東京藝術大学学生による、母との時間をテーマにした10点のアートと手紙の展覧会「死んだ母の日展 ーすって、はいて、たしかに、そこにー」

5月10日(土)から5月11日(日)の期間、アフロードクリニックで開催

三和物産株式会社

葬祭商品の企画・課題解決・提供をトータルでサポートする三和物産(本社:石川県金沢市 代表取締役:⻄河誠人)は、株式会社むじょう(本社:東京都目黒区、代表取締役:前田陽汰)と共に、母を亡くした人々が「母の日」に抱く想いに寄り添う展示会「死んだ母の日展」の特別企画として、「母親とのささやかな時間」をテーマにした10点のアートと手紙の展覧会「死んだ母の日展 ーすって、はいて、たしかに、そこにー」を、5月10日(土)から5月11日(日)の期間、東京・表参道の「アフロードクリニック」にて開催します。

株式会社むじょうのプロジェクトメンバーであり、東京藝術大学大学院に所属する中澤希公は14歳のときに母親を乳がんで亡くした経験をもとに、同様の経験をした人から亡き母への手紙をオンラインで募集する「死んだ母の日展」を、5月の母の日に合わせて2022年から毎年開催。これまでに約2,000通の手紙が集まり、多くの人の共感を呼んできました。

「死んだ母の日展 ーすって、はいて、たしかに、そこにー」は、「死んだ母の日展」の特別企画として開催される、まだ母との死別を経験していない方に向けた展覧会です。家族と過ごす日常の大切さを伝えることを目的に、「母親とのささやかな時間」をテーマとした中澤希公さんによる10点の作品を展示します。

家族と過ごす日常の尊さを発信する本展を通して、母の日にぜひ多様な母への思いを感じていただけましたら幸いです。

三和物産とむじょうは、今後も大切な方との別れを前向きに受け止めるためのサポートを行ってまいります。


開催概要

展示会名:死んだ母の日展 ーすって、はいて、たしかに、そこにー

内容:母親とのささやかな時間とした10点のアート展示

会場:アフロードクリニック(東京都渋谷区神宮前3丁目5−7 BASE神宮前 B1)

日時:5月10日(土)10時〜18時、5月11日(日)10時〜17時

参加料:無料

キュレーション:田尾圭一郎

主催:株式会社むじょう

特別協賛:三和物産株式会社

詳細

「死んだ母の日展 ーすって、はいて、たしかに、そこにー」では、死別未経験者に向けて家族との日常の尊さをメッセージとして届けます。写真や映像といった記録に残らない、ささやかな親とのやりとりにこそ大事な思い出が募る──中澤希公の思い出をひもとき、約10点の新作によって、死別経験者・未経験者を問わず多くの人に訴えかけます。

◯展示作品について

《Vanishing Traces》は、太陽光によって青写真を印画する写真方式「サイアノタイプ」に、忘却されゆく人の仕草や思い出を残そうと転写する作品です。生まれてははじけて消える泡の輪郭は、どのような記憶を留めてくれるのでしょうか。

《Vanishing Traces》

ポンプから水が送られ泡を自動生成する《How Should I Say Goodbye? -私はさようならって言いたい。》は、生きることと並行して生まれては過ぎ去っていく記憶を象徴した作品です。泡は大小様々に生まれ、流れ落ちてははじけ消え、ゆたかな生きる様を私たちに見せてくれます。※作品は過去作となり、本展では出品されません。

《How Should I Say Goodbye? -私はさようならって言いたい。》

中澤の母親が日常的に使用していたマグカップから泡を生成する《午前10時のかけら》。写真や映像に残らない日常のささやかな時間にこそ愛おしさが残ることを、作品が静かに語りかけます。鑑賞者はそこに、どんな日常のシーンを重ね浮かべるでしょうか。

《午前10時のかけら》

◯三和物産 オリジナル棺「桜風」とのコラボ作品《散った、咲いた》

会場のメディテーションルームには、特別協賛の三和物産オリジナル棺「桜風」とのコラボ作品《散った、咲いた》が展示されます。この体験型の作品では、実際に棺桶の中に入ることができます。中澤は「母がいなくなった非日常の視点に立てたからこそ、日常の尊さに気付けた」と語ります。その体験と同じように、棺桶という非日常の空間に入ることによって、鑑賞者自身も当たり前だと思っていた時間の存在に気付くことができるのではないか──「非日常から日常を捉え直す」試みを通じて、私たちもまた自身の生き方を回顧するのです。


