来るべき高齢化社会対策の一環として、2018年5月16日、社会医療法人清風会日本原病院で「徘徊対策訓練」を実施しました!
高齢化が進むにつれて問題視されている「徘徊」について、社会医療法人清風会 日本原病院でも徘徊対策訓練を行いました。
社会医療法人清風会は、「住み慣れたまち。ここで、いっしょに、自分らしく」を理念とし、地域の皆様にいつまでも住み慣れた町で過ごしていただけるよう、医療・介護・リハビリテーションで「自律」を支援しています。急速に高齢化が進む日本において大きな問題とされている「高齢者の徘徊」について当法人でも対策すべく、事業所合同の「徘徊対策訓練」を初めて実施しました!
社会医療法人清風会、日本原病院は「自律の支援」のため、利用者さまも「在宅復帰」を目指して医療、介護、リハビリテーションを提供しています。
日本原病院の利用者様はご高齢の方が多く、リハビリテーションなどで身体的に回復されている利用者が「認知症」などの症状で「徘徊」される危険性もあります。
今回、実際に利用者さまが徘徊をして院外に出られてしまった場合にどのような対応をとるか、日本原病院だけでなく隣接施設の職員も参加し、実践的な「徘徊対策訓練」を行いました。
徘徊とは?
認知症の行動・心理症状のひとつが「徘徊」です。家の中や外を歩き回る行動が見られます。また、見当識障害や記憶障害などの中核症状出現の影響や、ストレスや不安などが重なって「徘徊」が起こることがあります。
高齢化が社会問題となっている日本では、高齢者の認知症発症に伴い増える「徘徊」について、介護者が不足している日本の現状と合わせて問題意識が高まってきています。
徘徊による危険
このように、高齢者の方の徘徊には大きな危険が伴います。
私ども医療関係者だけでなく、身近にいる高齢者の方を徘徊の危険にさらさないために、どのような事に気をつければ良いでしょうか?
徘徊者への接し方
①無理に止めない
②理由を聞いてみる
③警察に通報する
家の中での徘徊の場合
家の中を徘徊している時は、トイレや部屋を探している場合も多いため、「部屋へ帰りましょう」「トイレに行きましょう」など、声をかけてみてください。
外へ出てしまう場合
家の中に、本人にとっての不安要素はないかを考えてみてください。幻覚が見える人では、知らない人が家にいるという恐怖を感じ、外へ逃げる人もいます。不安や焦りが募って徘徊に繋がるケースがありますので、本人の言葉に耳を傾けましょう。
徘徊を無理やり止めたり、責めるような口調で注意したりせず、落ち着くまで一緒に歩いたり、気持ちを逸らす努力も大切です。徐々に気持ちが落ち着いてくると、自分から部屋や家に戻る場合もあります。
外に出て行方不明になっている場合は、速やかに警察に連絡しましょう。事故に遭う危険性もあるため、家族だけで探そうとせず、まずは通報してください。
また、徘徊させないための工夫や徘徊してしまった後の対策をしておくことも大切です。
★トイレに工夫する
トイレの場所を分かりやすくする
排泄の間隔をみながらトイレに誘導する
高齢者の方に多いのが、トイレに行きたくて部屋を出て、トイレが見つからずそのまま徘徊に繋がるケース。そうならないために、工夫しましょう。
★一緒に歩く
徘徊している時は、部屋へ誘導しようとすると怒る場合があります。
そのようなときは、気が済むまで歩いてもらうのもよいでしょう。転倒などの危険もありますので、できれば見守りながら一緒に歩いて、落ち着いてから部屋に戻るのがよいでしょう。
★玄関の鍵は手の届かない場所へ
外に出かけてしまう方には、玄関の鍵を手の届かない場所に付け替えるのもひとつの方法です。窓を開けて出ていく人もいるので、その場合は窓の鍵も開けにくいものに変える必要があります。玄関の鍵をかけ忘れた時のために、ドアが開いたら音が鳴るような工夫もしてみましょう。
★住所や名前を服につけておく
1人で外に出てしまう場合は、服の内側や靴などに名前と連絡先を書いたワッペンのようなものをつけておくようにしましょう。自分で名前や住所を申告できない高齢者の方も、住所や名前を確認してもらう事で自宅と連絡がとれる事があります。
清風会の考える「自律の支援」とは?
