JISART、生殖医療の質向上を目指すシンポジウム・教育セミナーを開催。「学び」と「つながり」で持続可能な医療提供体制へ

少子化時代を見据え、多職種・多施設が知見を共有

一般社団法人JISART

 一般社団法人日本生殖補助医療標準化機関(JISART)は、2026年6月、ビジョンセンター品川(東京都品川区)にて、「第23回JISARTシンポジウム」および「2026年度JISART部門別教育セミナー」を開催しました。

生殖医療を取り巻く環境が大きく変化する中、本年は「少子化と激動の時代の生殖医療―持続可能な誇れる職場の質と医療の質―」をテーマに掲げ、生殖医療の未来を見据えた議論と、多職種による実践的な学びを実施しました。JISARTでは、社会課題を議論するシンポジウムと、専門職が知識や経験を共有する部門別教育セミナーを、生殖医療の質向上を支える両輪として位置付けています。

 少子化時代に、生殖医療に求められるもの

 少子化が進行する現在、生殖医療には高度な医療技術だけでなく、人材育成や組織づくり、多職種連携など、質の高い医療を継続的に提供するための体制づくりが求められています。今回のシンポジウムでは、「持続可能な誇れる職場の質と医療の質」をテーマに、組織づくり、人材育成、Social卵子凍結、凍結胚の管理など、多角的な視点から議論が行われました。

【シンポジウム】少子化時代の生殖医療を見据え、多様な社会課題をテーマに議論

 第23回JISARTシンポジウムでは、「少子化と激動の時代の生殖医療 ― 持続可能な誇れる職場の質と医療の質 ―」を総合テーマに、生殖医療を取り巻く環境変化を踏まえ、これからの生殖医療に求められる視点について、多角的なテーマを取り上げました。

 当日は、「職業の意義と組織の作り方」をテーマとした特別講演をはじめ、「Social卵子凍結」「凍結胚の紛争は“手続”で防ぐ ― 保存・更新・廃棄をめぐる法的課題 ―」など、生殖医療を取り巻く今日的なテーマを設定。医療技術だけでなく、人材育成や組織づくり、倫理・法制度など、多面的な視点から生殖医療を考えるプログラム構成としました。

シンポジウムの様子

 

シンポジウムの様子

 会場には、JISART会員施設の医師をはじめ、胚培養士、看護師、心理、医療事務など、多職種の医療スタッフが参加。昨年を上回る多くの参加者が集まり、会場は満席となる盛況ぶりでした。

 

講演では、参加者同士が意見を交わす対話型セッションも設けられ、熱心にメモを取りながら耳を傾ける姿や、積極的に意見を交わす様子が随所に見られました。質疑応答では、各職種からも活発に質問が寄せられ、職種や立場を越えて学び合うJISARTらしい雰囲気の中で議論が進められました。

 

こうした参加者一人ひとりの学びへの積極的な姿勢は、JISARTが大切にしてきた「学び合う文化」を象徴するものです。施設や職種の垣根を越えて知見を共有し、ともに学び続ける姿勢こそが、生殖医療の質向上を支えるJISARTの大きな強みであることを改めて感じるシンポジウムとなりました。

【プログラム】

◾️特別講演Ⅰ

「職業の意義と組織の作り方

 座長:高橋 敬一(高橋ウイメンズクリニック 院長)

演者:原田 周平(アチーブメント株式会社南関東支社 支社長)

 

◾️特別講演Ⅱ     

「Social 卵子凍結の現状」〈フェリング・ファーマ株式会社 共催セミナー〉

座長:松本 玲央奈(松本レディースIVFクリニック 理事長)

演者:片桐 由起子(東邦大学大森病院産婦人科 教授)

 

◾️特別講演Ⅲ

「凍結胚の紛争は“手続”で防ぐ―保存・更新・廃棄の"条件分岐"を同意書で設計する―」

座長:細田 基信(つばきウイメンズクリニック 院長)

演者:水沼 直樹(東京神楽坂法律事務所 弁護士)

会長総括:学びとつながりを生殖医療の未来へ

[第23回JISARTシンポジウム大会長:高橋 敬一(高橋ウイメンズクリニック 院長)]

