アルプス電気との統合案件に関するアルパインによる直近の誤認をもたらす発言に対するオアシスの回答

詳細な情報はwww.protectalpine.com をご覧ください

 

 


アルプス電気との統合案件に関するアルパインによる直近の誤認をもたらす発言に対するオアシスの回答

20181129日、香港Oasis Management Company Ltd. (以下、「オアシス」)はアルパイン株式会社(銘柄コード:6816)(以下、「アルパイン」)株式の9.9%相当を保有するファンドの運用会社であり、同社の実質的な支配株主で親会社であるアルプス電気株式会社(銘柄コード:6770)(以下、「アルプス電気」)に次ぐ同社最大の少数株主です。

アルパインは11月16日、同社とアルプス電気の間で合意された株式交換契約(以下、「本株式交換契約」)に関して「当社とアルプス電気株式会社の経営統合に関する当社の考え方について」と題したプレスリリースを発表し、オアシスその他株主が提示したアルパイン・アルプス電気間の経営統合の公平性や整合性・透明性に関する数多くの重要な疑問に対して回答を試みました。

直近のプレスリリース等によるアルパインの発言は、重大な誤解を与え続けている一連の公式声明のごく一部であり、アルパインの株式価値を著しく過小評価し少数株主に多大な損害を被らせようとしている当事案に関して、株主からの承認を得ようとする企みに基づくものです。

本日、オアシスはhttps://www.protectalpine.com/ にてアルパインの誤認をもたらす発言に対して詳細な分析および回答を包括的に発表し、アルパインの各見解の信憑性を評価する「Truth Meter」を紹介するとともに、改善の見られないコーポレート・ガバナンス上の重大な問題点を挙げています。同資料は専ら本株式交換契約およびアルパインの直近の発表に対するオアシスの意見・解釈・予測を示すものです。我々が甚だしく事実と異なると考えるアルパインの発言を、以下の通りまとめております。

直近のクラリオンの評価と対比したアルパインの評価に関する誤認をもたらす発言

アルパインは11月16日の発表において、アルパインの評価を直近のフォルシアへのクラリオン売却案件と対比し、本件における評価指標がクラリオン案件と大きく異ならないことを示唆する表を提示しています。オアシスその他株主が、クラリオン案件が本件と最も類似する公開案件であり、その比較においてアルプス電気のアルパインに対する提示額が本源的な価値を著しく下回ると主張したためです。しかしこれは、アルパインが自社の株主を誤認させようとする一連の動きの中でも特にその意図が目立つ主張の一つです。表1をご覧下さい。

 

指標 アルパイン クラリオン
EV/EBITDA 7.7x 10.7x
PER 188.2x 82.9x
PBR 1.0x 3.1x

 

アルパインが発表した表は誤認をもたらす内容となっています。アルプス電気がアルパイン株式に対してPER 188.2倍の額を提示していると主張するためには、2017年4月27日に発表した2017年度の一株当たり11.60円の利益予想を用いる必要があります。しかし同年の実際の一株当たりの利益実績は135.27円であり、更に2018年度の一株当たり利益予想は145円以上となる見通しとなっています。アルプス電気の提示額を正当化するために用いたアルパインの表と数値はこの非常に低い2017年4月時点の会社予想であり、実際の利益が1000%以上高かったことは我々(そしてアルパイン自身)も認識していることです。これは誤認を招きやすい発表であり、このような不正確かつ誤った解釈をもたらす分析を用いて株主を誤認誘導する意図が窺えます。

2017年度の実績値(および2018年度の予想値)については我々が作成した以下の表2をご参照下さい。

 

指標 アルパインの
実際の評価倍率
クラリオン クラリオンに
対する割引率
EV/EBITDA 1.2x 10.7x -89%
PER 9.6x 82.9x -88%
純営業外資産調整後
PER(1)
2.5x 92.6x -97%
PBR 0.7x 3.1x -76%
(注1)オアシス・マネジメントによる計算

