Web 3.0と現代の米本位制「石高プロジェクト」モバイルアプリ・リリース開始

西会津町役場

福島県西会津町(町長:薄 友喜)は、ブロックチェーン技術を応用し、米を価値の基軸にしながら「農家をファンが支える」ためのモバイルアプリ、「石高プロジェクト」を令和5年8月2日にリリースいたしました。

当町では、基幹産業である米の後継者不足、米価下落にともなう町全体の衰退に歯止めをかけるための一手として、デジタル技術を活用した米に対する価値観の転換・米の販路拡大・関係人口の拡大のため、そして「持続可能な未来型地域」を目指すため、実証事業「石高プロジェクト」を進めています。その出発点として、地域の課題解決や農業の振興を目的とした、新たなシステムとしてのモバイルアプリを開発しました。米作りに焦点をあて農家とファンが支え合う仕組みをデジタル上で実現し、“故くて新しい“農業を考えます。



アプリは公式サイトから
https://www.kokudaka.jp/


石高プロジェクトの目的

福島県西会津町の基幹産業である稲作について、ブロックチェーン技術を活用して新たな販路を開拓するとともに、天候や米価下落などのリスクを事業の応援者や西会津ファン、消費者と分散して負担し、不安定な一次産業の収益の安定化を実現します。販路の拡大に合わせ、交流による関係人口の拡大や稲作の担い手の確保など、地域全体の持続的発展を図る西会津町の事業です。


石高プロジェクト実施の背景

西会津町では、人口減少や少子高齢化を背景に、総農家数は年々減少傾向が続いており、農業の担い手不足や耕作放棄地の増加、サルやイノシシなどの有害鳥獣被害が深刻化しています。さらには、道路や水路を維持管理できないといった問題をはじめ、集落そのものの存続に関わるような極めて深刻な問題に直面しています。とりわけ米農家においては、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、主食用米需要の減少、米価の下落、昨今の原油価格・物価高騰による影響や天候不順により収穫量が不安定となるなど、経営の安定化が課題となっています。それらの課題を踏まえ、西会津町の稲作経営の安定化および、今後の西会津町の産業を間接的に支える関係人口の増加を叶える一手として、「石高プロジェクト」を開始しました。




Web3技術を活用した農業DX

モバイルアプリでは、金銭を起点とした貢献(米ボードを付与)だけでなくボランティアなどの非金銭的なものを起点とした貢献(人足ボードを付与)も同一システム上で評価をすることによって、「持続可能な農業のある未来」をめざして、農業に対する多様な関わり方をデジタル上で実現しました。今後「米市場(NFTマーケット)」や「石高コイン(地域通貨)」など、包括的な仕組みを展開をするべくシステムを構築中です。























アプリは公式サイトから
https://www.kokudaka.jp/



石高プロジェクト実施により見込まれる効果と目的
・農家がプロジェクト参加者と農業リスクを共有することによる西会津町の農業経営安定化

・プロジェクト参加者が多種多様な西会津米を堪能することによる西会津米の知名度向上

・プロジェクト参加者が農家と交流することによる西会津町の関係人口・交流人口拡大
・デジタル技術活用による西会津米の販路拡大




開発背景

開発にはブロックチェーン技術を活用し、持続可能な社会に向け経営資源の再分配を促進する株式会社Questry(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:伊部智信、以下「クエストリー」)をデジタル技術活用における戦略的パートナーに採択しています。

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西会津町での課題は「稲作経営の基盤強化」です。米はエリアによって一括で価格が決まってしまうため、頑張って農法を工夫するなど、農家が個別に差別化を図ろうとしても、市場では価格差が反映されづらい。

また、西会津町は山間部で稲作に取り組んでいる背景もあり、(平地のように)大規模化して利益を増やすことは簡単ではありません。今後、稲作で利益を増やすためには、農家の取り組みや中山間地域の水や土壌の良さを可視化し、その価値を価格に反映できる仕組みが必要だと考えていました。ここで私たちはのチームは、「米を価値の基軸にする」という考えに至ります。

