「頼ることを怖がらないで」漫画ちはやふるの末次由紀先生×10代を支援するNPO 新成人となる若者に応援メッセージを送付
成年年齢引き下げに対する当事者からの不安の声「大人扱いをされることに自信がない…」
2022年3月25日(金)、全国の10〜19歳(コロナ禍では25歳まで)約7,800名の登録者を抱えるLINE相談「ユキサキチャット」を運営する認定NPO法人D×P(ディーピー)(大阪市 理事長 今井紀明)は、人気漫画ちはやふるの作者 末次由紀先生とコラボレーションし18歳成人の当事者となる10代にむけて応援メッセージを送付しました。
- 背景と目的
「成人の基準が下がっても18歳の心であることは変わらないから、大人の括りに入ることが心配です。自分でも責任が増えたり大人の扱いをされたりすることに自信がないです(18歳)」「責任が増えるということに対して不安はあるが、政治などに自分の意見が反映されるのは新鮮(16歳)」などさまざまな声がありました。成年年齢引き下げについて、新成人に自立や自覚を求める声も聞かれます。
ちはやふるの主人公、綾瀬千早は18歳。末次由紀先生に千早と彼女を見守ってきた宮内先生のイラストを書き下ろしていただきました。不安を感じる当時者の気持ちに寄り添い相談先を周知することを目的に、メッセージを送付しました。
【ちはやふる紹介】
まだ“情熱”って言葉さえ知らない、小学校6年生の千早。そんな彼女が出会ったのは、福井からやってきた転校生・新。大人しくて無口な新だったが、彼には意外な特技があった。それは、小倉百人一首競技かるた。千早は、誰よりも速く誰よりも夢中に札を払う新の姿に衝撃を受ける。しかし、そんな新を釘付けにしたのは千早のずば抜けた「才能」だった……。まぶしいほどに一途な思いが交差する青春ストーリー。累計発行部数は2700万部を突破。今夏、ちはやふる49巻発売。
- 送付したイラストとメッセージ
【末次由紀先生からのメッセージ】
幼くして亡くなる子供が多かった昔は、7歳を迎えるということは大きな喜びでした。 そんな戦国時代や江戸時代を考えれば、18歳はもう立派な大人かもしれません。 しかし現代では、18歳で成人となっても幸せになるためには知識が必要です。 あらゆることに知識を持つことは難しくても、誰かと繋がることでお互いの知識を武器にすることができる。そのことを知っていてください。教えてくれそうな人を、声が届く範囲に見つけておいてください。
思う通りにならないばかりの子供時代をすごして、いつの間にか大人になった私は声を大きくして言いたいと思います。 大人の今が一番楽しいよ。 みなさんが、成人の日々を楽しく自由に生きられますように。
【D×Pから成人を迎えるみなさんへ】
そして、これから成人を迎える10代のみなさんへ。
はやく大人になりたかった人、いまはまだ子どもでいたかった人、いろんな人がいると思います。そんななか、わたしたちは、あなたが生きてこの日を迎えていることが嬉しいです。ようこそ。
大人になるってどんなことなんでしょうか。すでに大人であるわたしたちもまだよくわかっていないことが多いです。これから先、いろんなことを自分で選べるようになります。そんななかで困ったこともあるかもしれません。
ひとりで解決しようと思うのもいいですが、さらにもう一歩進んで、誰かに頼れる人になってほしいなって思います。困ったとき、「困った」と言えて誰かの力を借りながら、ぼちぼちやっていくことが自立なんじゃないかなと思うのです。
「大人なんだから自分で考えろ」などというような人には相談しなくてもいいです。あなたの気持ちを聞き、一緒に考えてくれる人に相談してほしいと思います。そうやって頼るべき人も自分で選ぶことができます。
あなたがこれからの人生を楽しみに思えるように、わたしたちもがんばります。あなたと一緒にこれからも生きていくことが楽しみです。
ユキサキチャットは、ひきつづき進路の相談は19歳まで、経済的に不安な方の相談は25歳まで相談ができます。困ったことがあったらお話聞かせてくださいね。
- ユキサキチャット
- 認定NPO法人D×P(ディーピー)
公式WEBサイト:https://www.dreampossibility.com/supporter/
※D×Pは、2015年6月8日付で、D×Pは大阪市の認定を受けた「認定NPO法人」です。認定NPO法人とは、活動内容が適正であるとして各自治体から認定をうけた団体のことを指し、認定NPO法人へご寄付は税控除の対象となります。
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