社会医療法人清風は、「自律の支援」を法人理念とし、地域の皆様の在宅での暮らしをサポートするため、約70年前に「日本原病院」を設立しました。
日本原病院は、高齢化問題が叫ばれる昨今、地域包括ケアシステムの構築と医療・介護・福祉の地域連携のより一層の推進を図るため、平成27年4月1日より全病床「地域包括ケア病棟」を開設。岡山県北では60床の地域包括ケア病棟の開設は大変貴重な存在。さらに、今まで力を注いでいましたリハビリテーションは、しっかりと継続させていただいています。
地域包括ケア病棟の特徴として最も重要なのが「在宅復帰の支援」。地域にお住まいの方が、怪我や病気などで「入院」された際、ご高齢の方だと体力や運動機能の低下、ご家族による支援の状況なども含め、どうしても「在宅復帰」が難しいという現状があります。
しかし、「自宅に帰りたい」「家で自分で家事をしたり、趣味の時間を持ちたい」と思われている方も多くいらっしゃいます。
日本原病院では入院期間を「90日間」と定め、医師や看護師、介護士、運動療法士、作業療法士、言語聴覚士など多職種の職員が連携して、おひとりお一人にあったリハビリテーションプログラムを考え、「在宅復帰」に向けて支援を行っています。
社会医療法人清風会 日本原病院にはリハビリテーション室と病室を自由に行き来できる利用者様が多くいらっしゃいます。利用者様の大半は高齢者で、認知症などを併発されている方もいて、たいていの場合には移動時に看護師やリハビリテーションスタッフが付き添います。
しかし、24時間常に利用者さまを監視するような事はできませんし、利用者さまの尊厳を守る意味でもある程度の自由行動はできるようになっています。
また、日本原病院の同じ建物内には「短時間通所リハビリ コロバン道場 日本原」があり、隣には「介護老人保健施設 おとなの学校岡山校」があり併設されています。利用者さま、ご家族様、地域のボランティアの方、清掃スタッフなど、数多くの人々が出入りされています。
認知症のある利用者様でもしっかりとした足取りで意思を持って院内を歩かれていると、「徘徊」と断定することが出来ず、そのまま外に出られてしまう可能性があるのです。
もちろん認知症があったり、徘徊の可能性のある利用者様については病院、他施設で共有して職員で気をつけていますが、万が一徘徊からの外出、行方不明が起きた場合にどのように利用者様を探しに行けば良いか、実際に起きた時の実施訓練として「徘徊対策訓練」を行いました。
徘徊対策訓練について
今回の徘徊対策訓練は、日本原病院のリハビリテーション科主導で計画されました。
5月16日、午後2時より徘徊対策訓練開始ということで、数日前には院内連絡で各部署に通達され、部署ごとに1〜2名の参加を募りました。
実際に利用者さまが徘徊で院外に出てしまった時に、1つの部署だけで捜索に出ることは難しく、各部署が連携して捜索に協力できるようにこのような方法がとられました。
訓練開始時に参加者全員が集合するのではなく、各部署の参加職員が自分の仕事の都合を付けてから次々に集まる方式で開始しました。実際の捜索時も捜索に参加する職員が全員集合することは難しいため、参加できる職員から次々に集まり、捜索に加わるという訓練になりました。
訓練に参加した職員は、2人1組で日本原病院の周辺を捜索に出ました。捜索時には、リハビリテーション科の担当者が用意していた「周辺マップ」「徘徊者の特徴」を持ち、指定された範囲を徒歩と車に分かれて捜索します。
30分ほどで、車の捜索チームから本部に対象者発見の連絡が入りました。捜索に参加していた職員全員に対象者発見の連絡をし、全員が帰還して捜索完了。各々各部署の通常業務に戻りました。
日本原病院の周りには民家や商店、銀行などがあり、細い路地なども入り組んでいるため、本当に捜索する場合一度見ただけでは対象者を見つけられない可能性もあります。一度通ったルートも、別の目で見ることで発見に繋がるので、今回の訓練もそのように行われました。
もしもご家族やご近所の方が徘徊で「行方不明」になってしまった場合、多人数で探される際には
●対象者の特徴や、行方不明時の服装
●誰がどこを探すか
●探しに出ている人達の連絡先
●対象者が見つかった際の連絡先
などを皆で共有し、連絡を取りながら探すように心がけてみてください。
社会医療法人清風会 日本原病院
URL:http://www.smc-seifukai.or.jp/nihonbarahp/
社会医療法人清風会
患者さんがその人らしい生き方ができること
その自律を支援するのが私たちの考える医療と介護
清風会が考えるじりつとは「自律」と書きます。ご利用者の方が自分らしくいるために、それを全力で支え実現に向けてサポートするのが清風会の考える「支援」です。清風会グループは、日本原病院、おとなの学校、岡山家庭医療センター(奈義、湯郷、津山)、ケアプランセンターほっとスマイル、ケアプランセンターほっとスマイル美作、訪問看護ステーションあゆみ、あかるい農村つやま、コロバン道場 日本原、コロバン道場院庄を抱え、グループ全体で何ができるか考えていきます。
社会医療法人清風会
〒708-1204 岡山県津山市日本原352
PHONE:0868-36-3311
HP:https://www.smc-seifukai.or.jp/
日本原病院の利用者様はご高齢の方が多く、リハビリテーションなどで身体的に回復されている利用者が「認知症」などの症状で「徘徊」される危険性もあります。
今回、実際に利用者さまが徘徊をして院外に出られてしまった場合にどのような対応をとるか、日本原病院だけでなく隣接施設の職員も参加し、実践的な「徘徊対策訓練」を行いました。
徘徊とは?
