どう見る?プレミアムフライデー :実務家の実感アンケート調査
― 定着への道程は険しく、月末実施には約7割が疑問 ―
今年2月からスタートした「プレミアムフライデー」、半年余りが経過し、マスコミでも取り上げられる機会が増えてきています。「プレミアムフライデー」は定着するのか? その有効性は? 実際の業務・ビジネスの中での取り組みはどの程度進んでいるのか? マーケティング実務家の実感をご紹介します。
マーケティングの実務家による国際組織=MCEI*(Marketing Communications Executives International)の東京支部(NPO:特定非営利活動法人、東京都千代田区麹町3-10-6)は、MCEI東京・大阪支部の会員を対象に、「マーケティング実務家によるプレミアムフライデー『実感』アンケート」を実施。249名の回答を得て、その集計結果をまとめました。
マーケティングの実務家による国際組織=MCEI*(Marketing Communications Executives International)の東京支部(NPO:特定非営利活動法人、東京都千代田区麹町3-10-6)は、MCEI東京・大阪支部の会員を対象に、「マーケティング実務家によるプレミアムフライデー『実感』アンケート」を実施。249名の回答を得て、その集計結果をまとめました。
【要約】マーケティング実務家249名は「プレミアムフライデー」を、どう実感しているのか?
プレミアムフライデーに対する利用意向(利用したい46.3%、利用した5.3%、利用したいとは思わない17.5%)は強いものの、実施企業は約1割にとどまり、施策の有効性、今後の定着については評価がいまだ定まらない。また月末金曜日という実施日に関しては約7割が他の日が良いと疑問視している点が注目される。質問項目別の要約は下記の通り。
⇒ 社内向けは製造業や流通業が前向きに取り組んでいる(約10%)。
⇒ 一方、社外向けは圧倒的に流通業での取り組みが多く、27%が実施中である。◆施策の有効性については、「有効」が約24%、「有効だとは思わない」が約18%に対して、「分からない」が約6割と多く、まだ評価が定まっていない。
⇒ 「定着しない」理由としては、国や企業の本気度を疑問視する声や労働時間削減やフレックス施策が既に実施されていることなどが指摘されてい
⇒ 「早く帰っても仕事は減らない」「他の日の残業が増える」「本質的には生産性の向上が必要」
などの声があり、プレミアムフライデーだけでは働き方改革とは必ずしも結びつかないとみているようだ。
⇒ 業種別では、「広告代理業」が「進むと思う」と答えた割合が最も高く47%、逆に「流通業」は23%と低くなっている点が注目される。
⇒ 「月中がいい」が約46%で最も多く、「別の曜日がいい」11%、「月初がいい」11%となっており、月末の仕事が忙しいタイミングがネックになっている面が伺える。今後の定着化・活性化のためには実施日の見直しも検討の余地がありそうだ。
既に「利用した」(5%)とあわせると過半数となり、利用する立場としては前向きに評価されている。
⇒ 「何に利用したいか」では、やはり「飲食」がトップで約43%。次いで「習い事・趣味」が約40%と高くなっている。
⇒ ここでも「旅行・レジャー」(約30%)や「ショッピング」(約13%)と低くなっている。
・「在宅勤務」「オフィスを固定化しない」など働く場所の自由度を高める施策
・「フレックス制」「時間単位休暇」「裁量労働制」など働く時間の自由度を高める施策
・「休日の増加」「有給休暇の取得促進」「バケーション制」など休暇を増やす施策
など働き方の自由度を高める施策が多く提案されている。
まだまだ浸透し切れていない「プレミアムフライデー」、定着までの道のりはかなり厳しいものがある。定着や効果の拡大のためには、実施日の見直しや他の働き方改革施策との組み合わせなど、もうひと工夫が必要となりそうだ。
プレミアムフライデーに対する利用意向(利用したい46.3%、利用した5.3%、利用したいとは思わない17.5%)は強いものの、実施企業は約1割にとどまり、施策の有効性、今後の定着については評価がいまだ定まらない。また月末金曜日という実施日に関しては約7割が他の日が良いと疑問視している点が注目される。質問項目別の要約は下記の通り。
