【2024年】テレワーク実施企業の現状調査|従業員の声から見えた課題とは
「通勤時間の削減」は魅力的だけど実は…?テレワークのメリット・デメリット、従業員の本音を調査
エフアンドエムネット株式会社(本社所在地:大阪府吹田市、代表取締役社長:上枝康弘)は、管理部門向けのビジネスメディア「労務SEARCH(労務サーチ)」にて、10代以上の男女300名を対象に、テレワークに関するアンケート調査をおこないました。
アンケート詳細はこちら:https://romsearch.officestation.jp/report/47525
2020年、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、多くの企業でテレワークの導入が進められました。この流れはその後も続き、2024年のいま、テレワークは企業の働き方改革の一環として定着しつつあります。そこで今回は、テレワークを導入している企業の現状を調査するために、テレワークで働く方300名を対象にアンケート調査を実施しました。テレワークの実施状況や従業員が感じるメリット・デメリット、そして出社勤務との比較もしていきます。
「労務SEARCH」ではこれからも、管理部門の悩みを解決できるようなアンケート調査を実施し、バックオフィス業務に役に立つ、価値のある情報を発信してまいります。
<当調査の引用・転載に関して>
当調査のデータを引用・転載する場合には、必ず「出典:労務SEARCH」の表記をお願いいたします。
出典として下記ページへのリンクをお願いいたします。
https://romsearch.officestation.jp/report/47525
【主な調査結果】
・テレワークの実施頻度は「月に数回」が最多
・テレワーク最大のメリットは「通勤時間や移動時間の削減」
・テレワークの実施により、72.3%が「ワークライフバランスが良くなった」
・「テレワークの方が効率的」は46.0%、「出社勤務の方が効率的」は24.3%
・63.3%は「出社時と変わらなくコミュニケーションが取れている」
・テレワーク手当の支給やテレワークをおこなう際の設備・環境の支援は「ない」企業の方が多い
・テレワークの利用拡大に最も必要なのは「書類の電子化」
●テレワークの実施頻度は「月に数回」が最多
まず、テレワークの実施頻度について教えてくださいと質問してみたところ、最も多かった回答は「月に数回」で31.3%、次いで「週に2日」が18.3%という結果となり、週に1~2回程度テレワークを実施している企業が約半数を占めていました。
なお、この回答を回答者が勤める企業規模別に見ると、従業員数が201名~300名の企業に勤める方は「毎日」と回答した割合が最も多く、従業員数が30名以下の企業の場合、「月に数回」が最多回答であったものの、2位の「毎日」との差は1票のみでした。このことから、テレワークの導入状況は企業規模にあまり左右されないようです。
●テレワーク最大のメリットは「通勤時間や移動時間の削減」
次に、テレワークのメリットを聞いてみたところ、第1位は「通勤時間や移動時間の削減」で60.0%、第2位は「自由な時間で働ける」で12.7%、第3位は「仕事に集中しやすい」で8.7%という結果になりました。半数以上の方が、通勤時間や移動時間がなくなることに大きな魅力を感じているようです。なお、今回のアンケート回答者のうち94.0%が「自宅」でテレワークを実施しています。
しかし、通勤や移動時間がなくなることは、弊害もありそうです。なぜなら、テレワークのデメリットの第1位は「運動不足になる」でした。次いで、僅差で「オンオフの切り替えが難しい」が第2位、「仕事とプライベート時間の境界線が曖昧になる」が第3位、「コミュニケーション不足になる」が第4位という結果になりました。
●テレワークの実施により、72.3%が「ワークライフバランスが良くなった」
次に、テレワークはあなたのワークライフバランスにどのように影響しましたか?という質問をしてみたところ「ワークライフバランスが良くなった」が72.3%と、テレワークで働くことによって、7割以上の方がワークライフバランスが改善されたと感じていることがわかりました。さらに、家族やプライベートの時間の変化についても尋ねたところ、「増えた」と回答した人が73.0%と、こちらもプラスに改善した方が多いことがわかりました。
●「テレワークの方が効率的」は46.0%、「出社勤務の方が効率的」は24.3%
次に、テレワークと出社勤務を比較した質問を聞いてみました。
まず、テレワークと出社勤務時における仕事の効率性について尋ねたところ、「テレワークの方が効率が良い」と回答した人が46.0%と最も多く、「どちらとも言えない」が29.7%、「出社勤務の方が効率が良い」が24.3%という結果になりました。
テレワークの方が効率が良いと感じる理由としては、第1位が「集中しやすいから」で45.7%、第2位は「作業が中断されることが減ったから」で26.1%、第3位は「空いた時間で他の業務ができるから」で22.5%という結果になりました。
一方、「出社勤務の方が効率が良い」と回答した方に対して、テレワークの方が効率が悪いと感じる理由を聞いてみたところ、「コミュニケーションが不足するから」が24.7%と最も多く、次いで「オンオフの切り替えが難しいから」が24.7%、「社内システムや資料へのアクセスが不便になるから」が19.2%という結果になりました。
