6月は強皮症啓発月間 ケアネットとマクロミルケアネット「全身性強皮症に関する実態調査」を実施

患者さんの46%が確定診断までに3施設以上を受診 4人に1人が確定診断まで半年以上

株式会社ケアネット

株式会社ケアネット(本社:東京都千代⽥区、代表取締役社⻑:藤井勝博、URL:https://www.carenet.co.jp)と株式会社マクロミルケアネット(本社:東京都港区、代表取締役社長:徳田茂二、URL:https://www.macromillcarenet.jp)は、希少・難治性疾患に関する実態調査を継続的に行っています。6月が強皮症啓発月間であることから、指定難病のひとつである全身性強皮症の患者さん(55名)とその診療に携わる医師(204名)を対象に「全身性強皮症に関する実態調査」を実施しました。

全身性強皮症は、皮膚や内臓に硬化や血流障害を引き起こし、手足のこわばりや皮膚硬化といった日常生活に支障をきたす症状に加え、肺や心臓などの臓器に影響が及ぶこともあります。進行性で多様な症状が現れるため、早期診断と継続的な専門的ケアが重要で、主な診療科は膠原病・リウマチ科、皮膚科です。

調査結果の概要

■ 8割以上の患者さんが確定診断までに複数医療機関を受診

■ 確定診断までに半年以上を要した患者さんは3割弱

■ 指が変色するレイノー現象が症状としては最多で8割以上

■ 根本治療がないことが患者さん、医師ともに最大の不満

■ 病態進行への不安が高く、周囲の理解不足による精神的負担も問題

*レイノー現象:寒さやストレスで指先の血管が一時的に収縮し、変色する現象

主な調査結果

1.〈8割以上が確定診断までに複数医療機関を受診/確定診断まで半年以上が3割弱〉

医療機関に初めて受診してから現在までに通院した医療機関の数について、82%が2施設以上、46%が3施設以上と回答。確定診断までの期間について、42%が最初の受診から1ヵ月以内、27%が6ヵ月以上と回答。また22%の患者さんが症状が出て1年以上経過してから受診したと回答しました。


2.〈8割以上がレイノー現象を経験/重篤な合併症に至ることも〉

患者さんが経験したことのある症状として「レイノー現象」84%、「関節のこわばりや痛み」73%、「皮膚硬化」66%、「手指の屈曲拘縮」56%、「逆流性食道炎」56%でした。

医師に、患者さんが最も困っている症状をたずねた質問では「間質性肺炎」56%、「皮膚硬化」52%、「肺高血圧症」47%、「レイノー現象」40%でした。

3.〈患者さん、医師ともに「根本治療がない」ことが最大の不満〉

患者さんの診療に関する不満については、「根本治療がない」67%、「定期的な検査が必要」47%、「経済的負担」38%、「薬の種類が多い」33%でした。

医師の診療に関する不満は、「根本治療がない」56%、「新薬の研究・開発が遅れている」42%、「合併症が生じる可能性がある」37%、「専門医が少ない」35%でした。

4.〈「病態進行への不安」が高く、周囲の理解不足による精神的負担も問題〉

疾患・症状が原因で感じる気持ちについて、「病態の進行や合併症の不安」56%、「ほかの膠原病・自己免疫性疾患が発症する不安」46%、「疾患名が知られていないので、自分の症状を周囲の人に説明するのが嫌になる」33%、「仕事や人生の目標達成に対して後ろ向きになる」26%、「外出や人に会うのがおっくうになる」24%でした。

※詳しくは添付する参考資料の「調査概要」をご覧ください

全身性強皮症はその多様な症状により、患者さんが早期に受診し、確定診断に至ることが難しい疾患です。根本的な治療が存在せず、十分な効果を感じられないまま検査や通院を継続せざるを得ないこと、疾患の認知不足による精神的ストレスが不満として多く挙げられました。

ケアネットおよびマクロミルケアネットでは、希少・難治性疾患に関する調査や啓発レポートをLinkedInで継続的に発信しています。こうした実態を可視化することで、治療法の早期開発や適正使用の推進、さらにはドラッグラグやドラッグロスの解消につながることを願っています。今後も、患者さんと医療従事者双方の視点に根ざした調査と啓発活動を継続し、より良い医療の実現を後押ししてまいります。