認知症の行動・心理症状のひとつが「徘徊」です。家の中や外を歩き回る行動が見られます。また、見当識障害や記憶障害などの中核症状出現の影響や、ストレスや不安などが重なって「徘徊」が起こることがあります。
高齢化が社会問題となっている日本では、高齢者の認知症発症に伴い増える「徘徊」について、介護者が不足している日本の現状と合わせて問題意識が高まってきています。
徘徊による危険
- 徘徊時に転倒したり、段差から落ちたりして大きな怪我をしてしまう。
- 車道や線路などに侵入し、大きな事故を引き起こしてしまう。
- 目的地がわからなくなり、遠方までさまようことで行方不明になってしまう。
このように、高齢者の方の徘徊には大きな危険が伴います。
私ども医療関係者だけでなく、身近にいる高齢者の方を徘徊の危険にさらさないために、どのような事に気をつければ良いでしょうか?
徘徊者への接し方
①無理に止めない
②理由を聞いてみる
③警察に通報する
家の中での徘徊の場合
家の中を徘徊している時は、トイレや部屋を探している場合も多いため、「部屋へ帰りましょう」「トイレに行きましょう」など、声をかけてみてください。
外へ出てしまう場合
家の中に、本人にとっての不安要素はないかを考えてみてください。幻覚が見える人では、知らない人が家にいるという恐怖を感じ、外へ逃げる人もいます。不安や焦りが募って徘徊に繋がるケースがありますので、本人の言葉に耳を傾けましょう。
徘徊を無理やり止めたり、責めるような口調で注意したりせず、落ち着くまで一緒に歩いたり、気持ちを逸らす努力も大切です。徐々に気持ちが落ち着いてくると、自分から部屋や家に戻る場合もあります。
外に出て行方不明になっている場合は、速やかに警察に連絡しましょう。事故に遭う危険性もあるため、家族だけで探そうとせず、まずは通報してください。
また、徘徊させないための工夫や徘徊してしまった後の対策をしておくことも大切です。
★トイレに工夫する
トイレの場所を分かりやすくする
排泄の間隔をみながらトイレに誘導する
高齢者の方に多いのが、トイレに行きたくて部屋を出て、トイレが見つからずそのまま徘徊に繋がるケース。そうならないために、工夫しましょう。
★一緒に歩く
徘徊している時は、部屋へ誘導しようとすると怒る場合があります。
そのようなときは、気が済むまで歩いてもらうのもよいでしょう。転倒などの危険もありますので、できれば見守りながら一緒に歩いて、落ち着いてから部屋に戻るのがよいでしょう。
★玄関の鍵は手の届かない場所へ
外に出かけてしまう方には、玄関の鍵を手の届かない場所に付け替えるのもひとつの方法です。窓を開けて出ていく人もいるので、その場合は窓の鍵も開けにくいものに変える必要があります。玄関の鍵をかけ忘れた時のために、ドアが開いたら音が鳴るような工夫もしてみましょう。
★住所や名前を服につけておく
1人で外に出てしまう場合は、服の内側や靴などに名前と連絡先を書いたワッペンのようなものをつけておくようにしましょう。自分で名前や住所を申告できない高齢者の方も、住所や名前を確認してもらう事で自宅と連絡がとれる事があります。
清風会の考える「自律の支援」とは?
