生成AI 搭載ノーコード開発 『CELF AI』 正式版を提供開始
~β版の実証実験で30 社の多様な業務ニーズを反映~
SCSK株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役 執行役員 社長:當麻 隆昭、以下SCSK)は、同社が提供するノーコード開発サービス「CELF(セルフ)」に生成AI 機能を搭載した「CELF AI(セルフエーアイ)」正式版を提供開始します。2025 年3 月より約30 社に対して生成AI 機能を搭載したCELF AI β版の実証実験を経て、OCR(画像からテキストへ変換する技術)やRAG(検索拡張生成)機能を強化したことで、アンケート分析や問い合わせメールの返信自動化など現場業務の効率化を実現します。

1.CELF AI 正式版リリースの背景
CELF では、マクロや高度なプログラミングといったIT 知識がなくても、お客様自身でIT 技術を活用し、効率的に業務改善できるよう支援してきました。近年では、生成AI の急速な進化により、その可能性はさらに広がっています。Excel 感覚で操作できるCELF に生成AI を搭載することで、これまで以上に企業の業務効率化に寄与できると判断し、まずは顧客ニーズの把握を目的として、2025 年3 月より生成AI機能を搭載したCELF AI β版をリリースし、実証実験※を実施しました。
この実証実験には、製造業、不動産業、IT 業界、流通業など幅広い業種から約30 社が参加し、実際の業務に即したユースケースの検証を行った結果、社内外の膨大な文書群から必要な情報を即座に抽出するRAG 機能や、紙資料・スキャン画像・PDF の文字情報を自動的に読み取るOCR 機能に対して、特に高いニーズがあることが明らかになりました。これらの機能をさらに強化することで、より多くの業種のお客様の業務効率化ニーズに応えることが可能になるため、このたび正式版としてのリリースに至りました。
※ https://www.scsk.jp/news/2025/pdf/20250313.pdf
2.CELF AI の概要
本サービスは業務アプリ開発プラットフォーム「CELF」のオプション機能として生成AI を搭載しており、散在するExcel データの統合・可視化、RAG 技術による自動応答、OCR 機能連携による業務プロセス自動化を実現します。生成AI がユーザーデータを学習に使用しない設計となっており、企業も安心して利用できます。
CELF AI の主な機能:
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データベース機能:散在するExcel データなどを収集・一元化し、セキュアな環境で共有・活用できます。
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RAG 技術による高精度な自動応答:社内ナレッジやFAQ 検索、メール返信作成を自動化し、業務効率化を支援します。
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生成AI を活用したOCR 機能:注文書、請求書、アンケートなどの画像やPDF、画面上の文字情報をデータ化します。
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高度なセキュリティ対策:生成AI がユーザーデータを学習に使用しないため、情報漏洩リスクを最小限に抑えられます。
3.活用事例
① 問い合わせ返信をRAG 技術で自動化!月10時間の工数を削減
(株式会社プロカラーラボ様)
写真館向けにデジタル画像処理およびプリントサービスを提供する株式会社プロカラーラボ様では、写真館で撮影された学校展示写真の受託処理から完成品の直接納品までを担っています。
しかし、写真を受け取ったお客様から「撮影内容の確認」「閲覧期限後の再閲覧依頼」など問い合わせが多く、撮影元の写真館でなければ対応ができないため、案内業務に多くの工数がかかっていました。そこで、CELF AIのRAG 技術を活用し、「得意先一覧」「問い合わせ履歴」などのデータからお客様の撮影元写真館を特定し、連絡先を自動抽出。過去の対応履歴を参考に、案内文・回答文を自動生成する仕組みを構築することで、月10 時間の作業時間削減を実現しました。
(株式会社プロカラーラボ:https://web.procolorlab.co.jp/)

② 手書きアンケートをAI-OCR で簡単データ化!スピーディな分析でサービス向上
(株式会社ひだホテルプラザ 様)
株式会社ひだホテルプラザ様では、宿泊客から回収した手書きの満足度調査アンケートの処理において、スタッフによる手入力作業が大きな負担となっていました。そこで、CELF AI のAI-OCR 機能を活用し、手書きアンケートをPDF 化して自動で文字認識・データ化。CELF 上に蓄積されたデータは時系列で比較・分析が可能になり、顧客の傾向やニーズの変化を継続的に把握できるようになりました。さらに、CELF の集計・分析機能との連携により、手書き文書のデータ化から集計・分析までをワンストップで実現。作業時間を大幅に削減し、顧客の声を迅速にサービス改善に反映できるようになりました。
(株式会社ひだホテルプラザ:https://www.hida-hotelplaza.co.jp/)

