16歳で広島で被爆した女性の実体験を伺う 15歳の女子生徒たち。コロナ禍で「広島友の会」と 社会派映画監督の協力により実現。広島研修旅行に替わる3日連続の特別授業。

自由学園女子部中等科3年生(東京都東久留米市)

自由学園女子部中等科3年生は、2011年から毎年、広島を中心とした研修旅行をしてきました。戦争により原子爆弾が日本に投下され、その結果、広島の人々や街にどのようなことが起こったのか、その事実と向き合うために、被爆した方から実際に体験・目撃したことについてお話を伺い、平和記念公園の碑や原爆資料館を訪ねて学んできました。また瀬戸内海の大久野島では軍の最高機密として毒ガスが製造され、中等科3年生とほぼ同い年の少女も動員されていたことも含めて、日本の国内外への加害の歴史も学ぶなど、この研修旅行での学びは、生徒たちがこれからの日本の社会、世界がどうあったらよいのかなど、平和について考える大事な機会となっていました。
今年はコロナ禍で研修旅行を断念することとなりましたが、その中にあっても、平和について考えるよい学びを生徒たちにさせたいとの願いから教師が相談を重ねました。そして、広島在住の「広島友の会」の会員の方々、また自由学園卒業生のドキュメンタリー映画監督の方の協力をいただいて、3日間連続の特別授業を学校で実現できることになりました。

■16歳で被爆された現在91歳の柳川良子さんのお話を映像に

今回実現したことの一つは、これまでの9年間の研修旅行の度に、被爆者としての体験をお話しくださってきた、今年91歳の柳川良子(やながわよしこ)さんのお話を映像に記録させていただけたことです。

研修旅行の折に、生徒たちに被爆体験を語られる柳川良子さん研修旅行の折に、生徒たちに被爆体験を語られる柳川良子さん

撮影と編集は自由学園卒業生のドキュメンタリー映画監督の纐纈(はなぶさ)あやさんに依頼しました。纐纈さんは初監督作品「祝の島」で、原子力発電所の建設計画に反対する祝島の人々の思い、自然と深く結びついたその暮らしを映したドキュメンタリー映画を発表しています。

柳川良子さんがお話される被爆体験と願いが映像に記録されたことは、これから長く後世に伝えて行く上で大変貴重なことと考えています。
10月28日(水)に、中等科3年生は映像で柳川良子さんのお話を伺います。16歳で被爆された方の実体験と思いは、ほぼ同年齢の生徒たちの心に響くことと思います。柳川さんのお話を大事に受けとめて、それぞれ感じたことを大切にしてほしいと願っています。

■柳川良子さんとのご縁
柳川良子さんは、広島県在住で現在91歳。自由学園創立者の羽仁吉一・もと子夫妻が創刊した月刊誌『婦人之友』を購読されていて、愛読者の集まり「全国友の会」の広島友の会会員でいらっしゃるご縁から、自由学園の生徒にお話をしていただくようになりました。
柳川さんは16歳で被爆。爆心地から1.5キロメートルの学校で建物の下敷きになり、鎖骨が折れて片腕が地面に届くほどぶらさがり、顔中にガラスの破片を受け、頬の皮膚がたれさがるなどの重傷を負いました。傷の手当ても充分にできないまま、自宅のある横川町へ向かい必死で歩いて戻る途中で爆心地を通り抜け、亡くなった人のあふれる川の脇を歩いたのです。あまりに悲惨なその光景を語りたくないという思いがあり、長い間一切人には話していなかったそうです。しかし、この事実を伝えていかなくてはという使命を感じて、1992年から話をされるようになられました。今も体調により入退院を繰り返しておられる中、様々な機会に依頼を受けて、このようなことが2度と起こらないようにという願いを込めて、実体験を伝えておられます。

■「広島友の会」の協力による学び「碑めぐり」の映像

2011年の最初の研修旅行から、平和記念公園の「碑めぐり」をする折には、広島在住の「広島友の会」の方々が案内をして下さり、それぞれの碑について解説をしてくださっていました。
「広島友の会」の皆様は、会員の中で平和についての学びを続けておられ、原爆がどれほど凄惨で悲惨なことをもたらすのか、その事実を多くの方に伝えたい、そして二度とこの悲劇がくり返されないようにしたいという思いを強く持っておられます。このたび研修旅行ができないことを知ると、会員の方が平和公園を廻り、碑について伝える案内の映像を撮影して送ってくださいました。
10月29日(木)には、教室でその映像を見せていただいて学習し、その後Zoomで広島友の会の方々と、感想や質問を交わす予定です。 

■2020年度平和について考える特別授業 (自由学園女子部中等科3年生)
10月27日(火)

事前学習を経た後、これまでグループに分かれて原爆投下された広島について調べ学習してきたことを、クラスで発表して聞きあう。
10月28日(水)
柳川良子さんのお話を映像を通して伺い、感じたことを話し合う。
自由学園内にある戦争で亡くなった方の慰霊碑について知る。学園の戦時中の歴史を知る。
10月29日(木)
広島友の会の方が現地を案内しながら撮影してくださった、広島平和記念公園の「碑めぐり」の映像を見る。
ZOOMで広島友の会の方とお話する。
今回の特別授業を振り返り、ワークシートに記入して提出する。

コロナ禍にある今年は、広島を研修旅行として訪れることができず残念ですが、多くの方の願いと協力により実現するこの特別授業が生徒たちの心に残り、社会を創る一人として、それぞれが平和について考える機会となることを願っています。
 
■学校法人自由学園 https://www.jiyu.ac.jp

1921年に創立され、来年2021年に創立100周年を迎える。
設置校:幼児生活団幼稚園 初等部(小学校) 男子部・女子部(中等科・高等科)最高学部(大学部)
中等科以上は寮があり、国内各地、また海外から入学している。
2024年に現在別学の男子部・女子部(中等科・高等科)は、共生社会を目指すための1歩として共学となる。

 

食堂前の芝生を囲み、朝の挨拶をする女子部(中等科・高等科)の生徒たち(コロナ禍前に撮影)食堂前の芝生を囲み、朝の挨拶をする女子部(中等科・高等科)の生徒たち(コロナ禍前に撮影)

■本プレスリリースの問い合わせ先
203-8521 東京都東久留米市学園町1-8-15
自由学園広報本部
メール kh@jiyu.ac.jp
電話 042-428-2122(広報本部)

 

 

※以下、メディア関係者限定の特記情報です。個人のSNS等での情報公開はご遠慮ください。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります。

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。
※内容はプレスリリースにより異なります。

  1. プレスリリース >
  2. 学校法人 自由学園 >
  3. 16歳で広島で被爆した女性の実体験を伺う 15歳の女子生徒たち。コロナ禍で「広島友の会」と 社会派映画監督の協力により実現。広島研修旅行に替わる3日連続の特別授業。