ROUTE06、見積・受発注プラットフォーム「PaSS-Portal」のプロダクト開発で三菱商事と提携

流通事業者の取引仲介業務をクラウド上で共有・可視化・推進

株式会社ROUTE06

株式会社ROUTE06(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:遠藤崇史、以下「ROUTE06」)は、三菱商事株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長:中西勝也、以下「三菱商事」)と提携し、見積・受発注プラットフォーム「PaSS-Portal(パスポータル)」のプロダクト開発を行ったことを発表します。

「PaSS-Portal」は、鉄鋼業界をはじめとした素材サプライチェーン上の流通事業者が、バイヤーとサプライヤーの間に立って日々行う「取引仲介業務」を支援する見積・受発注プラットフォームです。クラウド上でサプライヤーとつながることで、メールやFAXを使用せず取引を推進することができます。

初期ユーザーである住商メタルワン鋼管株式会社(以下「MSTP」)への導入支援を併せて実施し、2023年1月に初期導入が完了、同3月からはMSTPのサプライヤー(継手やバルブといった配管機材メーカーなど)への導入支援も開始しました。 今後、三菱商事によるグループ内外の企業へ積極展開を通して、多数の利用企業が「PaSS-Portal」上でつながることで、業務効率化や紙の削減、また取引データを活用した経営判断・営業活動に貢献することを目指します。

■「PaSS-Portal」提供の背景
鉄鋼業界を始めとした素材サプライチェーンの川中領域には、様々なバイヤーとサプライヤーの間に立ち、取引を柔軟に仲介する流通商社や問屋が多数存在します。時には数百明細にも上る見積依頼をバイヤーより受け取り、明細毎に仕分けて複数のサプライヤーへ展開、相見積もりも含め遅滞なく見積回答を回収し、それらを束ねて見積書としてバイヤーへ提出、受発注や納品・請求へと続きます。

そういった流通事業者は多くの場合、バイヤー・サプライヤーとのやり取り(見積、受発注、納品・請求など)を担当者同士のメールやFAXで行っており、受領する大量の情報を自社のエクセルや会計システムに手入力しています。また、日々膨大な数の取引案件を並行推進しているため、多くの担当者が関連メールやFAX、添付書類を印刷し、案件毎にクリアファイルに入れて自席で管理しています。こうした状況は、業務過多・属人化・分散管理を招く原因として長年課題となっていましたが、「取引仲介」という性質上、流通事業者が主体的に改善に取り組むのは困難な状況にありました。

三菱商事とROUTE06は、そのような状況を改善し、より円滑な取引業務を実現するため、2022年2月よりMSTPとともに、流通事業者にとって最適な機能を備え、サプライヤーにとっても利用メリットのあるデジタルプロダクト開発を開始しました。

流通事業者特有の様々な取引バリエーションや、取引条件の変更・修正といったイレギュラーな事態にも対応可能なUI・UXを設計し、また相互利用を依頼するMSTPのサプライヤーへのヒアリングも踏まえ、この度、見積・受発注プラットフォーム「PaSS-Portal」をリリース、2023年1月よりMSTP配管機材本部の全国事業所、約200名での業務利用を開始するに至りました。

 

PaSS-Portalのイメージ画像PaSS-Portalのイメージ画像


■ROUTE06の支援内容
本プロジェクトにおいて、ROUTE06は以下の領域で支援を行いました。
  • 事業計画の検討支援
  • 「PaSS-Portal」のサービス設計
  • エンタープライズ向けAPIプラットフォーム「Plain」の提供及びカスタマイズ
  • UI/UXのデザイン設計及び実装
  • コンセプト及びサービスロゴ制作/ディレクション
  • 初期ユーザーへの導入支援


■見積・受発注プラットフォーム「PaSS-Portal」について


「PaSS-Poral」の機能・特徴

<見積、受発注、納品・請求機能のワンストップ提供>
見積、受発注、納品・請求にかかる案件管理や進捗状況を、セキュアなWebクラウド上で一元管理。流通事業者とサプライヤー間でリアルタイムに共有できます。また、各明細情報や案件一覧などをエクセルでダウンロードすることも可能です。

<クラウド上で案件・取引データを一元管理>
基幹システムとの連携開発やPC端末へのアプリケーションのインストールをせずに、案件に紐付く複数のサプライヤーへの見積情報や関連ファイル、コミュニケーション履歴や取引ステータスをクラウド上で一元的に管理・確認できます。サプライヤー側でも流通事業者から依頼された取引案件が一覧化されるため、各案件の進捗を相互に認識できるだけでなく、取引条件や明細の変更・追加といった過去履歴が蓄積されることで経緯を把握する手間も軽減されます。

<取引案件の最新ステータスを自動表示>
取引案件の修正・更新履歴が時系列で管理・表示されるため、最新内容を手間なく正確に把握でき、従来は担当者個人に閉じていた貴重な取引情報が組織内で共有化されます。

<案件ごとのタスク登録>
従来、付箋紙に書いて自席に貼り付けているような「備忘録」を案件に紐づけて、担当者の個人タスクとして登録できます。「次にやるべきこと」が担当者間で共有・可視化され、迅速な対応や抜け漏れの防止に寄与します。

<オンラインコミュニケーション機能>
チャットを使ってオンラインで手軽にやり取りできます。これまでメールや電話、FAXで行っていたやり取りをチャットに置き換えることで、迅速なコミュニケーションをサポートすることに加え、いつでも柔軟にサプライヤーとコミュニケーションを取ることができます。
 

PaSS-PortalのメリットPaSS-Portalのメリット

 