◯アーティスト・コメント

死別を描いた映画には、どこか"美しさ"がつきまといます。

私もそうした作品を観て涙を流し、大切な人をもっと大切にしようと心に誓います。

けれどその気持ちは、映画が終わってしばらくすると、静かに消えていってしまいます。

母は、長年の闘病の末に天国へ旅立ちました。

私の人生は、映画のような感動的なストーリーがあるわけでもなく、

「早くに母を亡くしたからこそ得られた教訓」を胸を張って語れるような物語も、正直ありません。

ただ、ひとつだけ確かなのは、「母がいた時間」は、もう二度と戻らないということです。

台所に立つ後ろ姿や、「おかえり」と迎えてくれたあの顔。

そんな何気ない場面のほとんどは、写真にも記録にも残っていませんでした。

「母のいない日々」は、最初こそ寂しく、どこか非日常のように感じていたのに、

気づけば8年が経ち、それはいつの間にか"当たり前の風景"になっていました。

意識しなければ、それはすぐに過去へと葬られてしまいます。

この展示を通じて、呼吸をするように繰り返している日々の何気ない仕草や行為に、

いつもより少しだけ意識を向け、味わい直してもらえたら──。

そして、それがひとときの気付きで終わらず、

毎年めぐってくる「母の日」をきっかけにふと立ち返り日常と向き合う姿勢を思い出してもらえたら──。

たしかに、そこに、私はそう思います。

◯プロフィール

中澤希公(なかざわ・きく)

2002年、岩手県生まれ。​慶應義塾大学環境情報学部を卒業後、東京藝術大学大学院美術研究科グローバルアートプラクティス専攻に進学。現在修士1年生。​学部時代はランドスケープデザインを専門とする石川初研究室に所属し、「弔いの風景」について研究。卒業設計「さようならの散歩道-遺された子供が亡き親との「絆」を再考する場の設計-」で槇文彦・伊藤滋賞/SFC学会金賞を受賞。​2024年9月より、ロンドン芸術大学(Central Saint Martins)の4D FINE ARTコースに留学。 13歳の時に母親を亡くした経験から、死別の喪失体験をコンセプトにした作品やプロジェクトを発表。これまでに200人以上の死別経験者にインタビューを実施し、その経験をもとに企画した『死んだ母の日展』や『葬想式』では、2022年および2023年の「GOOD DESIGN NEW HOPE AWARD」で優秀賞を受賞した。『死んだ母の日展』では2000通を超える天国のお母様への手紙をオンライン上に集め、朝日新聞やハフポストに掲載され社会的にも注目を集めた。 主な展示歴として、『死んだけどあのね展』(渋谷スクランブルスクエア、2021年)、『棺桶写真館』(渋谷100BANCH、2021年)、『Wait for me, see you again』(Grove Gallery[ロンドン]、2024年)、「DIS:SOLVE とくとかとうとか」展(2025年)に参加した。


死んだ母の日展について

天国のお母さんに宛てた手紙の内容を、オンラインで展示する企画です。手紙については、戸籍上の母に限らず自身が母と認める方を亡くしている場合、毎年5月ごろにどなたからでも応募を募っています。死んだ母の日展は、母への感謝を伝える場としてだけではなく、近況報告や懐かしい思い出を語る場としてもご利用いただくことに加え、愚痴や恨みなど、伝えたい思いをそのまま自由に発散する場としても活用されています。

死んだ母の日展の開催背景・グリーフケアについて

死んだ母の日展に寄せられた実際の手紙

大切な方を亡くした遺族は、深い悲しみや寂しさ、後悔といったさまざまな感情を抱き、不調をきたしてしまうことが少なくありません。こうした「第二の患者」とも称される遺族を支えることを目的に、近年では大学病院に専門外来が設けられたり、遺族同士が語り合う場が企画されたりするなど、「グリーフケア」が各地で行われています。

そうしたグリーフケアの一環として、2022年からスタートしたオンライン展示会が「死んだ母の日展」です。母を亡くした人々が互いの想いを共有し合うための場として、全国から寄せられた「天国のお母さんへの手紙」がオンライン上に匿名で展示されており、自由に読むことが可能です。

特別協賛について

三和物産様のオリジナル棺「桜風」が1本販売されるごとに「死んだ母の日展」へ寄付金が贈られます。“故人らしい葬儀”を叶えることを目指して開発した、三和物産のオリジナル棺です。従来の棺は中性的なデザインが主流である中、桜風は「散り際の桜」と「人生の儚さ」を重ね、美しく上品な女性の人生を棺に表現しました。流れるような曲線を取り入れた形状は、水や風といった自然の流れや、季節の移り変わりを表しています。また、仏衣や骨壺も同じテイストのものもご用意しております。


三和物産について

「つながりが実感できる新たな別れのカタチをつくる」をミッションに掲げる葬祭用品メーカーです。死や別れがタブーとされる傾向にある現状に対して「死生観のリデザイン」を掲げ、死から生をポジティブに考えてもいい社会をつくることを目指しています。

社名:三和物産株式会社

事業内容:葬祭用品の製造販売

代表者:西河誠人(代表取締役)

本社所在地:〒920-0031 石川県金沢市広岡3丁目1番1号金沢パークビル9F(金沢本社)

支社:東京支店、大阪支店、福岡支店、名古屋工場、神奈川工場、札幌営業所

創業:1959年4月9日

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会社概要

三和物産株式会社

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URL
https://www.sanwa-bussan.co.jp/
業種
商業(卸売業、小売業)
本社所在地
石川県金沢市広岡 3‐1‐1 金沢パークビル9階
電話番号
076-260-1238
代表者名
西河 誠人
上場
未上場
資本金
5750万円
設立
1959年04月