デジタルダイナミック、鹿児島県薩摩川内市「入来工業団地」の分譲交渉者に選定

次世代「GB300 NVL72」規格対応、国内最大級の分散型AIデータセンター建設を始動

ウッドマン

2025年12月1日 16時00分

WOODMAN株式会社（本社：東京都千代田区、以下「当社」）は、当社が技術パートナーとして参画する、デジタルダイナミック株式会社（本社：東京都港区）が、鹿児島県薩摩川内市が公募した「入来工業団地分譲」において、2025年11月25日付で事業予定者（交渉権者）として選定されたことをお知らせいたします。

本件は、総務省「データセンター等の地方分散によるデジタルインフラ強靭化事業」に採択されたプロジェクトの一環であり、本用地取得により「分散型AIデータセンター九州リージョン」の構築が本格的に始動します。

当社は、本プロジェクトにおいて、GPU/AI基盤の設計・構築を中心とした技術支援を担当しております。

■本件のポイント

１．薩摩川内市より選定：薩摩川内市入来工業団地（計4街区、約3.5万㎡）の分譲交渉者に選定。

２．「GB300 NVL72※」規格への対応：次世代ラックスケールデザイン「GB300 NVL72」規格の超高密度GPU運用に対応した最先端データセンターを構築。

３．地方分散と強靭化：首都圏への一極集中リスクを回避し、九州エリアにおけるAI計算資源の核心拠点を形成。

■ 用地取得と計画概要

対象地は、鹿児島県薩摩川内市入来工業団地内の4街区（2街区、7街区、8街区、9街区）、
総敷地面積は約 35,000㎡となります。

本プロジェクトでは、生成AIの開発・運用に不可欠な超高密度GPUサーバー環境に対応した次世代データセンターが建設されます。

■次世代の運用規格に広く対応したインフラ構築

本プロジェクトの最大の特徴は、AI半導体の進化に即応した設計思想です。特に、発熱量が飛躍的に増大する次世代ラックスケールデザイン「GB300 NVL72※」規格など広範囲の設備搭載を見据え、従来の空冷方式に加え、高効率な液冷（Liquid Cooling）システムを全面的に採用する予定です。

最新鋭のAI計算資源を安定的かつ低消費電力で運用することによって、国内のAI開発事業者へ世界最高水準の計算環境の提供を目指します。

【計画概要】

建設地：鹿児島県薩摩川内市入来工業団地

敷地面積：約35,000㎡（予定）

受電容量：最大で19MW規模で計画進行

設備設計：「GB300 NVL72」など最新式のGPU運用に対応した冷却システム・環境設計・ラックデザイン

■ 今後の展望

当社は、デジタルダイナミック株式会社および薩摩川内市との詳細協議を進め、早期の着工および稼働を目指してまいります。本センターは、九州全域のデジタルインフラを支える「九州リージョン」の中核施設として機能することを目指すとともに、関連企業の誘致や高度IT人材の雇用創出を通じて、薩摩川内市および鹿児島県経済の活性化に貢献してまいります。

■ 分散型AIデータセンター九州リージョン薩摩川内DCについて

当社は、生成AI時代の計算需要に応え、デジタルインフラの強靭化（レジリエンス向上）および地方分散を推進するため、本データセンタープロジェクトに技術パートナーとして参画しております。本事業は、地域経済の活性化にも寄与するものであり、プロジェクトの推進にあたっては、各分野の専門企業と強固な連携体制を構築しています。具体的には、株式会社イオレと連携し、最新GPUの評価・選定・調達戦略の加速およびAIデータセンター活用における具体的なユースケース開発を推進しています。

当社は、本プロジェクトにおいて、GPU/AI基盤の設計・構築を中心とした技術支援を担い、電力・熱効率を考慮した設計および一括管理による効率的な構築を実現します。さらに、株式会社トゥモロー・ネットとの協力により、高密度GPUサーバーの安定稼働に向けて、ハード・ソフト両面の課題に対応する迅速かつ適切な保守・運用体制の構築を支援してまいります。

※GB300 NVL72

AI学習・推論共に、主に8個のGPUをサーバーに結合されることに対し、72 個の NVIDIA Blackwell Ultra GPU と 36 個の Arm® ベースの NVIDIA Grace™ CPU を統合した、完全液冷式の次世代のラックスケールデザイン。推論モデルにおいて、NVIDIA Hopperアーキテクチャと比較し50 倍の出力を実現。
参考：https://www.nvidia.com/ja-jp/data-center/gb300-nvl72/