金融という考え方が広まり、利子などの”実際の物質と紐づかないお金”が生じたことで、指数関数的にお金の価値が上がり、経済は発展してきました。そのような成長を前提とした経済圏を否定するわけではありません。

しかし、安定した生活を保つための自然に紐づいた経済圏の存在も認めるべきで、それを選べる世界が理想ではないか。これまで当たり前だった「お金」というシステム。その「お金」がないことで死んでしまう人がいる。

ドイツの児童文学作家であり「モモ」の著者であるミヒャエル・エンデも『パン屋のお金とカジノのお金は違う』と唱えています。

その時代ごとに再定義する余地がある「お金」のシステム。自然の活動をベースとしたお金をデザインすることが可能なのではないか。そんな思いを、クエストリーにサポートいただきながら、開発を進めていきました。

本プロジェクトは、まず2023年内に米をベースとした価値交換の仕組みの運用をスタートさせる予定です。その仕組みを使うことで、農家自身が米の価格を決定できる状態を目指します。

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[出展]

Questry Co., Ltd.

 “〈事例紹介〉地方創生×ブロックチェーン福島県西会津町における”石高コイン”の仕組みの構築”

https://note.com/questry/n/n269918406be9

↑さらに詳細な開発背景はこちらから



プロジェクト名について

石高は、江戸時代の日本において、米の収穫高を表す重要な単位でした。藩(大名が支配する領土)の経済力や社会的地位を示す指標としても用いられました。例えば、功績を上げた者には報酬として「今回のあなたの功績の褒美に10石を与える!」といった形で領地が分け与えられることもありました。一方で、当時の農民にとっては、石高は領主に納めなければならない年貢の単位でもあり、厳しい取り立てを象徴する嫌な単位であったかもしれません。

本プロジェクト名には、このように人々の暮らしの中心的存在であった「米」の価値を取り戻したい、という想いが込められています。




福島県西会津町について

西会津町は、福島県の北西部、新潟県との県境に位置し、84%を森林が占める中山間地域であり、町の中央部を阿賀川が流れています。面積は298.18k㎡と広大で、気候は、日本海型に属し、夏は高温多湿で、冬は降雪が多く、最深積雪値(過去10年平均値)は107cmで特別豪雪地帯に指定されています。人口は、令和5年8月1日現在5,602人であり、65歳以上の高齢化率は令和2年の国勢調査結果で47.1%となっています。

基幹産業は農業であり、米をはじめ、健康な土づくりにより栽培されたミネラル野菜、肉厚な菌床シイタケなどの農林産物が特産で、水稲を中心に、きゅうり、トマト、アスパラガス、シイタケ等が栽培されています 。

寒暖差などから全国でもトップクラスの食味を誇る西会津産のお米は「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」で平成19年から12名が金賞や特別優秀賞を受賞し、食味が高く評価されています。西会津町では、平成26年から西会津一うまい米コンテスト」を開催するなど西会津産米の知名度の向上と販売力の強化を図っています。


西会津町公式サイト「日本の田舎、西会津町。」

https://inaka.nishi-aizu.jp/


所在地:〒969-4495 福島県耶麻郡西会津町野沢字下小屋上乙3308

代表者:西会津町長  薄 友喜

サイト:公式ホームページ https://www.town.nishiaizu.fukushima.jp

「西会津町デジタル戦略」について:https://www.town.nishiaizu.fukushima.jp/soshiki/2/10146.html


アプリは公式サイトから
https://www.kokudaka.jp/

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会社概要

福島県西会津町

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https://inaka.nishi-aizu.jp/
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
福島県耶麻郡西会津町野沢字下小屋上乙3308番地
電話番号
0241-45-2215
代表者名
薄 友喜
上場
未上場
資本金
-
設立
1954年07月