現在では全ての株主、そしてアルパイン取締役会は過去の利益実績を容易に参照することができます。実際報告された数値は2017年4月に発表された予想値より遥かに高い数値でした。しかしアルパインは実績ではなく、2017年4月の非常に不正確で著しく低い予想値を用いて比較表を作成しており、意図的に投資家を誤認誘導する意図があるのではないでしょうか。

実際のEBITDAと純利益の数値については、我々が作成した以下の表3をご参照下さい。
 
  EBITDA 純利益
クラリオンとの比較表においてアルパインが用いた予測値 12,917 800
実際の数値 20,782 9,326
変化率 61% 1066%

 

更に、発表においてアルプス電気の経営統合発表の1か月平均株価である3,212円を用いていますが、現在の株価は2,473円であり、発表で用いられた平均値より23%も低い水準で推移しています。

加えて、アルパインはEV/EBITDA計算において非事業用資産の全てを除外しておらず、評価倍率を大幅に過大に評価したことも注目に値します。

アルパインが使用した指標を実績値に置き換えて修正すると、印象は大きく変わります。表4をご参照下さい。

 

指標 アルパイン クラリオン クラリオンに
対する割引率
EV/EBITDA 1.2x 10.7x -89%
PER 9.6x 82.9x -88%
非事業用資産調整後
PER
2.5x 92.6x -97%
PBR 0.7x 3.1x -76%

 

以上を表5にまとめましたので、ご参照下さい。

 

指標 アルパインが
主張する倍率
アルパインの
実際の倍率
クラリオン
EV/EBITDA 7.7x 1.2x 10.7x
PER 188.2x 9.6x 82.9x
非事業用資産調整後
PER(1)
  2.5x 92.6x
PBR 1.0x 0.7x 3.1x

(注1)オアシス・マネジメントによる計算
 

山田コンサルティンググループが用いた異常な加重平均資本コストWACC)に関連する、誤認をもたらす発言

アルパインは更に、山田コンサルティンググループ株式会社(以下、「YCG」)が不可解な割引率(アルパインよりアルプス電気に低い割引率(SMBC日興証券が用いた割引率よりも低い))を用いた理由として、SMBC日興証券が適用しなかった規模に基づくプレミアム(以下、「サイズプレミアム」)を適用したと述べ、株主を騙そうとしました。このサイズプレミアムは、Ibbotson Associates Japan Inc.(以下、「イボットソン」)が発行する資料に基づくものと主張されました。

イボットソンの表に従うと、両社のサイズプレミアムの差は最大0.6%の影響を与えうるものですが、YCGの割引率は2.7%を超える影響を暗示しています。両社の価値評価においても、YCGが用いた評価手法がDCF法のみであることも注目に値します(本件に関するより網羅的な分析につきましては当社ホームページやTruth Meterをご参照下さい)。

YCGの分析は事実と掛け離れており、我々はアルパインが企業評価の前提条件を含めた全算出過程を公表することを要求します。YCGによるこのような作為的と思わざるを得ない誤りは、本件においてアルパインがアルプス電気に対して不当に低額で譲渡されるよう操作されたという我々の疑いを更に強めます。

いわゆる「プレミアム」に関する、誤認をもたらす発言

アルパインは上記発表で以下のコメントにあるとおり、経営統合のために支払われる「プレミアム」は正当であると主張しています。

本株式交換比率に係るプレミアムは類似する他社事例のプレミアム水準と比べて相当上位に位置するものと考えております」(太字は追加)

これは誤解を招く発言です。アルプス電気は統合発表前の株価1,710円に対して1,680円の評価を提示しており、プレミアムではなくディスカウントを強いられている状態です。にもかかわらず、アルパインがプレミアムの存在を主張していることに驚きを隠しきれません。アルパインは更に自己防衛のため、プレミアムはいずれにおいても無視するべきであるとコメントしています。