ケアネット公式LinkedInにて「希少・難治性疾患を知る」配信中

https://www.linkedin.com/company/carenet-inc./posts/


◆ マクロミルケアネットについて

名称:株式会社マクロミルケアネット

代表者:代表取締役社長 徳田 茂二

所在地:東京都港区港南2-16-1 品川イーストワンタワー11F

設立:2014年12月

資本金:4,500万円

主な事業内容:医療専門の市場調査事業

ウェブサイト:https://www.macromillcarenet.jp/


◆ ケアネットについて

名称:株式会社ケアネット

代表者:代表取締役社長 藤井 勝博

所在地:東京都千代田区富士見1-8-19 住友不動産千代田富士見ビル

設立:1996年7月

資本金:24億500万円

主な事業内容:製薬企業向けの医薬営業支援サービス、

医師・医療者向けの医療コンテンツサービス など

CareNet.com https://www.carenet.com/

CareNet Academia https://academia.carenet.com/

CareNeTV https://carenetv.carenet.com/

CareNet Career https://career.carenet.com/

Doctors’ Picks https://www.carenet.com/lp/doctorspicks/

しろぼんねっと https://shirobon.net/


参考資料

【調査概要】

全身性強皮症の患者さんとその診療に携わる医療従事者を対象に「全身性強皮症」に関する実態を調査するインターネット調査

■ 患者調査

  • 調査期間:2025年4月9日~2025年4月25日

  • 調査⽅法:インターネットリサーチ

  • 調査対象:全身性強皮症の患者 55名

  • 調査パネル:マクロミルモニタ

■ 医師調査

  • 調査期間:2025年4月14日~2025年4月22日

  • 調査⽅法:インターネットリサーチ

  • 調査対象:全身性強皮症の診療医師 204名

  • 調査パネル:CareNet.com登録医師

【調査結果とグラフ】

1.〈8割以上が確定診断までに複数医療機関を受診/確定診断まで半年以上が3割弱〉

全身性強皮症の患者さん(n=55)で、初めて受診してから現在までに通院した医療機関の数を2施設以上と82%が回答し、3施設以上も46%いました。

最初の受診から全身性強皮症と診断されるまでの期間では、1ヵ月以内に診断された患者さんは42%で、6ヵ月以上かかった患者さんも27%いました。症状が気になってから最初に受診するまでの期間でも「1年以上経過してから」という人が22%いました。

2.〈8割以上がレイノー現象を経験/重篤な合併症に至ることも〉

患者さんが経験したことのある症状として最も多く挙げられたのは「レイノー現象」で、84%の人が経験していました。次いで「関節のこわばりや痛み」73%、「皮膚硬化」66%、「手指の屈曲拘縮(手指の関節が伸ばしにくくなる)」56%、「逆流性食道炎」56%と続きました。

一方、全身性強皮症を診療する医師(n=204)に、患者さんが最も困っている症状をたずねたところ、「間質性肺炎」が56%と最も多く、次いで「皮膚硬化」52%、「肺高血圧症」47%、「レイノー現象」40%が挙げられました。

3.〈患者さん、医師ともに「根本治療がない」ことが最大の不満〉

全身性強皮症の診療について不満に感じること(複数回答可)では、「根本治療がない」ことが67%と最も多く、次いで47%が「定期的な検査が必要である」、38%が「経済的負担が大きい」、33%が「薬の種類が多い」と回答しました。

医師への調査でも、問題や課題と感じていることをたずねたところ(複数回答可)、「根本治療がない」が56%と最も多く、他にも「新薬の研究・開発が遅れている」42%、「合併症が生じる可能性がある」37%、「専門医が少ない」35%と回答しました。

4.〈「病態進行への不安」が高く、周囲の理解不足による精神的負担も問題〉

患者さんに全身性強皮症の疾患・症状が原因で感じる気持ちについて質問したところ(複数回答可)、「病態の進行や合併症の発症に不安を感じる」と回答した人が56%で、「全身性強皮症以外の膠原病・自己免疫性疾患が発症するのではないかと不安を感じる」46%、「疾患名が知られていないので、自分の症状を周囲の人に説明するのが嫌になる」33%と続きました。

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会社概要

URL
https://www.carenet.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
千代田区富士見1-8-19 住友不動産千代田富士見ビル
電話番号
-
代表者名
藤井勝博
上場
東証プライム
資本金
-
設立
1996年07月