「リンパ浮腫」を知ってもらうための啓発活動 『マンガでわかるリンパ浮腫』出版記念イベントを開催 特別講演にタレント・原千晶さん

医療法人社団マイクロ会

がん治療の後遺症として発症する「リンパ浮腫」は、国内で数十万人が悩むとされながら、一般には十分に知られていません。医療の現場でも専門外となることが多く、患者さんが適切な情報にたどり着けない現状があります。


こうした課題を解決するため、医療法人社団マイクロ会 銀座リプロ外科は2025年9月29日(月)19時よりフォーシーズンズホテル丸の内にて、わかりやすいマンガ形式でリンパ浮腫を解説した『マンガでわかるリンパ浮腫』(著者:三井桂子、監修:永尾光一)の出版記念イベントを開催しました。

2025年9月29日に実施した「マンガでわかるリンパ浮腫」出版記念イベント

当日は、特別講演でタレントである原千晶さんも登壇。国内外からリンパ浮腫患者さん10名を含む約45名が参加。さらに、永尾光一医師をはじめとする専門医・専門職の5名が集結し、リンパ浮腫に関する最新の啓発情報と患者さんの声から生まれた新製品(※)が紹介されました。

(※)製品開発・製造・販売は株式会社三井メディカルジャパンが担っています。

リンパ浮腫とは?

リンパ浮腫は、がんの手術や放射線治療の後にリンパ管が損傷することで、手足などに慢性的なむくみが生じる後遺症です。感染症や日常生活の制限につながる場合もあり、長期にわたって患者さんを悩ませる疾患ですが、社会的な認知度はまだ十分ではありません。

タレント・原千晶さんがイベントに参加

左)永尾光一医師、右)タレント・原千晶さん

本イベントには、「よつばの会」代表でタレントの原千晶さんが登壇しました。30代で二度のがん闘病を経験し、その後リンパ浮腫を発症。治療の過程で感じた苦しみや葛藤、そして同じ経験を持つ仲間とつながることの大切さを語りました。

原さんは「私は患者会の仲間から事前にリンパ浮腫のことを聞いていたので、10年経ってから実際に発症した時は驚いたものの、心づもりができていた」と振り返りました。さらに、今回出版されたマンガ本について「とても良い取り組みだと思う。多くの人に届いてほしい」とコメント。

患者会代表として、自身の体験を踏まえた「事前に知ることの重要性」を強調し、正しい情報が社会に広がることへの期待を語りました。

患者さんとのトークセッション

乳がん術後の上肢リンパ浮腫患者さん、子宮がん術後の下肢リンパ浮腫患者さんが登壇。「むくみを軽く見ていたが、まさかリンパ浮腫になるとは思わなかった」「ガンの先生はリンパ浮腫を知らなかった。インターネット経由で調べて、銀座リプロ外科にたどり着いた」など、リンパ浮腫に関する情報が足りてない実態が浮き彫りとなりました。

三井桂子がマンガで出版したワケ

「マンガで分かるリンパ浮腫」著者の三井桂子
「マンガで分かるリンパ浮腫」著者の三井桂子

著者であり銀座リプロ外科理事の三井桂子は、『マンガでわかるリンパ浮腫』を執筆した背景について熱く語りました。リンパ浮腫は一般にはまだ十分に知られていないこと。患者さん自身が適切な情報にたどり着きにくい。ガンの先生も専門外ということで、「リンパ浮腫」をもっと手軽に、もっと簡単に知ってもらう方法はないか。そう考えて「子供から大人まで読めるものが必要」と感じて“マンガ”本を創刊しました。

専門医によるリンパ浮腫についての講演

東京歯科大学 市川総合病院 形成外科の佐久間恒医師

東京歯科大学 市川総合病院 形成外科の佐久間恒医師からリンパ浮腫を詳しく説明。「正しい情報の普及が急務。マンガによって情報が伝わりやすくなるのは良い」とコメントしました。

また『マンガでわかるリンパ浮腫』の出版イベントには、監修の永尾光一医師を始め、専門医・専門職の方にもご同席頂きました。

  • 秋田新介 医師(千葉大学大学院 医学研究院 形成外科学 准教授)

  • 鈴木悠史 医師(慶應義塾大学病院 形成外科)

  • 佐久間恒 医師(東京歯科大学 市川総合病院 形成外科 部長)

  • 大山貴裕 理学療法士(NTT東日本関東病院 リハビリテーション医療部)

