MELTINがアバターロボット実証試験機「MELTANT-β」を発表

MELTIN

 株式会社メルティンMMI(本社:東京都中央区、代表取締役:粕谷 昌宏、以下、MELTIN)は、 アバターロボット実証試験機「MELTANT-β(メルタント・ベータ)」を発表致しました。
 MELTINは2018年3月にサイボーグ技術のノウハウを活かして開発したアバターロボットのコンセプトモデル「MELTANT-α」を発表しましたが、「MELTANT-β」は様々な顧客やパートナー企業の声を反映し、作業現場での実証実験用に進化したモデルになります。危険作業、高温・低温環境、化学・生物・放射能汚染環境、宇宙でのアバターロボットの活用を検討している企業や政府関連機関等との実証試験に活用して参ります。


▼「MELTANT-β」プロモーションムービー
https://youtu.be/e2sEGQFOqak

▼ダウンロード: ニュースリリース PDF
https://prtimes.jp/a/?f=d32398-20200331-5904.pdf

MELTANT-β概要

 

 コンセプトモデル「MELTANT-α」は、ワイヤー駆動などMELTINのコア技術を全面に押し出すデザインでしたが、MELTANT-βは引き続きワイヤー駆動を用いつつ、現場での実用性を考慮し、粉塵や火花の散る環境でのオペレーションが可能となりました。これにより、工具を用いた実際の作業が可能となっています。αからβへの具体的な主な改良項目としては、移動機能の強化、αで搭載されていた圧力に加え、質感を感じることのできるハプティクス、握力の向上、自由度の向上、粉塵への耐性の向上、ワイヤーなどの取り回しの最適化等になります。こうした改良の結果、MELTANT-βは以下のような多角的な機能向上を実現しました。
  1. ハンドの汎用性(ハンドのパワー・滑らかさ・自由度の高さ等)
  2. ロバスト性(防塵・防滴機能、素材耐久性等)
  3. 機動性(全方位移動、走破性、速度等)
  4. 操作性(VRインタフェース等の視覚明瞭性、リアルタイム性、ハプティクス)

Use Case
建設業界の労働者不足を解消
 「MELTANT-β」の具体的な導入事例の一つとして、建設業界での活用に向けて事業連携が進行しています。社会全体において、二次産業から三次産業への労働人口の移動や、少子高齢化による労働人口不足が大きな社会問題となっています。中でも、建設業界では以下のような要因から労働力不足がより深刻な問題とされています。
  1. 建設現場の過酷環境(粉塵・騒音・振動、高温多湿や熱中症による体への負担、怪我や事故の危険性等)に起因した、新規就職者の減少
  2. 高度な知識、経験を有する専門技能者の高齢化および退職
 また、現地での詳細な確認が多く臨機応変な対応が求められることや、豊富な作業経験が求められる現場において、規格化された作業のみを繰り返し行う自動ロボットでは対応しきれないという問題があります。「MELTANT-β」の導入による遠隔作業で、建設業界への労働力不足を補い、労働生産性の向上に貢献できると考えております。具体的なソリューションは以下の通りです。
  1. 安全・快適な環境下で作業できるので、職業選択の敷居を下げ、労働者不足を補う。
  2. 操作者の力が弱くともアバターロボットを操作できるため、高齢化した専門技能者でも遠隔操作で従事でき、後進の教育・育成にも貢献できる。
  3. 複数現場のアバターを切り替えることで、スポットで発生する業務は1人の操作者がまかないリソースの最適化が図られる。


Strategy
実用量産モデル開発から市場投入へ
 今後は、MELTANT-βによる実証実験を踏まえた実用量産モデルを開発し、順次市場投入を予定しています。また、MELTINで開発する機体をベースモデルとし、様々なユースケース毎に仕様をカスタマイズし、最速で各ニーズに対応できるようなビジネスモデルを構築しています。実用量産モデル開発と市場投入に向けた戦略は次の通りです。

1. 費用対効果の最大化
 従来のロボットは製造・維持コストや作業能力の低さの観点から市場投入が困難でした。MELTANTシリーズは、MELTINの技術と遠隔操作という着眼点により、業界における社会的背景や、求められる汎用作業性能の担保、量産性・メンテナンス性の向上等により、お客様の費用対効果の最大化に貢献します。

