学校と連携した海洋教育プログラム「海と緑ケ丘小プロジェクト~海の学校2025~」第1回目のプログラムを実施しました!
2025年4月23日(水) 【場所】延岡市立緑ケ丘小学校
(一社)海と日本プロジェクトinみやざきは、2025年4月23日(水)に緑ケ丘小学校の6年生35名を対象に、宮崎県の海洋教育のモデルを作ることを目指して、「海と緑ケ丘小プロジェクト~海の学校2025~」を開催いたしました。
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

イベント概要
本プログラムは、2024年度より延岡市教育委員会と連携し、推薦を受けた小学校の児童を対象に、学級単位での重点的な海洋学習に取り組んでいます。今年度は「宮崎の豊かな海を未来に残すには?」を大テーマに4~7月までの期間に計6回の学習を行います。校外学習や実体験、専門家による講話などを盛り込んだ多彩なカリキュラムを通じて、“地元の海を学び、海の恵みを知り、海を楽しみ、海との関わりを正しく認識する”。そして、学びを終えたときに、自分たちが「海のために出来ること」は何かを考え、最終的に自分ごと化が出来るような学習を目指していきます。
日時:2025年4月23日(水)9時10分~10時50分
場所:延岡市立緑ケ丘小学校
参加者:6年生35名
取り組みの背景
近年、子どもたちが海へ出かけたり、海辺で遊んだりする機会が減少傾向にあります。かつては身近だった海も、都市化やライフスタイルの変化、さらには安全面への配慮などから、子どもたちが実際に海に触れ、五感で海を体感する経験が乏しくなってきています。今回の対象校である小学校は、徒歩5分圏内に美しい海が広がるという、非常に恵まれた立地にあります。しかしながら、そうした環境にありながらも、学校の授業や活動の中で海を直接教材とした学習は「海が身近にあるのに活かしきれていない」と話します。
こうした現状を受けて、今回は緑ケ丘小学校の6年生35名とともに、宮崎・延岡が誇る豊かな海の「今」に目を向け、海の魅力や大切さを再発見することや、海洋問題などの課題を知る学びの時間を設けることとなりました。子どもたちが実際に海に触れ、自分たちの言葉で「海とわたしたちの関係」について考える機会をつくることで、海への興味や関心を育み、次世代へとつなぐ第一歩になればと考えています。
海と日本プロジェクトって?どんなことを学び、体験するのか理解しよう
第1回目となる今回は、総合的な学習の時間を活用し、本プロジェクトの全体像やこれからの学びの進め方について子どもたちと共有しました。自分たちがどのように関わり、何を学び、最終的にどんなアクションにつなげていくのかを理解し、学びへの意欲を高めることが目的です。授業では「海ってどんなところ?」という問いかけを入り口に、宮崎の海が持つ魅力や価値に目を向け、「なぜ海について学ぶのか」「その学びが未来にどうつながるのか」を子どもたち自身が考え、学習メモに自分の想いや気づきを丁寧に記録していきました。

「海は好き?」「どうしてそう思うの?」という問いかけに対し、約8割の児童が「好き」と答えました。その理由としては、「海の景色がきれい、遊べるから」「魚釣りができたり、泳いだりできるから」など、海の楽しさや美しさを挙げる声が多く聞かれました。一方で、「海は怖い。溺れる危険があるから」「以前、海で溺れかけたことがあるから」といった、海に対する不安や恐怖心を抱いている意見も見られました。
こうした多様な意見を受けて、メッセンジャーからは「これからの活動を通じて、たくさんの経験をしながら、海との関わり方を一緒に学んでいきましょう」と、子どもたちへメッセージが伝えられました。

地元の海はどんな特徴があるかな?わたしたちの暮らしにどんな繋がりがあるかな?
次は、宮崎大学農学部農学科 海洋生命科学コースの准教授・村瀬敦宣(むらせ あつのぶ)先生です。
授業では、「宮崎の海とはどのような場所なのか?」という基本的な問いからスタートし、「宮崎の海の魅力」や「宮崎県北部の海の特徴」について学びを深めました。さらに、山・川・海がどのようにつながっているのかにも注目し、山や川から流れ込む栄養豊富な水が、日向灘の海の豊かさを育んでいること、生態系の恵みを受けるには生物多様性が重要であることを学びました。
魚の話になると、子どもたちは特に興味津々で、「海から川に帰ってくる魚はいるの?」という質問が出ました。それに対し村瀬先生は、「たとえばテナガエビなどは、海から川に登って、川で成長するのだよ」とわかりやすく教えてくださいました。
この授業を通じて、子どもたちは山・川・海の繋がりや、それぞれが果たす役割を知り、私たちの生活が自然とどれほど密接につながっているのかを学ぶ事ができました。

初回の子どもたちの様子
第1回目の学習が無事に終了し、子どもたちの表情からは「もっと知りたい!」「次はどんなことを学べるのだろう?」という期待に満ちた様子が感じられました。学習メモには、体験を通して気づいたこと、心に残ったこと、そして「なぜ?」「どうして?」という素直な疑問が、びっしりと書き込まれていました。
今回の学びで得た気づきや感動を次回以降の学習へとつなげていくことで、子どもたちの「海」への関心や理解は、さらに深まっていくことでしょう。一人ひとりの感性を大切にしながら、次回からも豊かな学びの時間を積み重ねていきます。
次回の学習は・・・
5月のテーマは「海の恩恵」です。
現代の子どもたちは、海と暮らしの関わりを感じる機会が減少しています。地引網漁や魚の観察体験を通して、宮崎県北の海の恵みや漁業の大切さ、地域の食文化を学び、自然への関心と感謝の心を育みます。
参加した子ども・学校関係者からの声
〈子どもたちのコメント〉
・学校の外にでて、もっと宮崎の海について知れるのが楽しみです
・海について学んだり、活動したりすることが楽しみです
・仲間と一緒に協力して魚を観察することが楽しみです

講師
宮崎大学農学部農学科海洋生命科学コース
村瀬敦宣(むらせあつのぶ)准教授

メッセンジャー
MRT宮崎放送アナウンサー
古田 とわ
中野 義大
<団体概要>
団体名称:一般社団法人海と日本プロジェクトinみやざき
URL:https://miyazaki.uminohi.jp/
活動内容 :日本財団「海と日本プロジェクト」の理念のもと、宮崎の豊かな海を未来へ引き継ぐ活動を行っている。

日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
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