◆まず、プレミアムフライデーの実施状況としては約9割が未実施で、実施の拡大については今後の推移を注意深く見守る必要がありそうだ。ただ、社内向けに実施/実施予定が約7%、社外向け(お客様向け)に実施が約5%あり、興味・関心がある業種もそれなりには出てきている。
⇒ 社内向けは製造業や流通業が前向きに取り組んでいる(約10%)。
⇒ 一方、社外向けは圧倒的に流通業での取り組みが多く、27%が実施中である。◆施策の有効性については、「有効」が約24%、「有効だとは思わない」が約18%に対して、「分からない」が約6割と多く、まだ評価が定まっていない。
◆今後の定着については、「定着しない」が5割近く(約47%)を占め、「定着する」(約13%)を大幅に上回った。「わからない」の判断保留も約4割存在する。
⇒ 業種別では「広告代理業」(19%)や「情報通信業」(20%)が定着と評価する率が高いが、「広告代理業」はビジネスチャンスとしての期待が大きいものと思われる。⇒ 「定着しない」理由としては、国や企業の本気度を疑問視する声や労働時間削減やフレックス施策が既に実施されていることなどが指摘されてい
◆プレミアムフライデーで働き方改革は進むか、という質問には「分からない」が最も多く、43%。また、「進まない」(35%)が「進む」(21%)を大幅に上回っている。
⇒ 「早く帰っても仕事は減らない」「他の日の残業が増える」「本質的には生産性の向上が必要」
などの声があり、プレミアムフライデーだけでは働き方改革とは必ずしも結びつかないとみているようだ。
◆プレミアムフライデーによって消費拡大は進むか、という質問にも「分からない」が多く、37%。また、「進まない」(34%)が「進む」(約29%)を上回っている。
⇒ 「実施企業が少ない」「対象日が少ない」などの規模の問題や「年収の拡大がない」「消費控え」などこちらも本質的な経済成長が伴わないことが課題か。⇒ 業種別では、「広告代理業」が「進むと思う」と答えた割合が最も高く47%、逆に「流通業」は23%と低くなっている点が注目される。
◆どのサービスや業態で消費拡大が進むかという点では、「飲食」が約68%とトップ。「旅行」や「ショッピング」が思ったほど高くならないのは、時間がやや中途半端であることや時間にとらわれないネットショッピングの拡がりなども影響しているか。
◆プレミアムフライデーの実施日については、約7割が見直した方がよいと回答しており、「このままでいい」は約3割にとどまった。
⇒ 「月中がいい」が約46%で最も多く、「別の曜日がいい」11%、「月初がいい」11%となっており、月末の仕事が忙しいタイミングがネックになっている面が伺える。今後の定着化・活性化のためには実施日の見直しも検討の余地がありそうだ。
◆一方、プレミアムフライデーを利用することについては、「利用したい」が最も多く46%。
既に「利用した」(5%)とあわせると過半数となり、利用する立場としては前向きに評価されている。
⇒ 「何に利用したいか」では、やはり「飲食」がトップで約43%。次いで「習い事・趣味」が約40%と高くなっている。
⇒ ここでも「旅行・レジャー」(約30%)や「ショッピング」(約13%)と低くなっている。
◆プレミアムフライデー以外の「働き方改革」及び「市場活性化」施策を聞いてみたところ、
・「在宅勤務」「オフィスを固定化しない」など働く場所の自由度を高める施策
・「フレックス制」「時間単位休暇」「裁量労働制」など働く時間の自由度を高める施策
・「休日の増加」「有給休暇の取得促進」「バケーション制」など休暇を増やす施策
など働き方の自由度を高める施策が多く提案されている。
まだまだ浸透し切れていない「プレミアムフライデー」、定着までの道のりはかなり厳しいものがある。定着や効果の拡大のためには、実施日の見直しや他の働き方改革施策との組み合わせなど、もうひと工夫が必要となりそうだ。
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