現在の両社の株価のみに基づき、本株式交換比率の妥当性を議論することは適切でないと考えております。

アルプス電気は全くプレミアムを支払っていない中、アルパインはなぜ少数株主に高いプレミアムが支払われているかのように主張しているのでしょうか。

「考えうる最大限の努力」に関する誤認をもたらす発言

アルパインは11月16日の発表において、同社が提案する一株当たり100円の特別配当が少数株主に対して有利な条件を追及した「考えうる最大限の努力」を図った結果であると述べています。この発言も誤認をもたらす内容となっています。

アルプス電気は一株当たり2,300円の価値があるアルパインの全資産に対して一株当たり1,680円を提示しており、一株当たり600円以上の差が存在します。最低でも一株あたり400円相当の現金が事業資産として不適切に配分されているにもかかわらず、事業自体は、その配布によっても何ら価値が増価するようには評価されていません。これは、当該の金額がアルプス電気に無償で譲渡されていることを意味します。それにもかかわらず、アルパインは、少数株主から多額な資金を騙し取る見返りとして一株当たり100円を返すことで「考えうる最大限の努力」を図ったと主張しています。

少数株主は、このようなコーポレート・ガバナンス上の誤った主張を許容するべきではありません。

必要現金に関する誤認をもたらす発言

オアシスが提案した一株当たり300円の配当を断る理由として、アルパインは借入にて資金調達は可能であることを認めた上で、顧客が堅固な財務体質を要求しているため手元資金を確保しておく必要があると主張しています。この主張も誤認をもたらす発言です。

アルパインの競合他社の大半の借入額は手元資金を著しく上回っています。このことは各社の事業に影響を与えておらず、同じことがアルパインの事業に関しても言えます。アルパインは少数株主に正当な支払いをせずにアルプス電気に利益を全て渡すために言い訳をしているに過ぎません。借入金が手元資金を上回る状態の企業は以下の会社を含め、数多く見られます。

-アルプス電気(親会社)
-クラリオン
-パイオニア
- JVCケンウッド
-コンチネンタル
-デルファイ・テクノロジー
-マグナ・インターナショナル
-フォルシア

アルパインによる独立上場企業としての企業価値創造に関する誤認をもたらす発言

アルパインは「…本経営統合を行わずに上場を維持したほうがアルパインにとっては企業価値の向上を見込めるというのは、誤った見方であると考えます」と述べています。アルパインは更に、将来的に受注の確保に困難を伴う可能性があり、確保できたとしても収益性が低下すると主張しています。

これは本源的価値・純資産価値を大きく下回る案件を受け入れさせるための株主に対する脅迫でしかありません。アルパインは代替案を全く模索せずに本経営統合に合意しました。模索さえすれば、アルパインにとって複数の選択肢が存在します。

アルパインは変化する環境に順応し、企業価値を増大するために必要な財務資源を十分有しています。既存顧客により深く入り込み、領域を広げるためにソフトウェア関連能力の増強に投資するべきと考えます。また、インフォテインメント・システムの需要が拡大し、その標準装備化が期待できる低~中価格帯の需要拡大が見込まれる新興国市場への参入を進めるべきです。

SMBC日興証券からフェアネス・オピニオンを取得しなかったことに関する、誤認をもたらす発言

アルパインは、既に一度取得済みのSMBC日興証券でない他社からフェアネス・オピニオンを取得することが重要であることを理由にSMBC日興証券からフェアネス・オピニオンを取得しなかったと主張しています。アルパインは更に、SMBC日興証券の最初と最後のDCF分析間に大きな乖離がなかったと主張し、フェアネス・オピニオンを取得しなかったことを正当化しているように見えます。これらの発言も誤認をもたらすものです。

アルパインはSMBC日興証券に最新の情報を反映したバリュエーションを依頼し、株主に結果を発表しています。この更新版に関してもフェアネス・オピニオンの提供を要求することはごく自然です。

