【独自調査】特定技能労働者の退職実態についてKUROFUNE株式会社が調査を実施
退職経験のある特定技能労働者の1/3以上が事前に相談をせずに退職しまう。「労働条件」だけでなく「人間関係・ハラスメント」まで対策していく必要があることが判明。
外国人労働者向け定着支援アプリ「KUROFUNE PASSPORT」を提供するKUROFUNE株式会社(本社:愛知県名古屋市、代表取締役:倉片 稜、以下「KUROFUNE」)は、現場で働く特定技能労働者を対象に「退職理由と定着に関する意識調査」(以下、当調査)を実施いたしました。
本調査の結果、給与不満(29.8%)に次ぐ退職要因として「職場の人間関係・ハラスメント(21.3%)」が大きな割合を占めており、特定技能労働者の長期定着には待遇面などの労働条件以上に「悩みやトラブルを防ぐための職場環境の整備」が不可欠であることが示されています。また雇用企業への事前相談なしで無言で去る「サイレント離職」が38.3%にのぼり、その背景には「相談しても改善しない(61.1%)」という会社に対する諦めによる雇用企業とのコミュニケーションギャップが存在することが明らかになりました。
当社では本調査結果を踏まえ、現場のコミュニケーションギャップを解消し、労働者が長く定着できる雇用環境を実現するために外国人労働者や雇用企業への支援を強化して参ります。
調査概要
・調査テーマ: 特定技能労働者の退職理由および定着に関する実態調査
・調査対象: 特定技能ビザ等で日本にて就労経験のある外国人労働者
・有効回答数: 155名(国籍:ベトナム、フィリピン、スリランカ、ミャンマー、インドネシア、カンボジア、タイ、中国、ネパール)
・調査方法: KUROFUNE独自のアンケート調査(インターネット調査)
・調査期間: 2026年5月~2026年6月
調査結果のハイライト
1.「給与改善」だけでは防げない離職が約5割(47.7%)
給与の引上げは重要な施策である一方、退職者の47.7%は「給与条件が改善されても退職していた」と回答。賃上げ単体での定着促進には構造的な限界があることが判明しました。(図1)

2. 定着を阻む真の壁は「人間関係・ハラスメント(21.3%)」
給与不満(29.8%)に次ぐ退職理由として、「日本人社員からのハラスメント」や「コミュニケーション不足によるトラブル」「職場での孤立」が挙がり、現場での人間関係のケアが不可欠であることが示されています。
3. 不可抗力ではなく「社内環境」に起因するという現実
退職時に多く聞かれる「母国に帰りたい(家庭の事情等)」という理由は退職に至った真の理由でないことが多く、当調査では「母国都合による急な帰国(0.0%)」や「地方の立地・買い物の不便さ(0.0%)」による離職は見受けられませんでした。個人的な事情や生活環境よりも「社内の受け入れ・評価環境」の方が離職に対する影響度が高くなっています。
4. 事前相談なしで去る「サイレント離職」が約4割(38.3%)
退職者の38.3%が会社に事前相談をせずに離職していました。事前相談をしなかった最大の理由として「相談しても改善につながらないと思った(61.1%)」が挙げられており、会社への諦めがあり、特に現場事情を熟知したベテラン層ほどサイレント離職の傾向が見受けられました。(図2)(図3)


5. 現職に留まる層の約3.5割(35.2%)は潜在的な「離職予備軍」
退職をしたことがない方であっても退職を決断していないだけで、35.2%は「他社に応募中(不合格)」や「ビザ・契約の足枷」により現職に留まっているような消極的定着層でした。水面下で転職活動を進めている可能性が高く早期に対策することが求められます。(図4)

