圧巻の宙づりメロンに目がくぎづけ!最新の水耕栽培技術とIotを活用したメロンの産地 北国つがる市の挑戦
青森県つがる市(市長:倉光 弘昭/以下、つがる市)と県、地元生産団体らでつくる「つがるブランド推進会議」は、2020年7月から同市内のガラス温室で、メロンの通年栽培を目指し水耕栽培の実証試験を行っています。2020年度は「試験栽培」に取り組み、2021年度は「栽培方法の改良・品種による比較」、2022年度以降は「実用化・栽培の普及」を目指しています。
- 実証試験の背景
- 実証試験の概要
◆ガラス温室に隣接する温泉施設の温泉熱を利用し、冬期間は温室内の室温を調節。
◆NTT東日本のスマート農業技術を活用。Iotセンサー装置とIotカメラを導入し、温室内の温度、湿度、日射量、水温、二酸化炭素濃度などのデータを常時測定しています。スマートフォンやパソコンで栽培環境や温室内のライブ映像を確認することができ、このデータを蓄積することで、経験や勘だけに頼らない生産や見回り業務などの負担軽減を図ることができます。
◆試験栽培は、年3回収穫を行う栽培サイクルで実施。一般的な土耕栽培メロンでは一株からの収穫量は4個程度ですが、これまでの実証試験では、1株当たりの収穫量は夏場が約20個、冬場が約15個です。将来的には、施設内の作付環境を改善しながら1株から30個の収穫量を目指しています。
- 実証試験の検証
日照不足を補うため、これまで蛍光灯、LED、メタルハライドランプの3種の照明を使って補光効果を検証しました。
その結果、メロンの生育状況やコスト面においてLEDが最も適していたことから、現在はLEDの照明数の違いによる試験を行なっています。
糖度については季節・条件に関係なく概ね平均15度を維持できていますが、玉の大きさのバラツキが散見されています。
メロンの品種ごとの生育状況や収穫量の違いについても試験を行っており、過去4回の試験栽培において蓄積したデータを基に今期(1月播種・4月収穫)は、「地元主力品種の冬期栽培試験」と「光合成促進剤による生育比較試験」を行い、大きなチャレンジとして位置付けています。
- 今後の展望
◆継続的な出荷体制を確立するために2系統で栽培し、収穫量を2022年度は900玉程度、2023年度以降は1900玉程度を目指していきます。
◆実証試験の結果をもとに栽培方法のマニュアルを確立し、冬期間における農業者の所得向上と、新規就農の機会創出に繋げていきます。
◆市が東京都新宿区で運営しているアンテナショップ「果房 メロンとロマン」を含む首都圏への供給を通じて、青森県つがる市産メロンの知名度向上・消費者ニーズに対応した商品の開発を図ります。
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