日本小児矯正研究会、コイルばね式の小児矯正装置「オルソエース」を会員歯科医院向けに提供開始——約100年変わらなかった「拡大床」の原理を刷新
毎日ネジを巻く従来方式から、装着しているだけで広がるバネ式へ。第5回全国大会開催レポートを公開、一般提供は2027年を予定
一般社団法人日本小児矯正研究会(所在地:東京都新宿区、代表:杉岡真一)は、2026年6月21日(日)に東京・野村コンファレンスプラザ日本橋にて開催した「第5回 全国大会」の開催レポートを、公式サイトにて公開しました。
あわせて、同大会の理事講演で発表した新しい小児矯正装置「オルソエース(OrthoACE)」について、2026年7月より当研究会の会員歯科医院限定で提供を開始。一般提供の開始は2027年を予定しています。
オルソエースは、約100年にわたり「患者本人や保護者が定期的ネジを巻く」ことを前提としてきた小児矯正装置「拡大床」の原理そのものを見直し、装置に内蔵したコイルばねの力で自動的に拡大する方式へと置き換えた装置です。

ネジからバネへ。装着しているだけで拡大する新方式
「オルソエース」は、この拡大ネジを装置に内蔵したコイルばねに置き換えた装置です(認証番号:308AGBZX00006000)。「Auto Coil Expansion」の頭文字から名付けられました。

大会で示された主な特徴は以下の通りです。
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装着している間、ばねの力で自動的に拡大が進み、定期的にネジを巻く必要がない
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管理するのは装着時間のみ。1日12時間以上の装着推奨
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装着時間が短い場合は拡大が遅くなるだけで、装置が合わなくなる(不適合を起こす)ことがない
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1つの装置で最大8mmまで拡大でき、従来は2つ必要だった症例も1つで完結する場面が増える
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拡大ネジが置き換わるだけで治療法自体は従来と変わらず、既存の臨床フローから移行しやすい
これにより、「巻き忘れ」「巻きすぎ」といった家庭側の不安と、装置の再調整・作り直しにともなう医院側の負担の双方が軽減されることが期待されます。
▼ 開発の背景と装置について広報レポート
https://jsro.jp/leaning/20260728/
提供体制とスケジュール
2026年7月〜:日本小児矯正研究会(POJ)会員の歯科医院に限定して提供を開始
2027年(予定):一般提供を開始
装置製作:TAKA株式会社/NAOデンタルラボラトリー(2技工所)
オルソエース本体販売:株式会社バイオデント
当研究会では、まず会員歯科医院での臨床運用を通じて知見と症例を蓄積し、適切な使用方法の共有体制を整えたうえで、一般提供へと段階的に広げてまいります。
第5回 日本小児矯正研究会 全国大会 開催レポートを公開
2026年6月21日(日)、東京・野村コンファレンスプラザ日本橋にて「第5回 全国大会」を開催し、全国から会員267名が参加しました。第5回となる今回は樋田秀一理事が大会長を務め、「子どものお口、今なにが起きている? ― 小児矯正と口腔機能を見直す ―」をテーマに、招待講演2題と理事講演1題を実施しました。
開催日:2026年6月21日(日)10:00〜16:00
会場:野村コンファレンスプラザ日本橋 6F大ホール
大会長:樋田 秀一(理事)
参加者数:267名

プログラムの概要
招待講演①では、徳島大学名誉教授の北村清一郎先生が「“子どものお口ぽかん”と舌機能の関わり-解剖学的見地から」と題し、近年の育児環境や食生活の変化によって舌を使う機会そのものが減り、それが顔の中央部分(中顔面)の成長や鼻呼吸にまで影響するという構造を、解剖学の観点から解説しました。
招待講演②では、株式会社Tomorrow Link代表取締役で歯科衛生士の濱田智恵子先生が「疾病を生まない口腔づくりへ ― 矯正×チーム医療が拓く生涯予防」と題し、矯正治療を「見た目を整える医療」ではなく「むし歯や歯周病を生まない環境をつくる予防医療」として捉え直す視点と、歯科医師だけでは完結しないチーム医療の重要性を提示しました。
理事講演では、統括指導医の花田真也理事が新装置「オルソエース」について発表しました。このほかポスターセッションでは全国の会員から10題の臨床症例発表が寄せられ、活発な議論が交わされました。

参加者の声(会員アンケートより)
「口呼吸は口腔内だけの問題ではなく、全身的な成長発育や気道機能と密接に関わっていることを再認識しました。患者さんの状態を多角的に観察できるよう努めていきたいです。」
「経験年数を問わず受け入れられる内容だった」といった声も寄せられ、学会としての知見共有と教育の場としての役割が再確認される機会となりました。
▼ 第5回全国大会 開催レポート(全文)
https://jsro.jp/leaning/20260727/
一般社団法人 日本小児矯正研究会について

一般社団法人日本小児矯正研究会は、小児矯正を「歯並びの治療」にとどめず、子どもの成長発達そのものに向き合う医療として捉え、発育期の成長を活かした口腔医療の普及を目的に活動しています。歯列不正はその背景にある顎の成長や、呼吸・嚥下・咀嚼といった口腔機能の発達と深く関係しており、当研究会ではこうした成長過程に着目した総合的な視点から、小児期の健やかな成長を支える医療のあり方を探究しています。
歯科医療従事者向けの研究会・セミナーによる知見共有・教育活動に加え、保護者を含む一般社会に向けて、成長段階に応じた口腔環境の考え方をわかりやすく発信しています。
【本件に関するお問い合わせ先】
一般社団法人 日本小児矯正研究会
Mail:koho@jsro.jp
Web:https://jsro.jp/
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