調査結果の詳細分析
1. 企業が陥る「給与ケア」の盲点と、職場環境づくりの重要性
多くの受入企業は「給与や手当をケアしていれば定着する」と考えがちですが、この点こそが大きな盲点となっています。図1のように給与条件を改善しても退職を防げない層が約5割を占めている通り、賃上げ単体での定着施策には限界があります。定着率を高めるためには、給与の見直しだけでなく「安心して働ける職場環境づくり」を作っていくことが必要です。
2. 給与不満に迫る「人間関係・ハラスメント(21.3%)」のケアが不可欠
最優先の退職理由として、給与不満(29.8%)に迫る水準で挙がったのが「人間関係・ハラスメント・職場環境(21.3%)」です。日本人社員からの言動やコミュニケーション不足によるトラブル、現場での孤立といった非金銭的なストレスが放置されていることが、企業側の見落としがちな離職原因となっています。
3. 退職理由を把握できず環境改善を阻む「サイレント離職(38.3%)」の真の課題
退職者の約3人に1人以上(38.3%)が、会社に事前の相談をせず無言で去っています。企業側が「なぜ辞めてしまうのか」の本当の理由を把握できないことで、現場のハラスメントや職場環境の課題に対応できず、社内の環境改善に繋げられないことこそが真の課題と言えます。
4. 定着施策次第で長く活躍できる「消極的定着層(35.2%)」の可能性
現職に留まっている外国人社員のうち35.2%は、「他社に応募中だが不合格」「手続きの不安」などを理由に受動的に留まっている「消極的定着層」です。この層は、企業側が適切な評価・キャリア提示や職場環境の改善(定着施策)を講じることで、離職を防ぎ「長期定着人材」へ転換できる可能性を秘めています。
5. 本音の吸い上げと定着化に向けた「対話体制・社外窓口」の必要性
「言っても改善しない」という諦めによる離職や水面下での転職活動を防ぐためには、現場だけに任せない体制づくりが不可欠です。上層部や人事部との定期的な1on1面談の義務化や、母国語で気軽に本音を相談できる社外相談窓口(セーフティネット)を設けることで、外国人労働者による職場不満の早期発見と定着化を両立できます。
KUROFUNEの提言:職場環境と人間関係を整える「定着の処方箋」
外国人材の流出を防ぐためには、賃金の見直しと並行して、以下の3点を仕組みとして導入することが必要になります。
1. 評価基準の明文化:
本人の頑張りが給与やキャリアにどのように反映されるかを母国語で可視化して理解していただく。
2. 社外相談窓口の設置:
社内では言いにくい人間関係やハラスメントの悩みを早期に吸い上げる仕組みを作っていく。
3. 定期的な1on1面談の義務化:
「言っても無駄」と見切るサイレント離職を防ぐため、制度として現場以外との対話の場を確保する。
本調査で明らかになった「評価の不透明さ」「対話不足」「人間関係のケア」といった現場の課題を踏まえ、当社が提供する定着支援アプリ「KUROFUNE PASSPORT」では、母国語対応のリアルタイム相談チャットや定期面談ログの一元管理機能を備えており、受入企業の負担を軽減しながら「辞めない職場づくり」を支援しています。
KUROFUNE株式会社について
KUROFUNEは2018年2月に設立した外国人材就労支援・生活支援会社です。外国人にとって母国と同じように働きやすい・住みやすいと感じられる社会を実現することをミッションに掲げています(英語:Opening up the world to design a future for foreigners feel as easy to work and live as in their home country.)
KUROFUNEは現在2つのアプリを運用しています。在日外国人に対して、日本での就職活動を支援するアプリ「KUROFUNE WORK」と、2019年4月から制度が始まった特定技能労働者の法的支援と定着支援をアプリ上で行う「KUROFUNE PASSPORT」です。
名古屋本社:〒460-0008 愛知県名古屋市中区栄1丁目10番29号 伏見FGビルディング8F
浜松支店:〒430-0929 静岡県浜松市中央区鍛冶町100-1 ザザシティ浜松中央館B1F
東京拠点:〒100-0004 東京都千代田区大手町1-6-1 大手町ビル1F
今治拠点:〒794-0028 愛媛県今治市北宝来町1-5-32 ライブタウン宝来803
大館拠点:〒017-0031 秋田県大館市上代野上代野3-1
福井拠点:〒910-0006 福井県福井市中央1-3-5 FUKUMACHI BLOCK 6F
長崎拠点:〒850-0832 長崎県長崎市油屋町1-1 ダイアゴナルラン
セブ支店:Base Line Center, Juana Osmena St, Cebu City, Cebu, Philippines
代表者:代表取締役 倉片稜
設立:2018年2月
資本金:4100万円
コーポレートサイト:http://kurofune-inc.com
KUROFUNEPASSPORTの概要
2019年に新設された「特定技能」は、1日に約380人が増加する(2025年4月~2025年6月の3ヶ月間の平均:出入国在留管理庁 外国人材の受入れ及び共生社会実現に向けた取組を参照)人気の在留資格です。しかし転職が可能であるために、なかなか自社内に定着できないといった課題を抱えている企業が多くあります。既存の人材紹介業界のモデルであると、人材紹介手数料が主な収入益となっているため、「特定技能」労働者の定着支援まで行うことができないと考え、「外国人の採用市場の常識を変える」ために、法定支援・定着支援を行う「KUROFUNE PASSPORT」アプリを自社開発し、業界では考えられなかった新しい料金体系でサービスを提供しています。


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