現行機能では、サプライヤーの選定や見積金額の査定は各担当者の経験・判断によって行うことを前提としていますが、将来的には、蓄積された取引データを活用することで、「過去取引に基づく最適な示唆」を出力するなど、取引仲介業務の更なる効率化・品質向上に寄与するプラットフォームへと進化させていくことを視野に入れています。

流通事業者のニーズにこだわり、サプライヤーにとっても便利なプロダクト設計
特定少数のバイヤー・サプライヤー間の膨大な取引を効率化する上では、各社の基幹システムをEDI(Electronic Data Interchange、「電子データ交換」)で連携させることが一般的な業務効率化手法です。しかし、多数のバイヤー・サプライヤー間で取引仲介を行う川中領域の流通事業者においては、会社間でのシステム連携に多大な開発工数が必要であるため、EDIの導入が進展しづらく、結果としてメール・FAXといった従来手法が長年用いられています。

近年、基幹システム連携を必要とせずブラウザからアクセス可能な「Web-EDI型の見積・受発注ツール」も展開されていますが、主には製造業の調達部門など、自社で管理する調達明細マスタに基づき、サプライヤーに対して当該ツールでのやり取りを要請し得る立場にある事業者をメインターゲットとしたツール設計となっているケースが多く、また組織内利用を目的として、仕掛案件の登録・管理・共有、及び過去案件の蓄積・参照ができる「営業支援ツール」も存在しますが、業務省力化には繋がりづらく、日々膨大な量の取引案件に対処する流通事業者にとってはむしろ業務量を増加させてしまう懸念もあります。

それらの課題に対して「PaSS-Portal」は、川中領域の流通事業者とサプライヤーにとっての利便性にこだわったプロダクト設計となっています。

一般的なWeb-EDIと同様、「PaSS-Portal」を利用するサプライヤーとの取引では、サプライヤー側が取引内容を「PaSS-Portal」に登録できる一方、「PaSS-Portal」を利用していないサプライヤーとの取引では、従来通りメールやFAXで受領した取引内容をサプライヤーに代わって流通事業者が「PaSS-Portal」に登録できるハイブリッドな仕様となっており、流通事業者はサプライヤーに「PaSS-Portal」の利用を強制することなく導入を進めることができます。

また、「PaSS-Portal」のメイン機能である「取引案件推進」は、大別して見積、受発注、納品・請求という3つのフェーズに分かれており、流通事業者とサプライヤーの双方がその情報を閲覧できます。取引のステータスに合わせ、3つのフェーズを順次進めて行く仕様となっていますが、必ずしもすべてのステップを踏む必要は無く、取引毎の特性に合わせて取捨選択(使用しないステップはスキップ)できる柔軟性を持たせています。

全体構成としては、見積、受発注、納品・請求という一取引案件の始点から終点までをカバーしており、また案件毎に開設されるチャットルームやファイル管理フォルダは、案件が終了しても使用し続けることができます。従って、「PaSS-Portal」上で流通事業者とサプライヤーが「取引案件推進」を一度開始すれば、それに係るやり取りは全て「PaSS-Portal」に集約・完結させることができ、メールやFAXを併用する必要がなくなり、流通事業者とサプライヤーにとって業務省力化や情報蓄積の観点で高い効果を期待できます。

【PaSS-Portalに関するお問い合わせ】
URL: https://pass-portal.jp

■ROUTE06が今後注力すること
経済産業省のレポート(※1)によれば国内のB2B-EC市場は約373兆円まで拡大しています。一方で昨今の企業取引を取り巻く環境は大きく変化しており、脱炭素化やSDGsなどの社会的要請に加え、物価や金利上昇などの経済情勢を見越した対応が求められています。従来の取引先との関係強化に加え、異なる業界や地域に所在する新しい取引先を拡大するために、システム間でのAPI連携や、受発注プラットフォームやクラウドEDIなどのデジタル技術を活用した新しいソフトウェアサービスの需要が高まっています。取引の透明性、健全性、持続可能性が求められる時代において、ROUTE06では企業間取引のDXを推進するために、よりユーザーにとって利便性の高いサービスを提供すべく、今後もエンタープライズ向けAPIプラットフォーム「Plain」の開発に注力していく方針です。

(※1)経済産業省 令和3年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)

■エンタープライズ向けAPIプラットフォーム「Plain」について
「Plain」はあらゆる商取引のデジタル・トランスフォーメーションを実現するためのビジネスAPIプラットフォームです。B2C及びB2Bに関わらず、オンライン・マーケットプレイスをはじめとした様々なデジタル事業の垂直立ち上げ及び継続的なサービス改善に貢献します。
URL: https://route06.co.jp/solutions/product/plain

【Plain導入やデジタル事業の立ち上げに関するお問い合わせ】
株式会社ROUTE06 プロフェッショナルサービス本部
info@route06.co.jp

■三菱商事株式会社について
商号:三菱商事株式会社
設立:1950年(創立1954年)
所在地:東京都千代田区丸の内二丁目 3 番 1 号
代表者:代表取締役 社長 中西 勝也
事業内容:天然ガス、総合素材、石油・化学ソリューション、金属資源、産業インフラ、自動車・モビリティ、食品産業、コンシューマー産業、電力ソリューション、複合都市開発の10グループに産業DX部門を加えた体制で、幅広い産業を事業領域として多角的なビジネスを展開しています。
URL: www.mitsubishicorp.com

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会社概要

株式会社ROUTE06

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URL
https://route06.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区丸の内一丁目6-5 丸の内北口ビルディング 9F
電話番号
-
代表者名
遠藤 崇史
上場
未上場
資本金
8億5620万円
設立
2020年01月