高知県日高村、チェンジ、KDDI、「村まるごとデジタル化事業」を共同で推進する連携協定を締結
Society 5.0の実現に向け、住民のスマートフォン普及率100%を目指す
高知県日高村(所在地:高知県高岡郡日高村、村長:戸梶 眞幸、以下 日高村)はSociety 5.0の実現に向け、公的サービスの質向上や地域のコミュニケーション活性化に取り組む「村まるごとデジタル化事業」(以下 本事業)の推進を目的に、株式会社チェンジ(所在地:東京都港区、代表取締役兼執行役員社長:福留 大士、以下 チェンジ)およびKDDI株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:髙橋 誠、以下 KDDI)と包括的連携協定(以下 本協定)を2021年5月24日に締結しました。3者は、スマートフォンの普及促進活動や防災・健康・地域通貨・メッセンジャーなどのスマートフォンアプリの利用促進を通じて、2021年度中に、日高村で生活する住民のスマートフォン普及率100%の実現を目指します。
■本協定の内容
3者の包括的連携のもと、各々の人的・知的資源の活用を図りながら、日高村のデジタル化と地域課題に対応し、地域の発展に寄与することを目的に以下協定を締結します。
(1)スマートフォン100%普及による新しい行政の在り方の追求と地域課題の解決
(2)Society5.0の基盤整備のため、デジタル活用のプラットフォーム化を推進検討
(3)本協定で取り組む事項での地域内資源の活用
本協定を通じて、3者は、相互連携と協働による活動を推進し、日高村の地域活性化を図っていきます。
■本事業について
1.背景と課題
日高村は、高知市内から16km、車で約30分のところに位置する人口約5,000人の村です。少子高齢化による人口減少で、地域を担う人材の不足、地域サービスの質低下、コミュニティの崩壊などが懸念されています。これらの課題をデジタルの力で解決するため、日高村ではSociety5.0社会に適応できる村づくりに取り組む「村まるごとデジタル化事業」を掲げています。本事業の一環として、住民のスマートフォン普及率100%およびアクティブ率100%を目指していきます(注)。この取り組みで、新しい時代の流れを力とし、住民が質の高い生活を送るためのサポートを実施していきます。
2.本事業の概要
(1)スマートフォン未利用住民約1,100名へauショップ出張販売によるスマートフォンの普及促進
(2)スマートフォン教室の開催による、スマートフォン利用の促進
※新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況を注視したうえで開始時期を決定予定
(3)スマートフォンアプリ(防災/健康/地域通貨/メッセンジャー)のインストールサポート
① 防災:「高知防災」(提供元: 高知県)
・ 防災や国民保護情報の提供により災害情報をいち早く得られる環境づくり
・ 防災マップ(避難所やハザードマップ) 表示、安否確認機能を通じた防災意識および安全意識の向上
② 健康:「ポケットヘルスケア」(提供元: KDDI株式会社)
・ 健康情報(歩数・体重など)の記録による健康活動の記録と意識向上
・ 運動や健康活動の実施でインセンティブ(地域通貨)を発行し利用を促進
・ 将来的には取得した健康活動データをもとに社会保険費削減の根拠にしていく予定
③ 地域通貨:「chiica」(提供元: 株式会社トラストバンク)
・ ポケットヘルスケアやスマホ普及事業で獲得した地域通貨の利用基盤
・ 取得した地域通貨を利用することで、地域経済を活性化
④ メッセンジャー:「LINE」(提供元: LINE株式会社)
・ 日高村公式アカウントから情報発信を行い、リアルタイムな情報伝達
・ 利用する村民同士のメッセージ交換、無料通話によるコミュニケーション活性化
3.各者の役割
日高村 :チェンジおよびKDDIとともに本事業の推進および村独自の事業として、村内事業者の共助と住民同士の互助による高齢者層へのスマートフォン普及と利用の継続的なフォロー。
チェンジ:本事業全体のプロジェクトマネジメント、運営支援、デジタル化やDX化支援。地域通貨アプリを運営する株式会社トラストバンクと連携による、地域通貨の導入・活用支援。
KDDI :スマートフォンの出張販売および利用促進支援、”ポケットヘルスケア”の提供による村民の健康促進。
(参考)
■高知県日高村について
日高村は日本有数の水質を誇る仁淀川に沿い、県庁所在地から16kmと県の中央部に位置し、村内3カ所のJR駅や国道整備により県内では比較的利便性が高い村です。人口は、1954年(昭和29年)の7,926人をピークに減少が続き、2015年の国勢調査では5,030人まで落ち込んでいます。国立社会保障・人口問題研究所(社人研)に準拠した推計によると、2060年には2015年比で総人口が約30%となる見込みですが、このような状況を逆に強みと捉え、日本で初めてのスマートフォン普及率100%を目指して「日高村まるごとデジタル化事業」を実施します。日高村のスマートフォン普及率は64.6%(令和2年実施独自アンケート調査結果)であり、スマートフォン未所有者が高齢者層に偏っている状況であるため、「民間企業」「村内事業者」「住民」のレイヤーごとにフォロー施策を展開し、実現性の高い事業として実施します。
■株式会社チェンジについて
チェンジは、「Change People、Change Business、Change Japan」をコーポレートミッションに、企業や政府官公庁の生産性向上のためのテクノロジー活用および人材育成を事業としています。特に、AI、IoT、ビッグデータ、音声技術、モバイルなどのNew-ITの活用や、第四次産業革命を担う人材の育成に力点を置いた「NEW-ITトランスフォーメーション事業」を運営しています。
また、ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」を企画・運営する子会社の株式会社トラストバンクは、自治体専用ビジネスチャットである「LoGoチャット」を全国の自治体に展開し、行政コミュニケーションの脱「電話、紙、対面」を図ることで行政DXも推進しています。
■KDDI株式会社について
KDDIは、これからも事業を通じてさまざまな社会課題の解決に取り組み続けるという決意をこめ、2030年を見据えたKDDIのSDGs「KDDI Sustainable Action~私たちの『つなぐチカラ』は、未来のためにある~」(https://www.kddi.com/corporate/csr/sdgs/)を策定しました。このたびの取り組みは、「暮らしをつなぐ~地方・都市の持続的発展~」「心をつなぐ~安心で豊かなデジタル社会構築~」に該当します。
(注)現在の日高村の推定スマートフォン普及率は64.6%で、全国平均の67.6%を若干下回っています。
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