令和初、全優石『第25回 想いを込めたお墓デザインコンテスト』結果発表~お客様の想いを忠実にかたちにした、石材店の技術が光る斬新な3作品に大賞・特別賞
形・色・素材も多様化。さらに自由なお墓の時代へー夫婦で、両家でなど“入り方”もさまざま
供養の心とお墓を大切にする社会の形成のため活動する、全国約300社の優良石材店グループ「一般社団法人 全国優良石材店の会」(事務局・東京都品川区、代表理事・吉田剛、会長・吉田岳、以下全優石)は、平成から令和の節目の開催となったお墓のデザインとエピソードを募集する「第25回 想いを込めたお墓デザインコンテスト」について、大賞1名、特別賞2名、入賞10名を発表いたします。
- クリエイティブなお墓が浸透する一方、日本の伝統への回帰傾向も。「誰のためのお墓か」も多様化
全優石 吉田岳会長のコメント:
「多様な形への石の加工、異素材と組み合わせなどの技術は、既に石材業界で確立しておりましたが、家代々のお墓が主流だった時代は、むしろお客様側の抵抗感が強く、一般のお墓づくりに用いられるケースはごく稀でした。今回のコンテストは、社会構造とお客様の意識の変化が一層明確に示された、新しい時代の幕開けに相応しい作品が多かったと感じています。」
大賞に選ばれたのは、新開さん(静岡県)による富士山型のお墓。亡きお母様とご家族が大好きな「自宅から見える富士山」をお墓にしたエピソードと、再現性の高さが決め手となりました。
特別賞には、理想のイメージを形にした仁井田さん(埼玉県)の、彫刻作品のようなお墓と、ガラス工芸作家の泰地さん(東京都)が亡きお父様のためにデザインした、ガラスと石とを組み合わせたお墓の2作品が選出されました。いずれも、お墓へのこだわりと、その想いに石材店が寄り添い、形にした技術と熱意が評価されました。
このほか入賞作品には、デザイン性やエピソードが評価された10作品が選ばれました。
- 受賞作品と受賞のポイント
※ニュースリリース本紙は、下記よりご覧いただけます。
https://prtimes.jp/a/?f=d27649-20190730-1258.pdf
※エピソードの詳細は、全優石公式ホームページにてご覧いただけます。
http://www.zenyuseki.or.jp/about/grave_design_contest/prize_winners_25.html
◆大賞 <1名>
新開さん (静岡県)
亡きお母様と、ご家族全員が大好きな「自宅からみえる富士山」の再現にチャレンジ。駿河湾を模した台座や愛鷹山を模した墓誌を配し、墓石には“なごやか”“睦まじい”などの意味を持つ「穆」(ボク)の文字が刻まれています。家族の想いがカタチになったお墓に、お墓参りのたびに「お母さん、良かったね」と手を合わせているとのこと。
◆特別賞 <2名>
仁井田さん(埼玉県)
樹木葬や永代供養墓も検討していたなか、墓地を散策していて「こんなお墓なら建てたい」と強く思い建てたお墓。”大樹が大地に根を張り、葉が茂り、葉が落ちて、それを栄養にさらに葉が茂っていく”という「命が繰り返し続いていく」イメージ、そこに好きなフクロウが守り神として留まっているイメージをデザインしたものです。
泰地さん(東京都)
海外留学を経てガラス工芸作家として活躍する泰地さんが、亡きお父様のために、ヨーロッパで見たような自由で明るいお墓を建立したいと、10年以上経て建てたお墓。「大切な想い出」の花言葉の紅葉を描き、21枚のガラスを張り合せ焼成したもので、青空のもと太陽の光でキラキラ輝く姿が、とても軽く幸せな気持ちになるとのこと。
◆入賞 <10名>
山形さん(宮城県)
お母さまのすべてだった「タンポポ」というお店にちなんで、タンポポを墓石に彫刻したお墓。大・中・小のタンポポは3人の子供達を表し、ベンチ部分にも同じタンポポが彫られ、お墓参りでは、お母様のお店に来たような気持ちになるそう。小さいお子様(孫)達に、お母様(祖母)について話すきっかけにもなっているとのこと。
金田さん(山形県)