社会医療法人清風は、「自律の支援」を法人理念とし、地域の皆様の在宅での暮らしをサポートするため、約70年前に「日本原病院」を設立しました。
日本原病院は、高齢化問題が叫ばれる昨今、地域包括ケアシステムの構築と医療・介護・福祉の地域連携のより一層の推進を図るため、平成27年4月1日より全病床「地域包括ケア病棟」を開設。岡山県北では60床の地域包括ケア病棟の開設は大変貴重な存在。さらに、今まで力を注いでいましたリハビリテーションは、しっかりと継続させていただいています。
地域包括ケア病棟の特徴として最も重要なのが「在宅復帰の支援」。地域にお住まいの方が、怪我や病気などで「入院」された際、ご高齢の方だと体力や運動機能の低下、ご家族による支援の状況なども含め、どうしても「在宅復帰」が難しいという現状があります。
しかし、「自宅に帰りたい」「家で自分で家事をしたり、趣味の時間を持ちたい」と思われている方も多くいらっしゃいます。
日本原病院では入院期間を「90日間」と定め、医師や看護師、介護士、運動療法士、作業療法士、言語聴覚士など多職種の職員が連携して、おひとりお一人にあったリハビリテーションプログラムを考え、「在宅復帰」に向けて支援を行っています。
社会医療法人清風会 日本原病院にはリハビリテーション室と病室を自由に行き来できる利用者様が多くいらっしゃいます。利用者様の大半は高齢者で、認知症などを併発されている方もいて、たいていの場合には移動時に看護師やリハビリテーションスタッフが付き添います。
しかし、24時間常に利用者さまを監視するような事はできませんし、利用者さまの尊厳を守る意味でもある程度の自由行動はできるようになっています。
また、日本原病院の同じ建物内には「短時間通所リハビリ コロバン道場 日本原」があり、隣には「介護老人保健施設 おとなの学校岡山校」があり併設されています。利用者さま、ご家族様、地域のボランティアの方、清掃スタッフなど、数多くの人々が出入りされています。
認知症のある利用者様でもしっかりとした足取りで意思を持って院内を歩かれていると、「徘徊」と断定することが出来ず、そのまま外に出られてしまう可能性があるのです。
もちろん認知症があったり、徘徊の可能性のある利用者様については病院、他施設で共有して職員で気をつけていますが、万が一徘徊からの外出、行方不明が起きた場合にどのように利用者様を探しに行けば良いか、実際に起きた時の実施訓練として「徘徊対策訓練」を行いました。
徘徊対策訓練について
今回の徘徊対策訓練は、日本原病院のリハビリテーション科主導で計画されました。
5月16日、午後2時より徘徊対策訓練開始ということで、数日前には院内連絡で各部署に通達され、部署ごとに1〜2名の参加を募りました。
実際に利用者さまが徘徊で院外に出てしまった時に、1つの部署だけで捜索に出ることは難しく、各部署が連携して捜索に協力できるようにこのような方法がとられました。
訓練開始時に参加者全員が集合するのではなく、各部署の参加職員が自分の仕事の都合を付けてから次々に集まる方式で開始しました。実際の捜索時も捜索に参加する職員が全員集合することは難しいため、参加できる職員から次々に集まり、捜索に加わるという訓練になりました。
訓練に参加した職員は、2人1組で日本原病院の周辺を捜索に出ました。捜索時には、リハビリテーション科の担当者が用意していた「周辺マップ」「徘徊者の特徴」を持ち、指定された範囲を徒歩と車に分かれて捜索します。
30分ほどで、車の捜索チームから本部に対象者発見の連絡が入りました。捜索に参加していた職員全員に対象者発見の連絡をし、全員が帰還して捜索完了。各々各部署の通常業務に戻りました。
日本原病院の周りには民家や商店、銀行などがあり、細い路地なども入り組んでいるため、本当に捜索する場合一度見ただけでは対象者を見つけられない可能性もあります。一度通ったルートも、別の目で見ることで発見に繋がるので、今回の訓練もそのように行われました。
もしもご家族やご近所の方が徘徊で「行方不明」になってしまった場合、多人数で探される際には
●対象者の特徴や、行方不明時の服装
●誰がどこを探すか
●探しに出ている人達の連絡先
●対象者が見つかった際の連絡先
などを皆で共有し、連絡を取りながら探すように心がけてみてください。
社会医療法人清風会 日本原病院
URL:http://www.smc-seifukai.or.jp/nihonbarahp/
社会医療法人清風会
患者さんがその人らしい生き方ができること
その自律を支援するのが私たちの考える医療と介護
清風会が考えるじりつとは「自律」と書きます。ご利用者の方が自分らしくいるために、それを全力で支え実現に向けてサポートするのが清風会の考える「支援」です。清風会グループは、日本原病院、おとなの学校、岡山家庭医療センター(奈義、湯郷、津山)、ケアプランセンターほっとスマイル、ケアプランセンターほっとスマイル美作、訪問看護ステーションあゆみ、あかるい農村つやま、コロバン道場 日本原、コロバン道場院庄を抱え、グループ全体で何ができるか考えていきます。
社会医療法人清風会
〒708-1204 岡山県津山市日本原352
PHONE:0868-36-3311
HP:https://www.smc-seifukai.or.jp/
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