SMBC日興証券の更新されたバリュエーションは支配的株主にのみ公正であると明確に記載されており、SMBC日興証券の最初と最後のDCF法による分析間に大きな乖離がなかったという主張も筋が通っていません。従って、同バリュエーションにはバイアスがかかっており、アルプス電気を優遇するために過小評価されていることが暗示されています。そのため、アルパインとSMBC日興証券が公正であると主張する元のバリュエーションと更新版が近い内容であると考えることは全くできません。SMBC日興証券は過去にフェアネス・オピニオンを提供していますが、この意見は明らかに更新されたバリュエーションには及びません。

更に、アルパインは更新されたバリュエーションにおいてSMBC日興証券による類似企業の評価が元の分析と異なり著しく高いという事実に関する見解も省略しています(0.46-0.62→0.53-0.72)

SMBC日興証券は「株式交換比率は類似企業分析から導かられる株式交換比率の範囲の上限を超えています」から「類似企業分析から導かられる株式交換比率の範囲の中間値を超えています」へと、当初のコメント内容を覆しています。

この事実に関する見解を省略したことも少数株主に誤解を与えるものです。

競合入札者に関する誤認をもたらす発言

アルパインは、本経営統合の発表後に代替提案を受けていないが、提案があった場合は真摯に検討すると述べています。この発言も誤解を招くものです。

アルパイン案件に関するインスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(以下、「ISS」)は、アルパインは合併先候補から接触があったにも関わらず、アルプス電気の提案に比べ魅力的でないと判断したことを認めたと報告しています。アルパインのコメントから、正式提案を受ける前に拒否したことになります。この即座の拒否において、真摯に同提案を検討し、またその際に少数株主の利益を検討したかについては強い疑問が残ります。

また、オアシスはアルパインに対して一株当たり2,400円の代替入札を提案しましたが、説明や議論なく拒絶され、デュー・ディリジェンスに必要なアクセスも全て拒否されました。オアシスは更にアルパインと協力して候補先を検索することを提案し、投資銀行への働きかけまで行いましたが、アルパインは全く興味を示しませんでした。全ての代替提案を真摯に検討するとの主張は偽りであったと言わざるを得ません。


以上

重要な免責事項
本資料に含まれる情報および関連して提供される情報はアルパイン株式会社(以下、「アルパイン」)の株主への情報提供目的に作成されています。これらの情報はアルプス電気株式会社(以下、「アルプス電気」)とアルパイン間で合意され、アルパインにより2017年7月27日に発表された株式交換(以下、「本株式交換契約」)に関するOasis Investments II Master Fund Ltd.とOasis Japan Strategic Fund Ltd.(以下、「オアシスファンド」)の管理会社であるOasis Management Company Ltd. (以下、「オアシス」)が作成した意見です。

本情報は、アルパイン株主は各自の経済的利益保護のために、アルプス電気株式0.68株に対するアルパイン株式1株の交換を内容とした本株式交換契約の提案に反対すべきであり、具体的には①提案された株式交換契約に対する反対意見を表明し、②アルパイン経営陣が臨時株主総会において本株式交換契約の特別決議(出席株主の議決権の2/3以上の承認)を求める際に議決権を行使し、提案に反対するべきというオアシスの意見を含みます。

オアシスは、アルパイン少数株主が各自の経済的利益を守るために上記を行うことをお奨めします。

一方、オアシスとともに議決権を共同行使することを勧誘・要求するものではありません。議決権の共同行使を行う株主間契約の当事者は日本の大量保有報告制度上共同保有者とみなされ、情報開示のため該当する国内規制当局に合計保有持分を申告する必要があります。

オアシスは意見や視点の表現または本ウェブサイトを通じて他株主と対話を行うその他活動を通じて日本の金融商品取引法における共同保有者としてみなされる意図を否認します。

本資料は専ら本株式交換契約に関するオアシスの意見・解釈・予測を表明するものです。オアシスは専らオアシスファンドに対する投資顧問として意見を表明しています。
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