弾性ストッキング「リンパスリム」開発の背景

弾性ストッキング「リンパスリム」について説明する三井桂子
弾性ストッキング「リンパスリム」が2025年9月に発売された

著者の三井桂子は、家族の闘病経験をきっかけに「自分が作らなくては」と決意し、弾性ストッキング「リンパスリム」の開発に取り組みました。リンパ浮腫製品が誕生したことで、銀座リプロ外科では外科的治療(リンパ管静脈吻合術・LVA)・保存的治療に加え、さらなる選択の幅が増え、患者さん一人ひとりに寄り添ったオーダーメイドの治療が可能となりました。

「シンデレラスリム」初披露と感動の体験

シンデレラスリムを履いて歩く原千晶さん
リンパ浮腫専用シューズ「シンデレラスリム」も2025年9月に発売された

正しい歩行がリンパ浮腫患者さんのQOL向上に直結することを解説し、ウォーキング指導を実施しました。さらに、リンパ浮腫専用シューズ「シンデレラスリム」の開発のきっかけとなった患者さんをお招きし、実際に着用いただきました。

「これまで履ける靴がなく、指先が紫色になるほど困っていたが、すんなり履けた。とても軽い」と涙を流して喜ばれる姿は、参加者に大きな感動を与えました。

主催者のコメント

銀座リプロ外科 院長/東邦大学 名誉教授 永尾光一 医師

銀座リプロ外科 院長/東邦大学 名誉教授 永尾光一 医師

「リンパ浮腫は、がん治療の後遺症として多くの患者さんを悩ませる疾患でありながら、一般的な認知度はまだ低く、専門医以外には理解が十分に広がっていません。今回のマンガ本は、患者さんやそのご家族だけでなく、医療従事者や社会全体に“リンパ浮腫という病気が存在する”ことを伝える大きな一歩です。正しい知識が広まることで、早期に気づき、適切な治療につながる患者さんが増えることを期待しています。」


著者/医療法人社団マイクロ会 理事 株式会社三井メディカルジャパン 代表取締役 三井桂子

医療法人社団マイクロ会 理事 株式会社三井メディカルジャパン 代表取締役 三井桂子

「患者さんから『知らなかった』『もっと早く知りたかった』という声を何度も聞いてきました。だからこそ、難しい医学書ではなく、小学生でも理解できる“マンガ”という形にしました。この本が、患者さんが一人で悩まず、家族や周囲も一緒に病気を理解するきっかけになることを願っています。リンパ浮腫を知ることが、安心につながり、治療やケアを前向きに受け入れる第一歩になると信じています。」

『マンガでわかるリンパ浮腫』書籍情報

『マンガでわかるリンパ浮腫』

〜乳がん・子宮がんサバイバーがリンパ浮腫を克服した話〜

著者:三井 桂子(医療法人社団マイクロ会 理事)

監修:永尾 光一(銀座リプロ外科 院長/東邦大学 名誉教授)

発行:医療法人社団マイクロ会 銀座リプロ外科

ISBN:9784910837925

発売日:2025年9月29日(月)

URL: https://www.amazon.co.jp/dp/4910837922/

医療法人社団マイクロ会 理事/株式会社三井メディカルジャパン 代表取締役 三井 桂子(みつい・けいこ)について

経営者の家系に生まれ海外生活を経験後、22歳のときに結婚。ハワイで子育てに勤しむ。そこで妊娠・出産に伴い多くの女性が患う病気と出会い、その治療法も限られていることから医療機器の開発に着手。2006年、医療機器製造販売会社を設立。女性ならではの製品開発、製造、販売を手掛けている。また医療法人社団マイクロ会理事として不妊に悩むカップル、そしてリンパ浮腫に悩む女性のためのクリニックを運営している。YouTubeチャンネル「リンパ浮腫アドバイザー」を運営。

医療法人社団マイクロ会 概要

名称:医療法人社団マイクロ会 銀座リプロ外科

所在地:東京都中央区銀座2-8-19 FPG Links GINZA 6F

設立:2019年3月5日

目的:マイクロサージェリーの発展と普及、医療人材の育成

主な活動内容:マイクロサージェリーを用いた男性不妊治療および乳がん・婦人科がん術後のリンパ浮腫治療

URL:https://ginzarepro.jp/sinryo/lva/

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業種
医療・福祉
本社所在地
東京都中央区銀座2-8-19 FPG links GINZA 6F
電話番号
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代表者名
永尾光一
上場
未上場
資本金
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設立
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