【西東京市】若者812人の声が政策に 奨学金返還支援制度を創設(2026年4月開始)
奨学金返還「85%が負担」―若者のリアルな声から制度化/市民主体の「若者会議」もスタート

西東京市は、2026(令和8)年4月から、若者812人への調査結果をもとに奨学金返還を支援する新制度を開始します。
本制度は、市が2024年から進めてきた若者参画プロジェクト「若者ミーティング」での議論や調査をもとに実現しました。
調査では、奨学金利用経験者の85%が返還を経済的負担と感じており、若者の将来設計に影響を与えている実態が明らかになりました。こうした声を受け、市は大学等を卒業して3年以内の方向けの奨学金返還支援を制度として具体化。あわせて、市民主体の「若者会議」もスタートし、若者参画による政策立案をさらに進めていきます。
若者812人の声から見えた「3つの不足」
西東京市では2024年に、市の若手職員と市民・市に関わりのある若者が議論するプロジェクト「若者ミーティング」を発足しました。
第一期の調査結果では、若者は一定の幸福感を持ちながらも、将来に対する漠然とした不安を抱えていることが明らかになりました。
その背景として、次の「3つの不足=課題」が見えてきました。
■若者が感じている主な課題
1.情報の不足
2.地域とのつながりの不足
3.経済的な不安
これらの実態を把握するため、市では市政モニター調査(2回)のほか、大学キャンパスや地域イベントなどに出向くアウトリーチ型のヒアリング調査を実施しています。
市役所内にとどまらず、若者のいる現場で直接声を聞くことで、実態に即した意見の収集に努めました。
若者ミーティングの主な活動内容



▼詳細データ
これらの調査結果をもとに、若者ミーティングとして提案書を取りまとめ、市に提出しました。
その後、2025年の第二期で、課題の具体化と制度設計を進めてきました。
制度化の背景にある「奨学金返還の負担感」
第二期の調査では、奨学金利用経験者の85%が返還を「負担」と感じていることが分かりました。
毎月1万5千円~3万円の返還が、貯蓄や資産形成、将来設計に影響している実態も明らかになっています。
また、奨学金返還が将来不安の一因になっているとする回答も多く、若者世代の経済的課題が具体的な形で浮き彫りになりました。
こうした結果を受け、西東京市は若者ミーティングでの提案を踏まえ、奨学金返還支援制度の創設を決定。若者の声をもとに課題を可視化し、制度として具体化しました。
▼調査データ



■奨学金返還支援事業
若者の奨学金返還による経済的負担を軽減し自立を支援します。
□対象:2026年4月1日時点で29歳以下の方(大学等を卒業して3年以内であること)
□申込:年2回(1期 2026年4月1日~5月31日まで)
□支援額:奨学金返還額の1/2(1回あたり上限5万円・年間最大10万円)
□主な要件:西東京市在住。住民税の滞納がない。市公式LINEの友だち追加や市のアンケートへの回答に協力できる。等
制度化から次のステージへ 「若者ミーティング」から「若者会議」へ
奨学金返還支援制度の創設は、若者の声をもとに政策を実現した一つの成果です。
こうした取り組みを一過性のものにとどめず、継続的に市政へ反映していくため、本市は次のステップへ進みます。これまで庁内プロジェクトとして運営してきた「若者ミーティング」を、2026年度から市民主体の仕組みである「西東京市若者会議」へと発展させます。
若者会議では、市に関わりのある若者が主体となり、市の若手職員とともに
・政策・事業の評価
・地域課題の検討
・情報発信
などに取り組みます。
若者の声を「聞く」だけでなく、「関わる」「動かす」仕組みへ。
若者がまちづくりの担い手となる、新たな市民参画の形を構築していきます。
若者会議 第一期メンバー募集
□募集期間:2026年4月1日~5月10日
□申込方法:申込フォーム
□謝金:1回2,000円(全7回予定)
※第1回は5月21日(木)午後7時~(約2時間)
□対象
市内在住・在学・在勤など、市に関わりのある若者
□主な活動内容
・若者視点での政策・事業評価
・若者の居場所や公共施設の活用検討
・若者に届く情報発信の企画 など
□任期:1年(2026年5月21日~2027年3月31日)

若者が関わるまちは、強くなる
若者の声を政策として実現し、さらにその担い手としてまちづくりに関わっていく。
西東京市は、若者とともに未来の地域社会をつくる「若者参画型の自治体モデル」を推進しています。

今後も、若者の声を起点にした政策づくりを通じて、若者が地域に関わり続けるまちの実現を目指します。
■担当者のコメント
若者ミーティング 一期
スポーツ振興課 光畑 杏菜
「同じ20代でも、若者が何を考えているのか最初は分かりませんでした。」
若者ミーティングでは、課題の整理からスタートしました。
しかし、同世代であっても、その思いや実態を捉えることは想像以上に難しく、どこから考えればよいのか悩みました。
そこで、市政モニター調査に加え、大学キャンパスや地域イベントに出向き、若者に直接話を聞くアウトリーチ調査を実施しました。実際にコミュニケーションを重ねることで、本音や課題が少しずつ見えてきたことが印象に残っています。一つひとつの声やデータを積み重ねることで、若者の課題が“見える形”になっていく過程は非常に興味深く、大きなやりがいを感じました。
若者ミーティング 二期
選挙管理委員会事務局 大塚 優太
「若者の提案が制度として形になっていく過程を経験できました。」
二期では、一期でまとめた提案をもとに、実際に運用できる制度として設計しました。
アイデアが議論を経て制度となり、庁内調整や予算化を経て施策として具体化していく。その一連のプロセスに関われたことは貴重な経験でした。制度を動かすためには、多くの調整や検討が必要です。
その過程を経験できたことで、行政の仕事への理解も深まり、自身の成長にもつながったと感じています。私たちの提言が制度として実現していく過程に関われたことは大きなやりがいです。また、若者の声が、実際に政策として形になる手応えを感じました。
■市長コメント
若者の声を“聞くだけで終わらせない”ことが重要だと考えています。今回、若者の声を実際の政策として形にできたことを大変意義深く感じています。若手職員が、市民の声を直接聞き、課題をともに明確化し、それを可能性と捉えて次に進めていく手立てを実現したことは成長の証でもあります。
次世代につなぐまちづくりのためには、時代に合わせた新しい発想や視点、行動力で、政策も常にリモデリングしていくことが重要です。その担い手として、若者が参画しやすく中核となれる市政運営を進め、若者とともに未来につながるまちづくりを実現していきます。

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