■実証実験で検証されたCELF AI の活用事例

活用カテゴリ |
活用内容 |
---|---|
顧客や社員への 情報提供 |
・商品サポートにおけるFAQ の自動回答 ・社内規定に関するFAQ 対応 |
将来の活動や スケジュールの立案 |
・給食・宅配サービスの献立作成・保育園における「月案」「週案」 「日案」の作成 ・工場の生産スケジュール作成 |
既存データの加工・ 整理・分析 |
・他システムの管理画面からのデータ移管(OCR の活用) ・日報データの自動集計・要約 ・請求名義と振込名義の突合処理 ・企業名の名寄せ作業 ・住所情報の分割・整形 |
4.今後の展望:業務特化型エージェントサービスへ
CELF AI は今後、AI 技術の進化を最大限に活用し、業務に特化した多様なエージェントサービスの提供を目指します。私たちは、このエージェントを単なる業務支援ツールとしてではなく、個別の業務文脈を理解し、最適な判断と処理を自律的に行う“業務担当者のデジタルパートナー”として位置づけています。これまでに実施した実証実験では、営業支援領域において、顧客情報や取引履歴をもとに提案書の作成や市場調査資料の自動化を目指すアイデアが挙がっています。また、管理者支援の領域では、予算実績データをもとにした将来予測や、グラフ・図表といった視覚的に分かりやすい形式でのレポート生成(画像生成技術の活用)、さらに異常値の自動検知・アラート機能の強化を進めていきます。これにより、日々の業務負担を軽減するだけでなく、迅速かつ的確な事業判断を支える“意思決定支援ツール”としての価値を高めていきます。
5.料金やサービス詳細について
下記、ウェブサイトにて最新情報をご確認ください。
CELF AI 紹介ページ: https://www.celf.biz/ai/
CELF について
CELF は、SCSKが開発した表計算ソフトに似た操作性で業務アプリを作成、利用できるノーコード開発サービスで、国内外で約1,100 社以上の企業様に導入、また販売や開発をサポートいただくパートナーも約130社以上となっております。予算実績管理や見積・案件管理、マスター管理など現場に密着した業務で高い効果を発揮することができます。また、他の業務パッケージとデータ連携を可能にする機能やRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)機能(オプション)も提供しており、業務の自動化を実現できる点もご評価をいただいております。
サービスHP:https://www.celf.biz
無料トライアル:https://www.celf.biz/trial/

SCSKグループ技術戦略
SCSKグループは、「共創 IT カンパニー」の実現に向けた取り組みを加速するための、技術戦略「技術ビジョン 2030」を推進しています。「技術ビジョン 2030」では、先進デジタル技術の最大活用による事業構造の変革(デジタルシフト)や生成 AI の活用による飛躍的な生産性向上の実現を目指すとともに、蓄積してきた知財を活用した製品・サービス開発を推し進め、お客様や社会、生活におけるさまざまな課題解決に対応していきます。
SCSKグループ技術戦略「技術ビジョン 2030」
https://www.scsk.jp/sp/technology_strategy/index.html
SCSKグループのマテリアリティ
SCSKグループは、経営理念「夢ある未来を、共に創る」の実現に向けて、社会と共に持続的な成長を目指す「サステナビリティ経営」を推進しています。
社会が抱えるさまざまな課題を事業視点で評価し、社会とともに成長するために、特に重要と捉え、優先的に取り組む課題を7つのマテリアリティとして策定しています。
本取り組みは、「安心・安全な社会の提供」、「豊かな未来社会の創造」に資するものです。
-高度なセキュリティ確保により、生成AIを安心・安全に活用
-生成AIを搭載したノーコード開発の活用を通じて、業務効率化や人材不足解消に貢献
・SCSKグループ、経営理念の実践となる7つのマテリアリティを策定
https://www.scsk.jp/corp/csr/materiarity/index.html
本件に関するお問い合わせ先
【製品・サービスに関するお問い合わせ先】
SCSK株式会社
IT インフラサービス事業グループ
クラウドサービス事業本部 CELF ビジネス推進部 岡本、武下
E-mail:celf_sales@scsk.jp
※ Microsoft、Azure Cosmos DB、Excel は、米国 Microsoft Corporation の米国および
その他の国における登録商標または商標です
※ 掲載されている製品名、会社名、サービス名はすべて各社の商標または登録商標です。
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