフザリウム菌や根こぶ病菌は、耐久体を作り数年間土壌中で静かに生き続けます。
3つ目は、完全に消滅してしまうというパターン。
腸内細菌の仲間である大腸菌などは、土壌中では急速に減少して消滅してしまいます。
ただし、もちろん例外もあり、腸管出血性大腸菌O-157などは、条件によっては、急激に増殖して社会問題になる場合もあります。
それぞれ微生物達は、性格や特性、周辺環境によって異なる道を淡々と歩んでいるようです。
現在の伊万里市、黒川町を眺めた時に、子供の数が減り、高齢者が増え続け、人口が減少している状況が見受けられます。これは、菌数が減少する微生物達のパターンとよく似ている様に思えます。
その先に描く未来は、やはり3つのパターンがあると思わせられます。
この映画を見た後、皆様と共に10年後の未来について考え、どの道を選ぶかを考えるきっかけになればと願い、今回の上映会を開催することといたしました。
地元の小さな歴史と地元愛


我が家には、「桜姫様」を祀った小さな祠とその横に小さな桜の木があります。この「桜姫様」は、1591年頃、豊臣秀吉が朝鮮出兵の際に築いた名護屋城に連れてこられたお姫様の一人です。京都に帰りたいとの想いから、約30㎞も離れたこの地まで来て亡くなられたとのことです。400年以上も前から、守り伝えられてきた小さな祠と桜の木。歴史に想いを馳せると、この地にとても愛着が湧いてきます。
伊万里市そして黒川町には、中山間地が多く、点在する集落があります。この地域に暮らしている夫々の家や地域にも、この様な話が語り継がれています。
だからこそ、自分たちが今生活しているこの地に想いを馳せ、10年後どうなっているのかイメージして、今後どうしていくのが良いのか、皆で共に考えるきっかけとなればと考えています。
中山間地の問題は、平地で暮らす人々にも影響しています
中山間地の棚田や畑の維持には手間がかかります。平地と比べて斜面の草刈りは大変です。猪や猿が畑を荒らすこともあります。水が流れる排水路にも枯葉や石、土砂が斜面から流れ込み、放置されると排水路が詰まってしまいます。その結果、河川の増水や、道路の冠水が発生することもあります。それでも地域の人々は協力し、生活を支え合ってきました。しかし、人手が減少し耕作放棄地が増えるにつれ、管理が難しくなってきています。
中山間地の道路や斜面、排水路の管理が悪化すると、豪雨の際の土砂災害や河川の氾濫、道路の封鎖などのリスクが高まります。放置された竹林では、猪がタケノコを食べて数が増え、里に出てくる頻度が高まります。このように中山間地の問題は、平地に住む人々にも影響を与えています。
10年後の未来
草刈りや水路の管理、獣害対策──それが機能しなくなると、
平地の水害や土砂災害、食の供給にも影響が及びます。“山の課題”は“まちの課題”。
今こそ、暮らしを支える仕組みを地域で見直す時です。伊万里市黒川町には、豊臣秀吉の朝鮮出兵にまつわる“桜姫様”の伝承が今も息づいています。こうした地域の歴史に触れることで、私たちはこの地に「残したいもの」があると気づきます。映画をきっかけに、今を見つめ、未来を描く。本イベントは、そんな思考と対話の時間を地域にひらく試みです。この映画を観て、これをきっかけに10年後の伊万里についてみんなで考えるきっかけとなれば幸いです。
山本監督からひと言
「この映画に登場する地域や人々の姿は、けっして特別なものではありません。
でも、その“当たり前”を続けるために、いま現場では何が起きているのか──
観てくださった皆さんが、自分たちの暮らしと重ね合わせながら、
“わたしたちはこれからどうしたいのか”を考えるきっかけになればと思い、撮りました。
映画は、終わった後が本番だと思っています。「このまちの10年後、どうなっていると思う?」と。
未来は、自然には変わりません。変えるのは、いま行動するわたしたち自身です。この上映会が、その第一歩になれば幸いです。
合同会社土壌診断用バイオセンサー研究会(SDB研)について

【会社概要】
社名:合同会社土壌診断用バイオセンサー研究会(SDB研)
本社所在地:佐賀県伊万里市黒川町福田745-1
代表取締役:橋本好弘
事業内容: 土の健康診断事業
設立: 2021年4月1日
事業内容: ①土の生物性診断、②資材評価・委託試験、③土づくり等セミナー、④堆肥・肥料等技術指導・コンサル、⑤資材高速選抜試験、⑥装置製造・販売
HP: 土壌診断用バイオセンター研究会 | SDB研
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