●63.3%は「出社時と変わらなくコミュニケーションが取れている」
そこで次に、テレワーク中の上司や同僚とのコミュニケーションについて、どのように感じますか?という質問を全員にしてみました。その結果、第1位は「出社時と変わらなくコミュニケーションが取れている」で63.3%と、多くの人がコミュニケーションに問題を感じていないことがわかりました。
しかし、第2位は「ややコミュニケーション不足を感じる」で19.0%、第3位は「コミュニケーション不足を感じる」で13.7%と、3割以上の方がコミュニケーション不足を感じているようです。
これらの課題を解決するためには、オンライン会議システムなどを活用し、定期的にチームでミーティングをおこなうことが有効でしょう。また、チャットツールなどを使って、気軽にコミュニケーションを取れる環境を作ることも重要です。
そこで次に、テレワーク中に最も利用頻度が高いコミュニケーションツールは何ですか?という質問をしてみたところ、最も人気が高かったのはSlackやTeamsなどの「チャットツール」で40.7%、次いで「メール」が25.0%、ZoomやGoogle Meetなどの「Web会議システム」が18.7%という結果になりました。
●テレワーク手当の支給やテレワークをおこなう際の設備・環境の支援は「ない」企業の方が多い
”テレワーク手当”については、支給が「ない」企業が79.0%と圧倒的に多く、「ある」企業は21.0%という結果でした。テレワーク導入が進んでいる一方で、手当の支給は必ずしも一般的ではないことがわかります。
なお、この回答を企業規模別に見てみると、「ある」と回答した方のうち最も多かったのは、従業員数が300名以上の企業に勤める方でした。
また、テレワークをおこなう際の設備・環境についても、「支援はない」と回答した人が56.7%と半数以上を占めています。
会社がおこなう具体的な支援としては、パソコンやモニター、Wi-Fiルーターなどの貸与、オフィス家具の購入費用補助などが挙げられますが、今回のアンケート調査結果から、最も一般的なのは「パソコンやモニターの貸与」と言えるでしょう。
テレワークは、基本的には従業員が自宅で仕事をするため、オフィスと同じような環境で働けることが重要です。しかし、自宅の環境は人それぞれ異なるため、会社が従業員一人ひとりの状況に合わせてサポートしなければならないケースもあるでしょう。
●テレワークの利用拡大に最も必要なのは「書類の電子化」
最後に、あなたの職場において、今後よりテレワークの利用を拡大するためには、どのような改善が最も必要だと思いますか?という質問をしてみたところ、「書類の電子化(ペーパーレス化)」が20.4%と最も多く、次いで「社内の打ち合わせや意思決定の仕方の改善」が18.3%、「業務の進捗状況の確認や共有の仕方の改善」と「社内システムへのアクセス改善」が同率で15.0%という結果になりました。
これらの回答から、テレワークの利用拡大を阻害する要因として、紙ベースの書類作業や、社内コミュニケーションの非効率さ、システム面での課題などが挙げられることがわかります。
【調査結果まとめ】
テレワークは、従業員の働き方を変えるだけでなく、企業の働き方にも大きな変化をもたらします。今回のアンケート調査では、出社勤務よりもテレワークの方が仕事の効率性が上がると回答した方が多く、7割以上の方が「ワークライフバランスが良くなった」と回答していました。このことから、企業は従業員が安心してテレワークに取り組める環境を整備することで、従業員の満足度向上や生産性向上など、さまざまなメリットが得られることがわかります。
テレワークは、もはや選択肢ではなく、企業が積極的に取り組むべき働き方の一つとなっています。今回のアンケート調査結果を踏まえ、企業は従業員の意見を積極的に聞き取り、テレワークに関する制度やサポートを改善していきましょう。「労務SEARCH」ではこれからも、こうしたアンケート調査を通じて、人事・労務管理に関する課題を解決する手助けとなる情報を発信してまいります。
<調査の実施概要>
調査対象 |
10代以上の男女300名 |
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調査方法 |
インターネット調査 |
調査日 |
2024年8月26日~2024年9月4日 |
掲載記事 |
■労務SEARCHについて
労務SEARCHとは、管理部門の日々の業務課題を解決する記事コンテンツや、管理部門のニーズに合ったBtoBマッチングに役立つ資料を提供するビジネスメディアです。会員数は2万人超え、そのうち半数は管理部門の役職者です。またコンテンツの高い専門性から、士業の方々からも支持されています。
■株式会社エフアンドエムネット 概要
会社名 |
エフアンドエムネット株式会社 |
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代表者 |
代表取締役社長 上枝 康弘 |
設立 |
2000年9月 |
資本金 |
5,800万円 |
事業内容 |
・SaaSの提供 ・ホームページ制作 ・業務用システムの企画・開発・運用代行 |
事業所 |
大阪・東京 |
サイト |
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