 第23回JISARTシンポジウムには、例年を上回る多くの皆さまにご参加いただき、盛会のうちに終えることができました。

特別講演Ⅰ「職業の意義と組織の作り方」では、日々の仕事の社会的意義や、スタッフが誇りとやりがいを持てる組織づくりについて、改めて考える貴重な機会となりました。また、特別講演ⅡではSocial卵子凍結の現状と今後の課題について理解を深め、特別講演Ⅲでは生殖医療の現場での法的課題と、適切な手続きや同意書の重要性を学びました。いずれも、これからの生殖医療に欠かせないテーマであり、多職種・多施設で学び合うJISARTの意義を実感する一日となりました。

 本シンポジウムで得られた学びとつながりを、より良い医療と職場づくりに生かし、日本の生殖医療の未来につなげていきたいと考えています。

【部門別教育セミナー】人材育成と知見共有を推進

 JISARTでは、シンポジウムと並ぶ教育事業として「部門別教育セミナー」を毎年開催しています。医師、ラボ(胚培養士)、看護、心理、医療事務の5部門が、それぞれの専門性に応じたテーマを設定し、JISART施設が持ち回りで企画・運営を担当しています。講演に加え、グループディスカッションや施設間での情報交換を通じて、日常診療での課題や工夫を共有し、専門職としての知識・技術の向上を図っています。また、企画・運営のノウハウや参加者アンケートを毎年引き継ぐことで、教育内容を継続的にブラッシュアップしていることも特徴です。

【プログラム】

医師(第3回)

テーマ非公開

看護(第22回)

第1部 講演:「世代をつなぐマネジメント」講師:福井 トシ子 先生(国際医療福祉大学大学院 教授・副大学院長)
第2部 テーマ別グループディスカッション

ラボ(第18回)

テーマ
 ・培養室の災害対策を考える~アンケートから見える現場の実情~
 ・JISART施設における培養環境の比較

医療事務(第18回)

第1部 講演:「診療報酬の仕組みと保険審査の実際」講師:西井 修 先生(帝京大学医学部附属溝口病院副院長・産婦人科教授)
第2部 グループディスカッション

心理(第17回)

第1部 講演:「精子提供を希望するカップルに必要な心理支援」講師:伊藤 ひろみ 先生(プライベートケアクリニック東京 精子バンク部門マネージャー・不妊カウンセラー)
第2部 グループディスカッション

 JISARTならではの「学び合うネットワーク」

 JISARTの特徴は、施設や職種の垣根を越えて学び合うネットワークにあります。シンポジウムや教育セミナーに加え、施設間スタッフ交換・研修などを通じて、医師だけでなく、胚培養士、看護師、心理職、医療事務など多職種が継続的に知見を共有しています。こうした横のつながりは、それぞれの施設へ新たな学びを持ち帰り、生殖医療全体の質向上や患者満足度の向上につながっています。

 今後の展望

 JISARTは今後も、シンポジウムによる社会課題の共有と、部門別教育セミナーや施設間交流による実践的な学びを通じて、多職種が学び合い、高め合える環境づくりを推進してまいります。少子化時代においても、患者一人ひとりに安心して医療を受けていただけるよう、生殖補助医療の標準化と質向上に取り組み、日本の生殖医療の発展に貢献してまいります。

JISART概要

国内唯一の生殖医療の品質管理ネットワーク
  • 名 称: 一般社団法人JISART(日本生殖補助医療標準化機関)

  • 設 立: 2003年3月

  • 代表者: 理事長 絹谷 正之

  • 本 部: 大阪府大阪市北区曽根崎新地二丁目6番23号 MF桜橋ビル5F

  • 事業内容: 生殖補助医療の実施規定・基準の作成と運用、及び学術調査研究事業

  • ウェブサイト: https://jisart.jp/

本プレスリリースに関するお問い合わせ先

一般社団法人 JISART 事務局

〒530-0002 大阪市北区曽根崎新地2-6-23 MF桜橋ビル5F

電話:06-6131-9741 / FAX:06-6131-9742

E-mail:mail@jisart.jp

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会社概要

一般社団法人JISART

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URL
https://jisart.jp/
業種
医療・福祉
本社所在地
大阪府大阪市北区曽根崎新地2-6-23 MF桜橋ビル5F
電話番号
06-6131-9741
代表者名
廣川理恵
上場
未上場
資本金
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設立
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