内閣府×多様な学びプロジェクト×長野県諏訪市 自治体不登校支援「とまり木オンライン」実証事業スタート

― 地域の格差を越え、支援につながれない不登校の子を育てる保護者に「安心できるつながり」を届ける ―

学校や支援機関につながれない家庭に、安心して学び・相談できる環境をオンラインで構築

特定非営利活動法人多様な学びプロジェクト(代表理事:生駒知里)は、内閣府「令和7年度地域における孤独・孤立対策に関するNPO等の取組モデル調査」を受け、長野県諏訪市と連携し、支援につながりにくい不登校家庭を対象に、オンラインで支援する実証事業を開始しました。

本事業では、既存の「とまり木オンライン」プラットフォームで培われたノウハウとネットワークを活かし、講座・交流・支援者研修を通じて、保護者の孤立予防と地域支援力の強化を目指します。

背景:支援につながれない不登校家庭と地域格差の壁

全国の不登校児童・生徒数は年々増加しており、小中学生では34万人、高校生も含めると40万人超にのぼります。

とりわけ、地方・過疎地域では、支援拠点そのものが少ない、交通アクセスが悪い、支援機関との接点を持てない家庭が少なくありません。

 こうした状況では、子どもや保護者が「相談したくても相談先がない」「話しづらい」「一歩踏み出せない」状態に陥るリスクが高まります。

多様な学びプロジェクトは、こうした課題に対して「とまり木オンライン」というオンラインコミュニティを運営してきました。また、長野県主催の「学校に行かない・行けない子の理解を深める『保護者』のつどい」をはじめ、各地の自治体が主催する不登校保護者支援イベントにおいて企画・運営協力を行ってきました。さらに、鳥取県では「とまり木オンライン」を活用したフリースクールへの伴走支援事業にも取り組んでいます。

このように、私たちは自治体との協働実績を積み重ねてきました。その実績と信頼をもとに、地方自治体と連携し、地域とオンラインの両輪で支援を届ける新しいモデルの構築を目指します。

「とまり木オンライン」とその実績・強み

とまり木オンライン|NPO法人多様な学びプロジェクト - 多様な学びに関心のある保護者や教育関係者にひらかれたオンラインコミュニティ

  • 「とまり木オンライン」は、有料会員制オンラインコミュニティで、不登校家庭の保護者や教育支援者が全国から参加できる学びとつながりの場を提供しています。

  • 月額1,980円の会費制で、すべてのライブ講座・イベントへの参加および約100本の過去アーカイブ視聴の全てが見放題です。

  • 非会員にも公開講座を提供し、関心層の裾野拡大に取り組んでいます。

  • 会員による自主企画(おしゃべり会、勉強会、相談会など)が多数実施されており、会員参加型のコミュニティ運営がなされています。

  • 講座の例として「発達凸凹の子の具体的言動における脳機能の視点」や「子どもの不登校に向き合うときに大人が大切にしたいこと」など、専門性の高いテーマも扱われています。支援者・当事者の双方が参加してきた実績もあります。

強み

  1. 継続性と信頼性:会費制運営型で、単発支援ではなく継続的な支援・関係構築が可能。

  2. 全国アクセス:地理を越えてどこからでも参加できるため、地方・遠隔地の保護者もアクセスしやすい。

  3. コミュニティ型運営:単なる講座提供ではなく、会員同士がつながる場を設け、自律的な支援・交流を促進。

  4. ノウハウ蓄積:支援者研修や講座運営など、多様なテーマでの実践経験を蓄えており、自治体との共同モデルでも応用可能

実証事業概要:地域とのシナジー型モデル構築

  • 保護者向けオンライン講座では、「とまり木オンライン」で実績あるテーマを導入。全国会員と繋がりながら一流の講師陣から学ぶことができます。

  • 交流会や相談会も「とまり木オンライン」の仕組みを活用。「学校に行かない君が教えてくれたこと」著者の今じんこ氏(エッセイ漫画家)、「マンガでわかる! 学校に行かない子どもが見ている世界」著者の西野博之氏(認定NPO法人フリースペースたまりば理事長)に相談できるオンライン相談会や、同じ保護者同士でつながり合える保護者会に参加できます。

  • 教員・スクールカウンセラー・ソーシャルワーカーなど、子どもや家庭の支援に関わる専門職も参加できるプログラムとして設計し、学校と地域の橋渡し役の育成を目指します。

コメント

諏訪市教育長 三輪晋一氏
実証事業のことを知り、手を挙げることを即断しました。長野県の「信州型フリースクール認証制度」創設に関わる中で、子どもも大人も安心してつながれる環境づくりが何より大切であると実感しています。「とまり木オンライン」の豊富な講座やオンライン上での交流、相談により、悩みを一人で抱えることなく、ゆるやかなつながりが広がることを期待します。

多様な学びプロジェクト 代表理事・生駒知里

 とまり木オンラインは、100本以上のアーカイブ動画の知見や講座参加の場だけでなく、“つながり続けられる場”という価値を重視してきました。今回、諏訪市と連携することで、地域という現場とオンラインの知見を紡ぐ支援モデルをつくる第一歩になると信じています。また、教員やスクールカウンセラー、ソーシャルワーカーといった現場支援者にも広く門戸を開き、保護者と支援者が共に学び合う循環型の支援文化を育みたいと考えています。

今後の展望

2026年以降は、実証事業で得た知見をもとに、他の自治体との連携拡大を目指します。
どんな場所に住んでいたとしても孤立しない、支え合いのネットワークを全国に広げていきます。

当法人について

学校外で学ぶ子どもの育ちを支えるために、その子どもをとりまく保護者・支援者等同士が交流するコミュニティ運営、情報提供、研修等を行うNPOです。2017年に不登校やホームスクーラーの子どもが安心して過ごせる居場所や相談先の情報サイト「街のとまり木」の運営から活動を始め、現在全国約570の団体が登録。当事者の声を大切にしながら調査や政策提言、自治体の教育行政との連携など活動の幅を広げています。

▼ 自治体向け支援・コンサルティング実績一覧はこちら

https://www.tayounamanabi.com/researches


▼自治体/企業のみなさまへ

「不登校支援に取り組みたいが、何から始めたらよいか分からない」

 そんなお声に応えるため、当法人では、次のような支援をご提供しています:

不登校政策に関するコンサルティング

エビデンスに基づく施策立案支援

調査設計・分析

保護者向けイベントやワークショップ企画

オンライン支援サービスの提供

居場所情報サイトの作成 

支援職向け研修プログラムや伴走支援の実施 など

ご関心をお持ちの自治体/企業様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

<本プレスリリースについてのお問合せ>

特定非営利活動法人 多様な学びプロジェクト

担当:高橋、生駒

Email:research_j@tayounamanabi.com

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会社概要

URL
https://www.tayounamanabi.com/
業種
教育・学習支援業
本社所在地
神奈川県川崎市高津区新作1-22-13-104 G-PLUSS内
電話番号
-
代表者名
生駒知里
上場
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資本金
-
設立
2022年12月