2. 機能拡充
 今後の開発では、以下のような実用化に必要な機能のさらなる強化を計画しております。
  1. 不整地での移動能力
  2. 粉塵、汚水、汚泥などへの対応
  3. 脆弱通信環境への対応
  4. 高温や防爆、放射線などの極めて危険な環境への対応
  5. パワーと速度のさらなる向上

3. 量産化
 量産化に向けて以下の取り組みを推進しています。
  1. 実証実験パートナーの獲得と対象ユースケースの拡大
  2. 製造技術・生産設備を持つ事業者との連携
  3. 量産化のための設計・試作
  4. 量産に適した部材の選定、量産品質の確保

4. 導入メリット
 実用量産モデル導入による企業のメリットは以下を想定しています。
  1. 直接的な人件費の削減
  2. 人材採用・育成費用の削減
  3. 労務リスクの低減
  4. 危険環境での従業員の生命・身体に配慮した対応 
  5. 過酷作業からの解放による業界への就職希望者の増加
  6. 遠隔地での業務における時間的コスト・人件費の削減

5. パートナーシップ
 MELTINは約一年間で、G20大阪サミット、ムーンショット国際シンポジウム、内閣総理大臣官邸で開催された総合科学技術・イノベーション会議など、多くの重要なイベントでデモンストレーション等を実施してきました(詳細は以下<MELTIN一年間の足跡>を参照)。そこで多くの政府関係者や産業界からポジティブなフィードバックを頂く中で、MELTANTの実用化が「労働」の概念に根本的な変化をもたらし、新たな経済体系を創出できる手応えを感じております。
 MELTINでは、危険環境・遠隔作業での汎用作業のニーズを有し、現場実証を行うパートナー企業を募集しております。そしてMELTANTにしか解決できない強烈なペインを抱えた方々や、新たな価値創出をともに目指すパートナーシップを推進していきます。

<MELTIN一年間の足跡>
① アメリカ シリコンバレーで開催された日米カンファレンスイベント「The Rise of the Robots 2019」登壇(2019年6月18日)
https://www.meltin.jp/news/324/
②「MELTARM」をG20大阪サミット「JAPAN INNOVATION LOUNGE -SOCIETY × INNOVATION」展示(2019年6月28日)
https://www.meltin.jp/news/351/
③「GITEX Technology Week 2019」にて「MELTANT-α」の動態展示(2019年10月10日)
https://www.meltin.jp/news/358/
④「ムーンショット国際シンポジウム」にアバターロボット「MELTANT-α」が登場(2019年12月20日)
https://www.meltin.jp/news/376/
⑤ MELTINと三井住友海上 「アバターロボット保険」開発に関する協業取組を開始(2019年12月27日)
https://www.meltin.jp/news/385/
⑥ 内閣総理大臣官邸にアバターロボット「MELTANT-α」が登場(2020年1月23日)
https://www.meltin.jp/news/400/ 

↑ ④「ムーンショット国際シンポジウム」にアバターロボット「MELTANT-α」が登場

↑ ⑥  内閣総理大臣官邸にアバターロボット「MELTANT-α」が登場

株式会社メルティンMMI(MELTIN)

MELTIN MMIは、生体信号を利用した医療機器やアバターロボットなどの研究開発・事業化を通して、生体信号処理技術やロボット技術を高度に発展させ、義体やBrain Machine Interface(脳と機械をつなぐインターフェース)に代表されるサイボーグ技術の実現を目指します。MELTINは、サイボーグ技術によって身体による限界を取り払い、誰もが自分自身に合った活躍ができる世界を創ることをビジョンとして掲げています。
WEBサイト: https://www.meltin.jp/

<お問い合わせ>
TEL: 03-6427-6397 / FAX: 03-6380-5069
E-mail:inquiry@meltin.jp

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会社概要

株式会社メルティンMMI

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URL
https://www.meltin.jp
業種
製造業
本社所在地
東京都中央区新川1-17-24 NMF茅場町ビル5F
電話番号
03-6427-6397
代表者名
粕谷昌宏
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2013年07月