品質創造のベリサーブ、全国の会社員10,000名を対象としたInternet Explorer 11のサポート終了に伴う調査レポートを公開
サポート終了の認知は80%超だが、半数弱が「移行したくてもできない」Internet Explorerを利用前提とした業務アプリケーションやサービスの多さが原因か
1.調査実施の背景
IE11は、Windows OSに標準搭載されているWebブラウザです。2021年5月に、2022年6月16日(日本時間)をもってサポート終了が発表されました。本調査はソフトウェアの品質保証の観点から、開発環境ならびにユーザーの利用シーンにおいてIE11のサポート終了に伴う影響を調べたものです。
参照:https://blogs.windows.com/japan/2021/05/19/the-future-of-internet-explorer-on-windows-10-is-in-microsoft-edge/
2.調査概要
調査対象:IE11サポート終了に関する意識調査
調査期間:2021年9月24日〜9月28日
調査方法:インターネット調査
有効回答:全国の会社員10,000名(うち、情報システム・情報処理に従事する回答者は200名)
3.調査結果サマリ
● 普段、業務でIEをブラウザとして使っているユーザーは全体の42.2%、情報システム・情報処理に従事するユーザーでは48.0%に上ります。
● IE11のサポート終了を「知っていた」または「何となく知っていた」回答者は全体の81.0%、情報システム・情報処理に従事するユーザーは97%と高い関心度がうかがえます。
● 他方、IEのサポート終了に伴う対策を現在までに完了していない回答者(「今後行う予定」または「行っていない」)は全体の43.1%、情報システム・情報処理に従事するユーザーでも41.8%に上っています。
● 業務で利用するアプリケーションやサービスがIEでの利用が前提となっており、他のブラウザへ移行したくても容易にできない事象を経験している回答者は全体の26.6%、情報システム・情報処理に従事する回答者では45.0%に上ります。
4.主な調査結果
- 普段、業務でInternet Explorerをブラウザとして使っているユーザーは全体の42.2% ※複数回答
他方、プライベートでIE11を使っているユーザーは19.6%にとどまりました。
- Internet Explorer11のサポートサービス終了のニュースを知っていたユーザーは81.0%
IE11のサポート終了を知っていたユーザーは81.0%にのぼりました。多数の会社員が認知していることがうかがえます。
また回答者のうち、ブラウザを使用するサービス(ソフトウェアやWEBサービス)を提供する業務に携わっている担当者(n=1,915)へ、サポート終了に伴い何か対策を行っているかどうかを質問すると「行っている」はおよそ半数にとどまり、「今後行う予定」と「行っていない」が合わせて4割を超えることが分かりました。
- サポート終了に伴う対策について
前段までの結果から、サポート終了に対する関心度は高いものの、対策実施までのタイムラグが見受けられます。今後、利用者の移行サポートが重要になると言えます。
- 移行時の課題について
業務で利用するアプリケーションやサービスがInternet Explorerの利用が前提となっており、移行したくてもできない事象を経験しているユーザーは全体で26.6%でした。
他方、情報システム・情報処理に従事するユーザー(n=200)に絞ると、45.0%に跳ね上がることが分かりました。
5.調査結果をもとにした今後の影響について
IE11のブラウザシェアは数%という調査結果(※1)もありますが、今回の調査では、IEの利用を前提とした業務上のアプリケーションやサービスが一定数利用されており、IEを業務で利用するユーザー数は、プライベートでの利用シーンよりも多いことが推定できます。
ソフトウェア開発の観点からIE利用ユーザーは、今後はサポート終了までにシステムの利便性や信頼性が損なわれないよう、計画的なアプリケーションの改修や別ブラウザへの環境移行が求められます。改修や環境移行時に生じる可能性のある課題としては、ユーザーの操作性、システムのセキュリティが挙げられます。
※1 https://gs.statcounter.com/browser-market-share/all/japan参照
6.影響への対応と当社のサービスについて
当社では長年の経験に基づいた複眼的な観点を持ち、日々お客様の品質保証活動を支援しており、このたびIE11のサポート終了をきっかけに広くIT環境の変化について実態を調査しました。
本調査結果で「移行したくてもできない事象がある」回答が情報システム・情報処理従事者で45%を占めたように、IE環境で利用を前提として開発されたソフトウェアが多くあることが示唆されています。このような実態に対しては、仕様書通りに動くことを確認するベリフィケーションの視点だけでなく、もともとの提供価値の視点から品質をレビューするバリデーションの視点も必要であると言えます。具体的には、ソフトウェアテストだけでなく上流での要求レビューや、当時の仕様書になくとも、新たな利用環境に対応した端末での互換性検証(※2)、あるいは改修や環境移行に伴い新たに脆弱性診断(※3)なども漏れなく行うことを推奨します。
当社は高品質なソフトウェアの社会への普及に取り組んでおり、今後もソフトウェア利用の現状を明らかにし、課題を抽出・対応を進めることでより良い社会実現へ貢献してまいります。
※2 互換性検証:https://www.veriserve.co.jp/service/detail/interoperability.html
※3 脆弱性診断:https://www.veriserve.co.jp/service/detail/app-vulnerability.html
本件に関するお問い合わせ
株式会社ベリサーブ
広報・マーケティング部 広報・宣伝課 西村綾子、竹原正人
TEL:050-3640-7964
e-mail:vs.markething@veriserve.co.jp
株式会社ベリサーブについて
品質向上のリーディングカンパニーであるベリサーブは設立以来、ソフトウェア検証業界のパイオニアとして累計28,000件以上のプロジェクトに携わり、ソフトウェアの安全性や品質向上を通して社会の発展を支えてきました。日々多様化・高度化するIT技術の活用でもっと豊かになる未来を、私たちベリサーブは品質保証の観点から実現していきます。
会社概要
会社名:株式会社ベリサーブ
設立:2001年7月24日
資本金:792百万円
代表者:代表取締役社長 新堀義之
本社所在地:東京都千代田区神田三崎町3-1-16 神保町北東急ビル
事業内容:
1.製品検証サービス
2.セキュリティ検証サービス
3.その他製品開発やシステム構築に伴う各種サービス
URL:https://www.veriserve.co.jp/
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