海業の振興、デジタル化の推進、藻場の再生へ。さらなる水産業の変革を目指し、南伊勢町・外湾漁協・フィッシャーマン・ジャパンが連携協定を締結

このたび、南伊勢町、三重外湾漁業協同組合(以下外湾漁協)、一般社団法人フィッシャーマン・ジャパン(代表:阿部勝太、宮城県石巻市、以下FJ)の3者は、活気ある水産業の実現に向けて連携協定を締結する運びとなりました。本協定では、これまで取り組んできた「担い手育成」をさらに発展させながら、「海業の振興」「デジタル化の推進」「藻場再生と新しい養殖技術の導入」の3つを柱に据え、持続可能な水産業と地域の未来を共に築いてまいります。

■連携の背景と目的

南伊勢町は、豊かな海に育まれた水産業を基盤に発展してきました。しかし近年では、担い手不足や漁獲量の減少、海水温の上昇、藻場の消失といったさまざまな課題が顕在化しています。

こうした状況を受け、令和4年度より南伊勢町は外湾漁協、FJと連携し、水産業の担い手育成事業「TRITON PROJECT」に取り組んできました。求人情報の発信や受け入れ体制の整備を進め、これまでに実施した短期研修「漁師塾」には延べ28名が参加。3名の新規漁業就業者が生まれるなど、着実な成果が生まれています。

令和4年9月 水産業担い手育成事業キックオフイベント
漁師塾の様子

今回の連携協定では、こうした担い手育成の取り組みをさらに発展させるとともに、海業の振興、デジタル化の推進、藻場の再生といった多角的なアプローチを通じて、水産業が直面する複雑かつ広範な課題の解決を目指します。

■今後の主な取り組み

1, 海業の振興

令和7年11月に開催される「第44回全国豊かな海づくり大会〜美し国みえ大会〜」を契機に、海上歓迎パレードと放流事業の会場となっている宿田曽漁港にて、漁港の整備・利活用を町民とともに検討していきます。

2, デジタル化の推進

令和7年9月、南伊勢地域は水産庁の「デジタル水産業戦略拠点」に選定されました(※)。これを受け、南伊勢町、外湾漁協、三重県、フィッシャーマン・ジャパンが連携し「南伊勢町デジタル水産業推進協議会」を設立。協議会を通じて、魚市場・漁協業務の効率化、海洋環境や漁業資源の見える化を進めていきます。

※デジタル水産業戦略拠点の選定結果について https://www.jfa.maff.go.jp/j/press/kikaku/250912.html

3, 藻場再生と新たな養殖技術の導入

海藻の生産試験を実施し、南伊勢海域における海藻の成長ポテンシャルの検証を行います。さらに実証実験を重ねることで、陸上や沿岸海域での海藻の量産技術を活用した水産資源の回復や特産品開発、雇用の創出に取り組みます。

■連携協定 締結式の様子

日時:令和7年10月3日(金)11:00〜12:00

場所:三重外湾漁業協同組合本所 2階会議室

登壇者:

  • 南伊勢町:上村久仁 町長、城勝司 水産農林課長

  • 三重外湾漁業協同組合:清水三千春 代表理事組合長

  • 一社フィッシャーマン・ジャパン:長谷川琢也 事務局長、島本幸奈 事業部長

■南伊勢町 上村久仁 町長からのコメント

 この度、外湾漁協、フィッシャーマン・ジャパンと連携協定を結べたことを大変嬉しく思っております。漁業を取り巻く環境は非常に厳しい状況にありますが、私たちはこの厳しさに立ち止まることなく、町・漁協・フィッシャーマン・ジャパンの三者で対話を重ね、地域水産業の発展に向けて共に取り組んでまいります。

 この協定を機に、行政としてできる部分と各団体から力を借りる部分をマッチさせ、水産業の発展のためにしっかりと汗をかいていく所存です。特に、11月9日に開催される「全国豊かな海づくり大会」を単なるイベントで終わらせず、その後の発展に結びつけていきたいと強く願っております。

■外湾漁協 清水三千春 代表理事組合長からのコメント

 漁協は日々、漁業者と共に資源の管理や水産物の流通に取り組んでおりますが、資源の変動や担い手不足といった、私たちだけでは解決できない多くの課題が存在します。今回の締結を通じて、町やフィッシャーマン・ジャパンと力を合わせ、南伊勢の漁業をさらに発展させ、次の世代へとしっかりと繋げられるよう、全力で取り組んでまいりますので、皆様のご支援ご協力をお願いいたします。

■FJ 長谷川琢也 事務局長からのコメント

 南伊勢町には、2021年に水産計画を策定する会議の段階から関わらせていただき、これまで町や漁協の皆さんと共に歩んでまいりました。水産業の未来を切り拓くためには、漁師だけでも、団体だけでも、町だけでもなく、あらゆる人々の力を結集することが不可欠です。

 今回の協定を契機に、この町の海や仕事、そして人をより良くしていく活動を一層加速させたいと考えております。私たちは、全国の漁村で培った多様な知見を南伊勢町に活かし、地域が一体となって未来に誇れる水産業を築いてまいります。

■一般社団法人フィッシャーマン・ジャパンについて

漁業のイメージをカッコよくて、稼げて、革新的な「新3K」に変え、次世代へと続く未来の水産業の形を提案していく若手漁師集団。新しい働き方の提案や業種を超えた関わりによって水産業に変革を起こすことを目指しています。

URL:https://fishermanjapan.com/ 

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ビジネスカテゴリ
農林・水産
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会社概要

URL
https://www.fishermanjapan.com
業種
水産・農林業
本社所在地
宮城県石巻市千石町8−20
電話番号
0225-98-7071
代表者名
阿部勝太
上場
未上場
資本金
-
設立
2014年07月