“Grasshopperによる高付加価値・触感デジタルデザイン2022”のご案内
デジタルオブジェクトの表面触感を予測できる触感デジタルデザイン支援ツール
概要
広島大学大学院先進理工系科学研究科・栗田雄一研究室と株式会社アプリクラフト(代表取締役:女井誠司)は、2020 年に公開した“Grasshopperにおける高付加価値・触感デジタルデザイン”に続く研究テーマとして、「高度な試作モデルを作成することなく、数値的に評価する事」を目的に、コンピュテーショナルデザイン手法によるさらなる「表面処理生成機能の拡張」と、「デジタル上で生成された3Dデータハイトマップを画像化し出力するアルゴリズム」をGrasshopperを使用して作成しました。
3次元CADなどで使用されるデジタルデザインにおける表面処理方法において、CMFという概念が一般化されていますが、モデルを実体化するためには、①3次元のCADデータを切削など精度の高い試作を作成する方法と、②フォトエッチング等で代表されるハイトマップ画像という表面の凹凸を高さによりグレースケールで処理した画像を基にレーザー加工で作成する方法があります。①に関しては、3Dプリンターを使用することも可能ですが、出力解像度の問題があり、感性的な要素が高い触感の評価には適しません。また精度の高い試作は費用と時間を要します。②に関しては、ハイトマップ画像は、経験則に基づく手法で作成する方法が主流で、必ずしも正確な表面処理を具現化したものでないという問題があります。
今回の研究では、栗田研究室で作成したソフトウエアにて読込可能な、ハイトマップ画像を正確な3次元モデルから自動生成するアルゴリズムを、新たに追加作成しました。これにより、以前の表面処理生成アルゴリズムから速やかにハイトマップ画像を生成し、触感の評価予測を行う事が可能になりました。従来の手法では最短でも1週間以上、評価に要していたものが、リアルタイムに、必要な数だけ、デジタルデータの作成及びハイトマップ画像生成を行う事が出来、評価することが可能になりました。
触感サンプルダウンロード
公開ページより、15種類のGrasshopperファイル(.gh)がダウンロード可能です。
>>> 公開ページ https://www.applicraft.com/syokkan_sample2022
触感を考慮した開発フロー
本アルゴリズムで生成される3次元の表面処理を施した3Dデータは、そのまま切削し実モデルを作成できますが、ハイトマップ画像に変換することも可能です。生成される画像データは栗田研究室によって開発された「デジタルオブジェクトの表面処理を予測・数値化できる触感デジタルデザイン支援ツール」(https://www.bsys.hiroshima-u.ac.jp/kurita/work_j_digitalhapt2022.html)によって、デジタルツール上で、“粗さ”、“硬さ”、“触り心地”等を、5つの指標で数値化することが可能です。
■広島大学大学院先進理工系科学研究科・栗田雄一研究室
主宰者である栗田雄一は、博士(工学)学位取得後、ニューヨーク州立大学客員准教授、ジョージア工科大学客員研究員、奈良先端科学技術大学院大学助教等を経て、2011年より広島大学大学院工学研究科准教授、2018年より同教授を務めている。東京大学客員研究員、産業技術総合研究所客員研究員、一般社団法人マテリアルデザイン研究協会理事、広島県感性イノベーション推進協議会委員などを兼任。ハプティクス、人間機械システム、人間拡張などの研究を推進している。
URL:https://www.bsys.hiroshima-u.ac.jp/kurita/
■株式会社アプリクラフト
株式会社アプリクラフトは、ベジエやNURBS等数学表現で2D/3Dを表現するグラフィックス・モデリングと視覚化技術に於けるアプリケーションソフトウェアを販売・サポート・コンサルテーションを行う会社で1997年8月に設立。主な取扱い製品は、自社開発及びHotdoor社製品のアドビイラストレーターの各種プラグインに加え3次元NURBSモデラーの“Rhinoceros”、DATAKIT社のトランスレーターなどがある。
URL:https://www.applicraft.com
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
- 種類
- 商品サービス
- ビジネスカテゴリ
- パソコンソフトウェア
- ダウンロード