細胞培養スタートアップのインテグリカルチャー、第三者割当増資によりシリーズAラウンドで8億円の資金調達実施
培養肉研究開発や培養技術を活用した独自原料コスメの事業化を推進
インテグリカルチャー株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役CEO:羽生 雄毅、以下、「インテグリカルチャー」)は、シリーズAラウンドとして、Beyond Next Venturesや日本ハム株式会社をはじめ、複数のベンチャーキャピタルおよび事業会社、個人を引受先とした第三者割当増資により、総額8億円の資金調達を実施しました。これにより累計資金調達額は約11億円となりました。
■シリーズA主要引受先(敬称略)
・日本ハム株式会社(新規株主)
・リアルテックファンド(既存株主)
・Agfunder(新規株主)
・中川成久(新規株主) ※Caygan Capital Ltd. CEO兼CIO 、個人として出資
・広島ベンチャーキャピタル(新規株主)
・VU Venture Partners(新規株主)
その他、事業会社および個人投資家が引受
■資金調達の目的
細胞培養テクノロジーの研究開発、設備投資、新規採用、事業化資金
■全社ビジネス進捗及び、今後の見込み
●2020年5月7日、当社独自技術プラットフォームである「CulNet System」を企業向けに商用化する2つのソリューションをリリース。今後細胞農業普及のため、CulNet Systemプラットフォームのレンタルや外販も進めていく予定。
・CulNetパイプライン:個別企業との培養肉事業の商用化を目指すソリューション
・CulNetコンソーシアム:将来誰もが使える細胞培養インフラとして普及することをゴールとし、CulNet Systemのハードウェア、消耗品および生産・流通方法をオープンイノベーションで開発することを目的としたオープンイノベーションのコンソーシアム
●今後の事業化見込み
<培養上清液関連事業>
・2020年夏に、食品グレード培養液の調味料である「スペースソルト」を上市予定。クラウドファンディング等でのEC販売をまずは想定。その後は結果次第で事業の展開を判断
・2021年春に、細胞培養上清液を独自原料化したコスメD2C事業を開始予定
<培養肉事業>
2021年に培養フォアグラ、2023年に培養加工肉、2025年に培養ステーキ肉の上市を目指す
<CulNetプラットフォーム事業>
2020年5月より商用化開始。今後数年おきにバージョンアップし、生産可能規模の拡張や低コスト化を目指す
●その他
培養上清サプリや培養皮革ファッション製品、培養医薬品なども技術進展や事業機会に応じ事業化検討の可能性あり
■調達資金の使途
1.コスメ事業
独自開発原料を活用したアンチエイジング向けコスメD2C事業を2021年4月目途に開始予定。調達資金は、原料研究開発・生産、マーケティング、ブランディング、体制構築、人件費等に充当予定
2.培養肉事業
2021年の培養フォアグラ上市に向け、2020年中に生産拠点を構える予定。調達資金は、主に研究開発費、設備投資、人件費等に充当予定
3.CulNetプラットフォーム事業
研究開発費、設備投資費、コンソーシアム運営費、人件費等に充当予定
■インテグリカルチャー株式会社 代表取締役CEO 羽生 雄毅のコメント
今回調達した資金をもって、みんなで使える細胞農業インフラを作り、2021年を細胞農業元年とします。
■主要引受先のコメント
●Beyond Next Ventures 株式会社 代表取締役社長 伊藤 毅 様
将来の食糧不足や畜産業による地球環境への負荷問題を解決することが急務となっています。インテグリカルチャーはその解決策の一つとして、世界で最も安価で高品質な培養人工肉を実用化して提供することを目指しています。 世界に先駆け開発した独自の「CulNet System」は、細胞農業における汎用性の高い細胞培養プラットフォーム技術として、食品に限らず様々な分野への活用が期待出来ます。我々も持続可能な世界の実現に向けて、インテグリカルチャーの今後の成長に貢献して参ります。
●リアルテックホールディングス株式会社 代表取締役 / 株式会社リバネス 代表取締役グループCEO 丸 幸弘 様
2015年の創業前からリバネス飯田橋本社のバイオテクノロジーラボで試行錯誤しながら技術開発をしていた頃が懐かしいです。その後、リバネスが運営するテックプランターを通じて伴走支援をおこない、リアルテックファンド等からの出資を受入れ、ラボが拡張しメンバーも増えていきました。そして今回の資金調達を経て、インテグリカルチャーが次のステージへと飛躍していくことを大変喜ばしく思います。新たに仲間となった国内外の強力な投資家の方々やパートナー企業の皆様とも一丸となり、これからも細胞農業のプラットフォームを担うインテグリカルチャーと共に世界の課題を解決していきたいと考えています。
●AgFunder Founding Partner Rob Leclerc 様
I don't think anyone else on the planet has given more thought to how to solve the problems of cultivated meat than Yuki. Bringing down the cost of cell culture media is the central challenge for all cultivated meat companies and IntegriCulture has the most elegant solution we've seen to solve this problem.
●広島ベンチャーキャピタル 代表取締役 岩本 宏 様
当社は、この度、同社の高い技術力への評価と経営陣やメンバーの高い志に共感して出資を行いました。今後とも継続して、より技術を研ぎ澄まし、新たな市場開拓に邁進され、世界の食糧問題等の課題解決にイノベーションを巻き起こすことを期待するとともに、一緒に夢を実現していきましょう。
●VU Venture Partners General Partner J. Skyler Fernandes 様
Integriculture's technology makes the production of cultured meat affordable at scale, and will rapidly increase the commercialization for the next generation of meat brands.
■インテグリカルチャーについて
弊社独自開発の低コスト細胞培養技術”CulNet System”をバイオ領域の新たなプラットフォームとし、動物細胞で構成される食品、皮革をはじめ、様々な分野でご活用頂けることを目指しています。
CulNet Systemは、汎用性の高い細胞培養プラットフォーム技術で、動物体内の細胞間相互作用を模した環境を擬似的に構築する装置です。本技術は、理論的にはあらゆる動物細胞を大規模かつ安価に培養可能で、培養肉をはじめ、様々な用途での活用を想定しております。すでにラボスケールでは、管理された制御装置下で種々の細胞を自動培養し、高コストの一因であった血清成分の作出を実現しています(国内外で特許取得済)。血清成分の内製化実現により、従来の細胞培養が高コストとなる主因の牛胎児血清や成長因子を使わずに済み、細胞培養の大幅なコストダウンを実現します。
今後、CulNet Systemを用いた様々な事業展開、及びCulNet System自体をバイオプラットフォームとして社会実装し、国内外で細胞農業インフラとして広く普及していくことを推進します。
これにより、将来的には食の問題が解決(SDGs達成や食料安全保障の一助)され、誰もが自由に細胞農業テクノロジーを活用して細胞プロダクト(食品、皮革製品、サプリ、化粧品、医薬品等、細胞培養技術で製造できるもの)を作ることができ、その結果、創作意欲にあふれ、地球のみならず宇宙においても人類が持続可能で人間らしい生活を送ることができる世界の実現を目指します。
■会社概要
会社名:インテグリカルチャー株式会社
代表取締役CEO:羽生 雄毅
設立:2015年10月23日
所在地:東京都新宿区河田町8-1 TWIns 3階 N101
事業内容:汎用大規模細胞培養システム "CulNet System™"を用いた有用成分、化粧品、食品、細胞培養肉の研究開発
WEB:https://integriculture.jp/
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