上杉家の城下町として栄えた米沢市には、直江兼続が考案したという「万年堂」という独特のお墓が、現在も残っているとのこと。上杉家の兵糧として仕えたご一族で、老舗の蕎麦屋を営んでいた歴史好きのお父様が、生前「自分のお墓は万年堂がいい」と仰っていたことから、地元の石材店に相談し実現した、オリジナルの万年堂です。
中間さん(千葉県)
幼くして亡くなられた、大切なお子様のために建てたお墓。温かみのあるお墓をとの思いから、選ばれたピンクの石に桜の花びらが彫刻されています。「ありがとう」という文字を組み合わせて、「夢」という文字にした「言葉漢字」を中央に刻んだお墓です。
小堀さん(群馬県)
40代前半で墓地を取得、お子様も独立したあとでイメージ創りを進めていたなか、魅力を感じたのが日本古来の「五輪塔」でした。「あなたが気に入ったのなら」とお墓について奥様と話したのはそれきりで、その後、奥様が癌で他界。奥様が生前、ご友人に「お墓はもう準備してある」と話していたと知り、涙が止まらなかったそうです。
深瀬さん(大阪府)
東京から、長男ご夫妻が奥様のご両親と暮らす大阪に転居し5人家族となり、両家合祀のお墓を建立することに。沖縄のお墓をヒントに、来世も両家の家族が仲睦まじく暮らせるよう「家」をイメージしたデザインで、墓石には尊敬する人物の言葉が刻まれ、家族全員がとても満足し、お墓参りを楽しみにしているそうです。
川﨑さん(東京都)
二人だけのご夫婦が、後継者の心配のない墓地に建てたご自身たちのお墓。近未来的なシンプルでコンパクトなデザインで、自由に石を組み合わせることのできる、全国でも珍しい「角の丸いお墓」が気に入り、美大ご出身の奥様の図案をもとに蓮の花と2羽のカワセミを彫刻しました。ご夫婦にとって自慢のお墓になったとのこと。
菊地さん(宮城県)
ホップ栽培を家業としていた亡きお父様が、引退後はホップに似た「ホウセンカズラ」を趣味で栽培していたことから、お墓にホウセンカズラを彫刻することに。「影彫り」という技法で、丹精込めたホウセンカズラがそこにあるような仕上がりとなりました。ご実家の歴史が語り継がれていくようになればと、想いが込められたお墓です。
小林さん(宮城県)
2019年4月末に完成。結婚に子育てに、平成はまさに駆け抜けた時代、「令和」は向かう時代で、お墓には残す時代の「平成」がふさわしいと、建立年月はあえて「平成」に。墓石には、ご自身がお母様から教わり、3人のお嬢様に伝えたいメッセージとして「控えめな優しさ、誇り」の花言葉を持つ椿(カメリア)が彫刻されています。
野中さん(愛知県)
お墓づくりを進めるなかで、亡きお父様やご家族に向き合うきっかけとなったお墓。お父様の人生に相応しい「行雲流水」の禅宗の言葉を刻み、お父様のご出身地の文化で、お父様も大好物だった蜂の子を獲る「ヘボ追い」を表現した2匹の蜂が彫られています。「ヘボ追い」はご自身の地理学研究のお仕事にもつながったそう。
原さん(北海道)
お父様と、急逝されたお母様のために建てたお墓。花が好きだったお父様のためにプランターが置けるデザインで、床と納骨堂に花柄が刻まれています。石材店の提案で、家族が書いた文字が、竿石、納骨堂、床、ベンチ、収納香炉の蓋に彫刻されています。墓石にはたくさんの鶴が舞い、ご両親も喜んでいると思えるお墓になりました。
- 第25回 想いを込めたお墓デザインコンテスト 概要(抜粋)
■応募資格:お墓の所有者か、又はその家族(所有者の承諾が必要)、又は工事を施工した石材店(但し、施主様の了解は必要)。※ご応募頂くお墓は既存、新規は問いません。
■応募方法:応募者の住所、氏名、年齢、電話番号、墓地・霊園名、建立石材店名、お墓建立の際のエピソードなどを明記して、写真データ(CD)でご応募。
■応募期間:2019年3月1日(金)から4月30日(火)
■賞金:大賞10万円、特別賞3万円、入賞2万円
■結果発表:受賞したお墓の所有者(施主様)に文書で通知
- 一般社団法人 全国優良石材店の会(全優石)
・公式ホームページ: http://www.zenyuseki.or.jp/
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